「北の山・じろう」日記

内容は主に時事問題。時々株式投資関係の記事も交じります。

ヘルソン市東岸のドニプロ川渡河作戦の意味(資金要請)と最近、全くウクライナ戦線の戦況が聞こえてこない事情<ウクライナ紛争2023.12.16

2023-12-17 19:10:40 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

(1)ヘルソン市東岸のドニプロ川渡河作戦は、実情を聞いてみると政治的な作戦です。つまり、ウクライナ軍の活発な軍事行動を示すためのものです。

BBC
兵士の数も武器の数もロシア軍に劣る……「地獄」の前線、ウクライナ兵がBBCに証言
2023年12月7日
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-67610878

The Economist
Ukraine’s commander-in-chief on the breakthrough he needs to beat Russia
Nov 1st 2023
https://www.economist.com/europe/2023/11/01/ukraines-commander-in-chief-on-the-breakthrough-he-needs-to-beat-russia

このザルジニー総司令官がエコノミスト誌に語った戦況が膠着状態にあるという事を否定するために実行されたと言えます。
その別の目的は、支援国からの追加の支援の引き出しのためです。

だから成算があるわけではなく、いたずらに犠牲を出して砲弾やミサイル、ドローンを消費しているだけです。実際には、無意味にウクライナ兵が東岸の岸にへばりついているだけで進撃できる見込みは、現在のところありません。

それだけではなく更に姑息な戦果の捏造まで行いました。
ゴルロフカ・テリコン旗立て作戦です。夜中にテリコン(ぼた山)にウクライナ兵が、ロシア軍の目を盗んでこっそりと登って旗を立てて撮影して占領したかのように宣伝しました。
もちろんすぐ旗だけ残してウクライナ兵は撤退しました。2日後にロシア兵に旗を引き抜かれてぐちゃぐちゃにされて、ナニされたそうです。
2023年12月14日 16:05
ゼレンスキー氏の近況(支援獲得と国内向けの宣伝工作)<ウクライナ紛争2023.12.14
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/92ad0b561aa0cfee38a612593de2413d

現在、アメリカ議会では新規のウクライナ支援予算は審議が滞っていて議決のめどがたちません。
そのためアメリカを訪問して支援を要請しましたが共和党は、色よい返事はしませんでした。

ゼレンスキー氏の支援要請アメリカ(共和党)訪問の結果❓<ウクライナ紛争2023.12.14
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/a065c14f6830235f3585f242803f5b52

一方でEUの方は❓
BBC
ハンガリー、EUの対ウクライナ支援パッケージで拒否権発動 約7.8兆円
2023年12月15日
https://www.bbc.com/japanese/67724373

ハンガリーのオルバン首相が拒否権を行使して否決しました。EUの次の首脳会合は、3月21日の予定だそうです。EUの方は、その後に再協議になります。

※つまりウクライナ支援の大口の資金が、アメリカ・EUともストップした状態にあります。今のところ資金提供の目途は立ちません。約束されている武器や砲弾は届きますがそれ以上は、来ません。
現時点でウクライナは、来年の軍事計画が立てられない状況にあります。ウクライナの来年度予算の約半分は支援金を充当する予定で、支援金がゼロなら戦争用の資金は無くなります。
非常に不味い状況ですが、それを問題視する西側の主要メデイアは皆無です。こればかりは、プロパガンダでもフェイクニュースでも誤魔化しようがありません。

(2)最近のウクライナ戦線の戦況
そんな資金の心配とポーランド国境での物資の停滞、ウクライナ側の兵士不足などが影響してウクライナ軍は攻撃的な軍事行動は、現在全く実行していません。これまでウクライナ軍が攻勢をかけていたザポリージャ前線と南ドネツク戦線は、完全な膠着状態に陥りその後は、全く音沙汰がなくなりました。

「南部戦線」
◎たった一つあったニュース
ロシア軍、ウクライナ南部で「大きく前進」 ロシア側当局者
2023年12月12日 20:53 発信地:モスクワ/ロシア [ ロシア ウクライナ ロシア・CIS ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3495808

「東部戦線」
ニュースは、ありません。
実際のところ
ハルキウ州クピャンスク、ルハンシク州クレミンナ、ドネツク州バフムト、同アウデイイウカ、同マリンカ、同ノボミハイリフカなどでロシア軍優勢の戦いが続いています。
特にロシア軍が優勢なのが、バフムトとノボミハイリフカです。ここは、やや進撃しています。

主要メデイアのニュースが全くない理由は、10月後半からウクライナ軍の不利な戦いが続いているからです。

ウクライナ戦線の現状は・・・
南部戦線
ドニプロ川の戦いを含めて膠着状態
東部戦線
全般的にロシア軍優勢、戦域によりロシア軍が若干進撃

このようになっているようです。
詳しくは、下記のブログ記事をお読みください。
ウクライナ戦況
https://grandfleet.info/category/war-situation-in-ukraine/

かなり詳しく書いてあり、全部正確ではありませんが現在の戦況が詳細に分かります。


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑨
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27


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