けろろの「浜あるき・野良あるき」

漁あるところ、農あるところへ、風土のにおいに誘われて、いそいそ出かけています

みちのく北方漁船博物館

2011-06-20 01:55:23 | 浜あるき
青森港にある、かねてより憧れの博物館。
だいたい、名前に“漁船”を冠しているところからして、すばらしい。
みちのく銀行の(前?元?)社長さんが趣味で漁船を集め、博物館にしたそうです。
道楽、万歳! 
お金持ちはマネーゲームなどではなく、こういう道楽をせねば!



東北から北海道にかけての、伝統的な小さな漁船の展示が圧巻です。
アワビやウニを獲る磯回りの船は、船底がまっ平らで安定性バツグン。
船底がV字型の船は、わずかな労力で早く進む。
ふたつの漁船の系譜が、よくわかります。

ポンドには、原寸大復元の千石船「みちのく丸」が。
エンジンや船外機のモーターはついていません。うーん、本物だ。
収蔵庫に眠らせてあるのではなく、実際に操船する“生きている”船。
これまで、操船チームが陸奥湾内で練習を重ね、
この夏いよいよ、かつての北前船航路、日本海の初航海に出るそうです。
白帆に風を受けて走る姿を、見たいもの。

青森朝市名物、のっけ丼

2011-06-20 00:58:52 | 浜あるき
のっけ丼を食べたと、友だちに話したら、「のっけって何?」って。
…じつは、わたしも知らなかった。「乗っける」の“のっけ”なんです。

青森駅前の朝市。たいてい1皿100円で刺身なんかを売っています。
丼の白飯、味噌汁をやはり100円で売るお店がいくつかあって、テーブルとお茶も用意。

まず丼飯を買ってから、市場をウロウロ。100円の魚介を選んでどんどん“乗っける”のだ。
なるほどな~。朝市って楽しいけれど、観光客は持ち歩きもできないし。
ちょっとずつ味見できたら、ほんと、サイコー!!

  

熱々ご飯でお刺身が生ぬるくなるのが、難といえば難。
そこで、別にお皿をもらって「乗っけないのっけ丼」にしました。
ちょっと贅沢に、200~300円のホヤとボタンエビもつけて。右上のは、モズク。
おばあちゃんのお漬物も、1皿100円です。緑のは山菜のミズ。

お店の看板がレトロですてき。生き物の特徴がとっても写実で偉いです!
左上、ツブがかわいい~。左下ホヤ、右下ナマコ、ともにシュール…。

旅の偶然

2011-06-20 00:58:11 | 日記
弘前市の郊外で仕事を終え、タクシーを待っていると、
目の前の住宅の庭で、何やら大きな物の作業をしているひとたちが…。

          

「あっ、ねぷただ!」と、気づいた次の瞬間、
するすると吸い寄せられるように近づいて、声をかけていた。
やっぱり! 初めて見るけれど、ねぷたの骨組み。
中に蛍光灯が入っているんですね~。発電機も乗せて行くんですか?
毎年、絵柄を変えて、紙を張り直すんですね。

友だちで作る有志の会。毎年、趣味でねぷたを出すだのだとか。

珍しいので写真を撮らせていただいていると、
いつの間に出してきたのか「記念にこれあげるよ、今年の絵柄の下絵」。額ごとです。

            

思いがけないプレゼント。とても驚いたけれど、これも何かのご縁、
ありがたく頂戴することに。
で、みなさんの記念写真を撮ってお送りすると約束し、名刺交換して二度びっくり。
有志の会の名称が、わたしの姓と同じではないか―。
そんなに多い名字でもないのに。

弘前城を築いた津軽氏発祥の地がこのあたりで、その居城の名を、
ねぷたの有志の会につけたのだそうです。

こういう偶然の出会いがあるから、旅は面白い。

魔除け? 門の骨

2011-06-08 01:59:15 | 野良あるき
南三陸町から一ノ関に戻る途中で、桃源郷のような集落を通りました。
まるで映画のセットのよう。
手入れの行き届いた、大きなかやぶき屋根の立派なお屋敷が、
田園風景の中に10軒ぐらい点在しているのです。

そのうちの1軒の門は、部屋がいくつもありそうな、家のような門。
そして…。

   

これは、いったい何の骨?
牛か馬の骨盤かなと思ったけれど、ちょっと違うような。
海洋哺乳類? でも鯨類は骨盤が退化しているはず…。

一種の魔除けなんでしょうか。とてもおごそかな雰囲気です。