「北の山・じろう」日記

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ハルキウ北部戦線>大混乱に陥ったウクライナ軍<2024.05.15

2024-05-15 20:04:47 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

2024.05.15
②ゼレンスキー大統領、前線状況の悪化を理由にマドリード訪問をキャンセル
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/president-zelenskiy-cancels-visit-to-madrid-due-to-deteriorating-frontline-situation/
2024.05.15
①ロシア軍がボルチャンスク市内に侵入、ブフルヴァトカを占領した可能性
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/possibility-that-russian-troops-invaded-bolchansk-and-occupied-bukhruvatka/

そもそも航空万能論の管理人が同じ戦場で1日2本記事をアップすることは、めったにありません。それほど急激に戦況が変化することは、めったにないからです。

しかし、①と②では大分、状況が違います。
まず、ウクライナ軍参謀本部に現地の状況が正確に伝わっているのかどうかが疑問です。
①の記事では、進撃してきたロシア軍部隊は5個大隊程度としています。
その程度の部隊が、これほど広範囲なエリアを短期間に制圧したのが疑問です。

そして②の記事では、現地の防衛部隊がまるで不足している様子が、はっきりと見えます。

何よりかなりの防衛用の兵士と防衛ラインがあったと思われるボルチャンスクВовчанськの市街地の北半分がロシアに占領されています。

ロシア軍がこの方面に5万人程度の兵力を集め、国境付近の地雷を除去して攻撃を準備していたのは、ウクライナ軍も探知しています。当然、それに備えて多少の部隊は増援で送り込んでいます。
しかし、戦況略図で示されているエリアは、ごく短期間にロシア軍に占領されました。
それどころか防衛拠点であったであろうボルチャンスクВовчанськの市街地の北半分も既にロシア軍に占領されました。

5月10日にロシア軍が進撃を開始して以降、果たして現地から正確な報告が参謀本部に届いていたのか❓

これほどの広いエリアがロシア軍に短期間に制圧されたと言うことは❓
防衛していたウクライナ軍の各拠点の部隊は、戦わないで退却した可能性が強いです。前方に退却した可能性もあります。つまり❓ロシア領に逃亡。
ゲ、ゲ、ゲ!❓でしょう❓

そうでなければ、このようなロシア軍の進撃と制圧は無理に近いと思います。
その事実を最初は、現地のウクライナ軍部隊は隠していたのではないでしょうか❓
そして侵入してきたロシア軍の数も意図的に少なく報告していたのでは、ないでしょうか❓
「軽装備のそれほど多くないロシア軍が攻めてきて、それに損害を与えて撃退しています!」
このような嘘の報告をしたために、参謀本部が送った増援部隊では全然数が足りなかった可能性があります。

今は、それをカバーするために・・・ロシア人ミルブロガーのНгП раZVедка
「チェルニヒウやジトーミルの訓練基地から兵士がハルキウ方面に移送されている」
「ハルキウ市内の検問所や警察部隊からも人員が抽出されれて前線に移送されている」
「第57自動車化歩兵旅団がボルチャンスクへ増援を送っている」
「敵はハルキウ方面の攻撃を小規模の陽動作戦と呼んでいたが、この脅威は現地部隊だけで手に負えない規模になってしまい利用可能な予備戦力をハルキウ方面に移送し始めた」

最初、どちらかの軍事ブロガーがロシア軍の兵力を2万人程度と言っていました。
それが参謀本部に行くと、5個大隊程度になっています。約2500人程度です。
ロシア軍は初期に物凄い滑空爆弾による爆撃と砲撃を加えたうえで歩兵部隊が前進しています。

これを、どうも参謀本部は5個大隊程度の軽い攻撃だと誤解していたようです。
現地からその程度で大したことない・と報告されれば、そう思うでしょう。

ここにあるのは何か❓
普通に考えるなら現地ウクライナ軍部隊の一部がサボタージュしたか、裏切ったかどちらかです。報告が虚偽であれば、現地の司令部も関係しています。

ハルキウ州北部のウクライナ軍には、大問題が発生している可能性があります。

普通に現地の防衛部隊が、まじめに戦闘していれば現在のような広い地域をロシア軍が数日で制圧するのは不可能だと思います。
そして増援部隊の派遣の数を少なくするための偽りのロシア軍の兵力の過少報告です。
2万人を2500人と報告している可能性があります。

2500人に対応した増援を送ったのなら、現地で致命的な兵力不足が起きているはずです。
だから❓
「訓練基地2か所から訓練中の新兵を送り込みました。」
「ハルキウ市内の検問所や警察部隊からも人員を送り込んでいます。」

もし、こうであるなら15000人の兵力不足に気が付いて、取り敢えず歩けて銃を持てる人間をかき集めて送り込んでいることになります。

普通に考えるなら、これは致命的ともいえる危機的な状況です。

数日のうちに状況が判明すると思います。
ウクライナ軍が致命的な兵力不足にあるのなら、ロシア軍は数日のうちにボルチャンスクВовчанськとリプシLyptsiの制圧を完了するはずです。

DEEP STATEやウクライナ人ジャーナリストのブトゥソフ氏の指摘
『「ハルキウ方面の要塞建設に使用されるはずだったコンクリート製構造物(龍の歯)がリプシ周辺の道端に放置されている。この構造物について兵士らは2023年夏以降から放置されぱなしだと証言している」と報告しており、セベロドネツク、リシチャンシク、ソレダル、バフムート、アウディーイウカで問題視された要塞工事の手抜きがハルキウ方面でも起こっている可能性を示唆。』

これは単なる手抜きではなく、意図的なサボタージュである可能性もあります。
つまり❓
この地域に人々は、ロシア軍が攻めてきたら戦わず通過させる事を考えていた可能性があります。
そうであるなら、事前にロシア軍に連絡して打ち合わせているでしょう❓

国境からウクライナ軍が崩壊し始めているのでなければ、いいのですが❓
ゼレンスキー・一派を見ていれば、そう考える人々がいても不思議ではありません。
まともなウクライナ国民であれば、ウクライナが滅亡するのは嫌だと思います。自分に出来ることがあれば、そうする人々もいるかもしれません。
東部戦線で次々と町や村が廃墟になっていくのを見ていれば、自分たちの町や村を破壊から守る方法を考えるでしょう❓

これから、そのような地域が増えていくのかもしれません。

元々がどちらも旧ソ連です。
昔からロシアとウクライナであったわけではありません。
ロシアの方では、旧ソ連時代の方が良かった・と言う人すら時々います。
ウクライナの特に東部の人々の一部がそう考えても不思議ではありません。普通に考えるなら❓
どっちでもいいから、速く戦争を終わらせてほしい!と考える人の方がむしろ多いと思います。東部と南部は元々ロシア支持の人々の多い地域です。
東部と南部では、むしろ今のウクライナ政府の方が占領軍という要素の方が強いとも言えます。
兄弟げんかのような戦争は、速く止めるべきでしょうね❓
北叟笑むのは、双方の共通の敵と西ウクライナの過激民族主義者だけです。

もっと悪いい方をするなら、中部と西部が根拠地の西ウクライナの過激民族主義者からするならば、東部と南部が戦場になり国土が荒れ果て多くの犠牲者が出ようと、敵が死んだのと似たような部分があります。
だからウクライナ軍は平気で焦土戦術を続けているのかもしれません。



※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次④
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27


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