今日も晴れて猛暑日でした。午後からグループホームに出勤しました。
図書館で借りて、ヒコロヒーの「黙って喋って」を読みました。お笑い芸人のヒコロヒーが書いた短編小説集です。とても面白かったです。たくさん話が入っていて、どれもとても短いのですが、一瞬で話に入り込んで、登場人物のダメさ加減が伝わってきます。「しゃんとせいよ」という題名にしたかったという通り、しゃんとしない女が愛おしくもあり、情けなくもあり、うまいなあ、分かるなあ、嫌だなあと、あれこれ思いが広がります。そしてあっという間に話は終わります。
WEBで連載していたそうで、あとがきにあった、「共感しました、と言ってくれる人たちには、おい何を言うとんじゃ、幸せになってくれよ、と言っていた」という言葉が面白かったです。言い過ぎた言葉、言えなかった言葉。「お前は黙れ、ほんでお前は喋れ」という意味のタイトルの通り、会話が重要な意味を持っています。会話が実にうまい。そして短編のタイトルは、物語に登場する何気ない会話の一言です。著者は賢い人だなあと思います。バラエティでのヒコロヒーも賢くて好きでしたが、ますます好きになりました。