「北の山・じろう」日記

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産業技術総合研究所の調査が能登半島北部の過去の巨大地震を解き明かす<能登半島地震2024.1.16

2024-01-17 23:56:43 | 自然災害・気候変動

3段の段丘、大地震で形成か 能登半島北部、6000年前以降―産総研調査、年代特定へ
2024年01月14日07時10分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024011300363&g=soc

巨大地震が起きると部分的に盛り上がる地形が出来る場所があります。
千葉県(房総半島南部)にもそんな地形があります。神奈川県にもあると思います。
産業技術総合研究所が調査して、今回の土地の隆起を確認しました。これまでは、大規模な大規模な海岸段丘が3段ありました。今回4段目が形成されたとの見解を示しました。
『一番上にある最も古い段丘が形成された時期については、昔の海面の高さをどう評価するかによって約6000年前か、約3500年前という二つの見方がある。どちらを取るかで大地震の発生間隔が変わってくるため、産総研は段丘ごとに年代の測定を進めている。』

正確な測定が出来れば、能登半島巨大地震の周期性を特定できる可能性があります。研究成果が待たれるところです。
この分野の学問は、日本活断層学会であり地質学とも言えます。
従来の地震学会の間違いが分かると思います。周辺の関連する学問分野との協力が欠けています。
特に予知になると全然違う分野(電磁波やFM波の乱れなど)になってきます。他にも関連する分野があります。

そのような周辺の関連するすべての学問の分野と協力しないと現在の地震学は、成り立ちません。

私は、産業技術総合研究所の宍倉正展グループ長の名前を見て「良かったな!」と思いました。

宍倉正展氏は、地質学者で2000年に通商産業省工業技術院地質調査所入所し、その後・・・・・
『2004年から同僚の研究者4、5人のチームで、宮城県から福島県の海岸沿いの平野で掘削調査を敢行しました。』

その5年に及ぶ調査で一定の結論を導き出しました。

『地下2、3mで5千年もの過去を語るという地層から「貞観津波(869年)」や、それ以前にも巨大津波が約500〜千年周期で起きていたことを突き止め、2010年に報告しました。
 それを受け、国も翌11年4月に長期予測を公表の予定だったそうです。』

東北太平洋海溝型地震の発生サイクルが従来想定されているより、遥かに短い事を突き止めたのです。
(しかし、残念ながら2011東日本大震災には間に合いませんでした。)

原発事故後の東電の言い分は・・・
「1000年に一度の災害の対策など出来なかった・・・」
と、言うものでした。

しかし宍倉正展氏の調査からその後、東北沖地震のサイクルは約600年に大幅に短くなりました。

それ以前は、根拠の薄い1000年サイクルが独り歩きしていました。それを原発の安全対策に用いたのが、基本的に誤りだと思います。

東電も600年サイクルを知っていれば、津波対策を早急に実施していたと思います。1000年だと思うから費用の問題から進行が遅れていました。津波対策が完了していれば原発事故は未然に防げたかもしれませんし、大きな事故にはならなかったと思います。

そして2011東日本大震災では、多くの人々が津波の犠牲になりました。1000年サイクルではなく600年サイクルを想定していれば、巨大地震に対する警戒レベルは高くなっていた可能性もあります。
「まだ来ない」
と思っていたら❓
「もう、来ちゃいました!」
と、言うような話です。

そして2010年には素人が探してもすぐ見つかりますが、プレートが動いた広範囲の海域と内陸で恐ろしいほどの群発地震が発生していたことが分かります。
周期性は別の話にしても、その群発地震を考えて危険性の警告すら出来なかったのか❓
こう思います。

今回の能登半島地震でもそうです。
予兆となる群発地震は、数年前から起きています。
特に2023年は、「これは何かが、起きる」と思わなければおかしいほどに大きな地震が群発しています。

国の地震調査委員会の「全国地震動予測地図」❓
「あれ、何なんだ❓」
と、思いませんか❓

そして言い訳が・・・・・
『地震調査委の事務局を務める文部科学省の担当者は「予測地図は確率の高低は示しているが、低い地域に『安全宣言』を出しているわけではない」とし、「全国どこでも地震が起きる可能性があることも同時に伝えている」と説明した。 』
※まるで意味不明です。そんな程度なら「全国地震動予測地図」など作る必要は、ないでしょう❓

石川県ではその「全国地震動予測地図」を根拠に、かなり沢山の工場を誘致しています。
今回の地震でかなりの被害が出ているでしょうし、操業停止中の工場も多いと思います。

文部科学省は地震予知には、ほぼ無意味な従来の地震学を「全国地震動予測地図」に用いているから、およそ役に立たない予測地図が出来上がるわけです。

※それ以前の話として地震発生予測を%で表示しても無意味です。計算も予測も不可能です。そんな事を%で表示するのは、単なる「嘘つき!」ではないですか❓
更には、まだ未発見の断層も沢山あります!
それを、どうやって❓%に加えるんだ❓

人に迷惑をかけないという意味では無い方が余程、良いと思います。あるから害があります。
するべきことは、単に地震が発生する可能性のある場所を指摘するだけで十分だと思います。
そして二つの巨大地震で見られた危険性があるかもしれない群発地震などの前兆が観測された場合に、地震発生のリスクを警告することが必要だと思います。
見ていると・・・
「不必要なことは、せっせとやる。
必要なことは、責任を回避して知らないふりをする。」
何だか❓
ここに白アリが、巣食っている❓
ような気がしませんか❓

※その話は、また脇に置いて・・・
産業技術総合研究所の宍倉正展グループ長は地質学の分野から様々な貢献をしてくれています。
東北沖巨大地震の周期性を特定することへの貢献度は非常に大きいと思います。
この研究は、他の地域にも応用できます。
今回は、能登半島地震の周期性の解明にも貢献してくれると思います。

地震学は、今やっているようにちっぽけな間口の狭い学問ではない事に旧式の地震学者と呼ばれる人々は、気が付くべきです。
そこに地震予知が加わると、もっと多くの分野の学問や研究者の協力が不可欠です。
仕事は、真面目にするべきだと思います。

※参考記事
地層から巨大津波を想定!宍倉正展さん(産業技術総合研究所)に聞く
公開 2022/7/12(最終更新 2022/7/28)
https://www2.chiicomi.com/press/1924148/



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