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【難読漢字】「戦ぐ」って読めますか?簡単なのに読めない 現代ビジネス編集部

2021-11-01 06:00:00 | 難解漢字 現代ビジネス 連載
【難読漢字】「戦ぐ」って読めますか?



簡単なのに読めない

突然ですが


「戦ぐ」という漢字


読めますか?


「戦」のイメージとは異なる意外な使われ方をします。


気になる正解は?


正解は「そよぐ」でした!


わかりましたか?


現代ビジネス編集部

「戦ぐ」という字を読めるでしょうか。読めた人はかなりの読書家です。これは漢検準一級から一級程度の漢字の読みになります。

「そよぐ」と読みます。勇ましい漢字なので、戦うのかと思ってしまうでしょうが、戦いとは関係がありません。「戦慄」「わななく」「戦慄く」などの言葉から「ふるえる」というイメージでこの字があてられています。草が風にそよそよと揺れている様子などを表す言葉です。気持ちがそちらへ向く、という場合にも使われます。「ふと気が戦ぐ」と書きます。

戦ぐ風

「戦ぐ」がよく使われるのは、風が吹いているような場面です。「風に戦ぐ草」「戦ぐ風」などの使い方をします。

「草が風に戦いでいる」「草原に戦ぐ風」「波の上を風が戦いでいく」というような使い方をします。風が戦っているのではなく、風が辺りをふるわせながら吹いて行く様子を表しています。

字面から受ける印象が勇ましすぎることから「戦ぐ」と漢字で書くことは少なく、ひらがなで「そよぐ」と書くことの方が多いです。


「戦ぐ」と言うとなんとなく字面からは勇ましいイメージを受けます。しかし、「戦う」という意味はありません。「そよぐ」というのは「ふるえる」「ふるわせる」という意味です。

「せんりつ」「わななき」という言葉は、ぞっとして震えたり身震いしたりという様子を表す言葉です。「戦慄」「戦慄き」と言う字を当てます。「戦ぐ」はこの字と同じ意味合いから「戦」という言葉が使われています。

「風が戦ぐ」「風に草が戦ぐ」「ふと心が戦ぐ」などは、ふと身震いするようにあたりが震える様子を表す言葉です。


「戦ぐ」と「ざわつく」の違い


「戦ぐ」と「ざわつく」はほぼ同じ意味の言葉です。どちらも風や相手からの言葉など、何かの影響を受けて震える様子を表す言葉です。

「戦ぐ」と言った場合はそのものが震える様子を表していて、「ざわつく」と言った場合は、それが震えた事によって生じた音を表しています。

「風に草が戦ぐ」と言った場合は、無音であっても不自然ではありませんが、「風に草がざわつく」と言った場合は揺れているだけでなく音が聞こえていると考えられます。

「戦う」とは関係が無い

「戦」という字を見ると「戦闘」「戦い」などをイメージすることが多いです。しかし、「戦ぐ」に戦う、という意味合いは在りません。

小説などでは戦いの直前の場面に「風で辺りが戦ぐ」というような文章が入ることがありますが、「風に草が戦ぐ」という言葉や「相手の言葉に心が戦ぐ」と言う言葉に、戦意を感じた、というようなニュアンスは無いです。「草が揺れた」「草がざわざわと震えた」「心が揺れた」「心が震えた」という意味です。

「戦慄」「戦慄く」から来ています。「心が震える様」が転じて何かに震えている様子の比喩として使われています。

戦々

「戦々」は「せんせん」と読むように見えますが、「そよそよ」と読みます。

「春風に戦々と菜の花が揺れている」「戦々と吹いてくる風に前髪が揺れた」「夏の浜辺に浜風が戦々と吹いている」などの使い方をします。

「戦」は「そよ」とも読みます。少し揺れた様子を表す言葉です。「私がこんなに言葉を尽くしているのに、貴方の心は戦とも動かないのか」「思い切り息を吹きかけたけれど、蝋燭の火は戦と揺れただけで消えなかった」「この数日、戦とも風が吹かない」などの使い方をします。

おののく

「戦ぐ」と書くと「そよぐ」と読みます。「戦く」と書くと「おののく」と読みます。

「そよぐ」は「震える」「揺れる」という意味です。「おののく」は「怯える」「怖がる」という意味です。

「風に戦ぐ」というと風があたって何かが震えている様子を表しています。心理的な意味合いはあまりありません。「風に戦く」と書くと、誰かが風に怯えている様子を表しています。こちらは心理的に怖がっている、という意味です。

戦慄

「戦慄」は「せんりつ」と読みます。「戦ぐ」と同じニュアンスで「戦」という字があてられています。怖い、というニュアンスがありますが、これは「戦」ではなく「慄」の方が持っているニュアンスです。

怯えて震える、怖くて震える、驚いて震える、というような意味の言葉です。「相手の言葉に戦慄を覚えた」「敵国が攻めて来ているという知らせに戦慄が走った」などの使い方をします。

「風に草が戦慄した」などの使い方はしないです。心理を描写する場面で使われます


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