南町の独り言

様々な旅人たちが、日ごと行きかふ南町。
月日は百代の過客、今日もまた旅人が…。

向き合うという気持ち

2010-07-16 18:23:20 | Weblog
参院選の最中にガンを告知された親父と共に家族そろって病院へ行きました。
医師から1時間を超える丁寧な説明がありました。
もう80を超えた親父ですから、本人も覚悟を決めて臨んだと思います。

先生はCTやMRIの画像を見ながら説明をした後にまずこう話してくれました。
『ふつう誰でも死ぬことを考えながら生きてはいません。
でも誰でもいつかは死にます。
これから治療方法についてみなさんと相談しながら決めていきますが、83歳という年齢を考慮しておいてください。』
そんな話をしてくれた後、①手術する②放射線治療③抗がん剤治療④なにもしない、の4つの提案をされました。

気丈な親父は「87歳まで車の運転をするつもりだから、そこまでいけるか?」と先生に聞いていました。

私は自分自身に置き換えて質問しました。
「痛いことや苦しいことがないほうがいいが、最後は苦しいのか?」
「治療に入るとお酒は飲めなくなるのか?」

先生は的確に私たちの質問に対応してくれました。
丁寧な対応に安心したのか、親父とお袋は笑いながら病院を後にしました。
いつかは向き合わなければならないものに、真正面から向き合った親父をあらためて尊敬しました。