「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

欧州サッカー>ドイツサッカー連盟の決断<2023年9月

2023-09-12 17:36:28 | サッカー

ドイツ代表フリック監督、123年の歴史で初解任 日本に惨敗後「私は正しい監督」続投志願も
[2023年9月11日0時1分]
https://www.nikkansports.com/soccer/world/news/202309100002124.html

これは、結構驚きました。
ドイツ・サッカー連盟は代表監督の出来が良かろうと悪かろうと監督を解雇したことは、なかったからです。そしてフリック監督は、無能な監督ではありません。むしろ、経歴を見るならば優秀な監督と言うべきでしょう。

しかし、ハンジ・フリック監督が2021年に代表監督に就任したのちは、ドイツ代表の成績は惨憺たるものです。優秀な監督であろうと実績を示せなければ、ダメと言うことです。ドイツサッカーの歴史で、代表監督が解雇された例は初めてだそうです。

フリッツ監督の最後の仕事は、日本代表と試合をしてドイツ代表の完全ダメを証明することでした。ドイツ・サッカー連盟はそれが十分わかったので、全部総入れ替えで最初から、「やり直し!」を決断したのであろうと思います。何しろ2大会連続のWカップ予選リーグ敗退です。ドイツの代表チームでは、過去こんな成績はありませんでした。

これは、フリッツ監督だけの責任ではありません。最近のブンデス・リ-グ(ドイツ)のヨーロッパサッカーの中での実力の低下は、はっきりしています。ドイツサッカー全体の実力が低下していて、それが代表チームにも影響していると言えます。

これは、アメリカに移籍した吉田麻也も記者会見で触れていました。クラブとしても施設面でも、ドイツはプレミアに劣っていると言っていました。また戦術面でもポゼッションの意識が低くサッカーとしてつまらないとも言っていました。ポゼッションとは、正反対の方向に行っているのが今のドイツサッカーです。
ドイツサッカーの現在の主流は、以下のようになっています。

現代サッカーの一大派閥「ラングニック流」。その戦術を徹底分析する
2020年09月10日 11:00 公開
https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/football/wfootball/2020/09/10/post_194/

これは、スペインのポゼッション・サッカーに勝つために考え出された戦術です。ドイツ人監督には、この系譜の監督が多いです。短期間、「ラングニック流」が強かった時期もあります。リバプールが強かった時期です。

ところがサッカーの世界は、有力な戦術が考え出されるとすぐにそれを破るための戦術が考え出されます。「ラングニック流」はそれが通用する相手には効果を発揮しますが、その戦術を回避する相手にはあまり効果がありません。

サッカーの戦術は、日々変化し進化していくものであって同じ戦術が通用するのは、数年です。

今のドイツサッカーは、その変化と進化についていけなくなっています。結果として古い戦術に頼ることになりドイツ国内では勝てても、他のリーグの有力チームには勝てない現状があります。それが代表チームにも大きく影響していると言うことだろうと思います。

鎌田大地選手のフランクフルトでの扱いを見て、そう思いました。イタリアのラツィオに行けば、4-3-3の2列目の右が指定席で最初からポジションが用意されていました。
その攻撃的な選手を、ブンデスの中堅チームのフランクフルトは、守備的なポジションであるボランチで起用することが多かったです。攻撃より守備を考えていることの証明です。サッカーは、点を取らないと勝てません。点を取ることよりも点を取られないことを考えるのが、今のドイツサッカーであると言わざるを得ません。

これが、ヨーロッパサッカーの中でドイツの実力が低下した一番の原因だと思います。簡単に言うとドイツ代表が負けるのは、弱いからです。その弱さの原因は、リーグで古いサッカーをやっているからだと思います。そしてドイツ・リーグには競争がありません。バイエルンが常に一番で、それを脅かそうとするクラブがなくなりました。バイエルン以外のチームは、2番以下でコップの中の争いをしています。ブンデスの中での競争もありません。余計にドイツサッカーが弱くなるわけです。

ここら辺を大改革しないとドイツサッカーは、当分低迷を免れないと思います。競争も希薄で進歩する意欲に欠ければ、それまでの強豪はアッという間に過去の強豪になります。

かつて単純で低レベルのサッカーをやって低迷していた、プレミア(イングランド)が今、世界最高のリーグになりました。その理由を考えない限り、ドイツサッカーは低迷が続くでしょう。

日本のサッカー界も考えて欲しい部分ですね?

※監督の国籍
ブンデス ほとんどドイツ人

プレミア
マンチェスター・シティFC/監督
ジョゼップ・グアルディオラ(スペイン)
リヴァプールFC/監督
ユルゲン・クロップ(ドイツ人)
アーセナルFC/監督
ミケル・アルテタ(スペイン)
チェルシーFC/監督
マウリシオ・ポチェッティーノ(アルゼンチン)
マンチェスター・ユナイテッドFC/監督
エリック・テン・ハフ(オランダ)
トッテナム・ホットスパーFC/監督
アンジ・ポステコグルー(オーストラリア・ギリシャ)
ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC/監督
ロベルト・デ・ゼルビ(イタリア)

上位のチームにイングランド人監督はいません。
実力主義の多国籍編成です。
違いが、良く分かると思います。無能な監督はプレミアには就職できませんし、出来が悪ければ即解雇の運命です。出来に無関係に切られる場合もあります。それは、チェルシーの監督です。監督の首を切るために監督を雇うのではないか?と思うほどにチェルシーの監督は首になります。
これは、例外で他はそうではありません。



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。