けろろの「浜あるき・野良あるき」

漁あるところ、農あるところへ、風土のにおいに誘われて、いそいそ出かけています

瀬戸内海の島へ

2011-10-02 00:24:07 | 浜あるき
久しぶりに、瀬戸内海の島へ。岡山県牛窓の前島に1泊。
約60戸。漁家はシラスなどの巻き網漁と、夫婦2人の底引き網の2軒。
民宿・ペンションが9軒(休業含む)、野菜農家が20軒ほど、酪農家が2軒…かな?
民宿のおかみさんによる情報。

起伏に富んだというか、勾配のきつい斜面に、夏はトウガンとナンキン(カボチャ)、
冬にはキャベツとハクサイを作っています。耕しているのは70歳代のかたも多い…。

 

水は牛窓本土からパイプで送られてきています。
野菜畑にもこんな水道栓が。ここからホースで畑に散水します。

  

苦労を重ね丹精こめた畑なのに、先日の台風の大雨で土壌ごと流される被害があちこちで(写真右上)。
お年寄りの夫婦がせっせと畝を補修し、苗の植え直しをしている姿を見かけました。
こんなに苦労したキャベツでも、相場がわるいと出荷の価格は、
1箱(6~8個入り)10円、20円ということも珍しくはないそうです。

日本の農業と流通の仕組みは、まったくどうなっているのか!

牛窓町前島

2011-10-02 00:23:06 | 浜あるき
高速道路や新幹線が交通の主要幹線になっている現在、幹線からはずれた海辺は
「辺境の地」になっているけれど、海運が盛んだった時代、瀬戸内海の海が幹線だったのです。
大坂城の石垣の石が、瀬戸内海の島々から切り出され、船で運ばれていたなんて!!
石切り場の跡地に、積み出されずに残った切石がごろごろ。中にはノミのあとや、藩の刻印も。
こんな大きな石、どうやって港に下ろして船に積んだんだろう…。



ぶらぶら歩き。
屋根に、恵比寿と大黒のいる家が。鯛が小脇に抱えきれないぐらい大きくて豪快、さすがに瀬戸内?

        

こんなに美しい谷もあり、こんなに漂着ゴミがものすごい浜もあり。
カキ養殖に使われる「豆管」というプラスチック製パイプのゴミが多いのは、瀬戸内海の特徴です。

瀬戸の瀬

2011-10-02 00:21:46 | 浜あるき
前島と牛深の町は、指呼の距離。フェリーでたったの5分。
郵便屋さんも、おばあちゃんの乗り物も乗っています。

   

「泳いでも渡れそう!」と思ったら大間違い。
瀬戸内海は干満の差が大きく、間が狭くなっている「瀬」は潮の流れがとてつもなく速いのです。
それは、まさに激流。ゴウゴウと音をたて、渦を巻き、白波を立てて流れています。
穏やかな瀬戸内海のイメージとは、まったく別な表情です。