「北の山・じろう」日記

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ハルキウ北部戦線、リプシでロシア軍が進撃しボルチャンスクでウクライナ軍が反撃<ウクライナ紛争2024.05.26

2024-05-27 20:05:46 | 中立の視点で見るウクライナ紛争

ウクライナ側の発表
ゼレンスキー氏、北東部ハリコフ州視察 戦況は「制御下」
By ロイター編集
2024年5月25日午前 6:01 GMT+91日前更新
https://jp.reuters.com/world/ukraine/CSZ2H73VZ5KPRHHJ5YMS5XKLWA-2024-05-24/
ハルキウ州でロシアの進撃「阻止」 ウクライナ軍
2024年5月25日 13:58 発信地:キーウ/ウクライナ [ ウクライナ ロシア・CIS ]
https://www.afpbb.com/articles/-/3521071?cx_part=top_category&cx_position=2

ロシア軍の進撃を阻止し反撃に出たそうです。
既にロシア軍がハルキウ州北部攻撃を開始して16日程度経過しました。
国境付近の防衛をする気がなかったと思われるウクライナ軍は、抵抗らしい抵抗もせず西はリプシLyptsi北の郊外、東はボルチャンスクВовчанськの市街地の北側まで後退し、そこで防衛線を戦ってきました。
ゼレンスキーの主張が本当なら、その付近がウクライナ軍の第1次防衛ラインのようです。
そこでロシア軍の攻撃が停滞していますから、その通りなのだろうと思います。

ロシア側の相当な情報戦もあったと思いますが、今回それは省略。
その情報戦と自分たちのこれまでのプロパガンダを修正するためにウクライナは、この地域の戦闘に関してはリアル・タイム情報を出さざるを得ませんでした。
地域住民が1万人以上ハルキウ市に避難していますから情報を出さなければ、ハルキウ州ではパニックが起きていたと思います。

しかし、ウクライナ紛争ではほとんどありませんが戦場でウクライナ軍が敗走に近い撤退をする状況もリアル・タイムでウクライナ国民の知るところとなりました。
併せて要塞建設に関する汚職と手抜きも大々的に報道されました。

強かったはずのウクライナ軍が蹴散らかされ、かなりの面積を短期間にロシア軍が制圧し、ウクライナ国民もさすがに激怒!しているようです。
当然、責任追及の声も上がり始めているようです。
いつもの、「ロシア軍に大打撃を与えた!ウクライナ軍は頑強に戦いロシア軍を撃退している!」と言う嘘では、到底国内が収まりそうにありません。

そこでやむなく無理を承知の反撃作戦をウクライナ軍が始めたというのが、これまでのごく大雑把な流れです。

2024.05.25
ウクライナ軍がハルキウ方面での反撃を準備中か、50個大隊以上が集結?
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/is-the-ukrainian-army-preparing-for-a-counterattack-in-the-kharkiv-area-with-more-than-50-battalions-assembled/

反撃作戦のためにどの程度の部隊を動員したかについては、正確には不明です。
ロシア側の別の情報では、15個大隊8000人と言う情報もあります。
8000人から28000人まで差があります。
話半分なら25個大隊14000人です。
反撃作戦を実行するなら、この程度の人数は必要だと思います。

そして、反撃したのは分かりましたが、どの方面なのかは不明です。おそらく航空万能論の戦況略図から判断すると既に市街地の北側まで進出されているボルチャンスクВовчанськで反撃していると思います。

北市街地の中央部をある程度押し返しているようです。

2024.05.26
ロシア軍がウマンスキーを占領、クピャンスク方面でもイワニフカに侵入
https://grandfleet.info/war-situation-in-ukraine/russian-troops-occupy-umansky-and-invade-ivanivka-in-the-kupyansk-area-as-well/
ロシア人軍事ブロガーは、リプシLyptsi北側の高台をロシア軍が占領したことを25日示唆したようです。
ロシア側の戦況マップ(黄色)では、リプシの北側の高台はロシア軍の占領エリアに入っています。

※以上から分かることは、ロシア軍は大成功を収めつつあります。
ロシア軍の最大の目的は、ハルキウ北部にウクライナ軍の予備部隊を引き寄せることです。
二番目の目的である緩衝地帯の確保は、既に大体済んでいます。
東部戦線と南部戦線からウクライナ軍は、かなりの部隊を引き抜いてハルキウ北部戦線に投入しています。
最初の段階でウクライナ軍は、予備兵力が枯渇しています。反撃作戦用の部隊は、東部戦線と南部戦線から引き抜くしかありません。
東部戦線と南部戦線のウクライナ軍は、その分弱体化していると思います。

完全にロシア軍の仕掛けた罠にウクライナ軍は、かかったといえます。分かっていてもウクライナ国民が激怒している現状を考えると、ハルキウ北部戦線で反撃作戦を実行するしかありません。
そのために東部戦線と南部戦線の一部を犠牲にしました。
話は、反対でハルキウ北部を犠牲にして東部戦線と南部戦線の戦いを重視するべきです。
ハルキウ北部はハルキウ市を中心に徹底防衛するしかありません。
逆をやったために、東部戦線と南部戦線での後退が早まると思います。

しかも、反撃作戦はハルキウ市街から北東に遠い方のボルチャンスクВовчанськです。
ハルキウ市街の北から20km位の位置にあるリプシLyptsiは放置状態のようです。
北側の高地地帯をロシア軍が制圧すれば、そこから見て低地にあるリプシLyptsiは、やがて陥落すると思います。
地図を見れば分かりますが、リプシLyptsiから順番に拠点集落を攻略しながらロシア軍は南下してくると思います。

ゼレンスキーは、ボルチャンスクВовчанськの方に視察に行ったようです。
同じ守るならボルチャンスクВовчанськは軽く見てリプシLyptsiを守らなければ、なりません。
ハルキウ市の玄関口のようなリプシLyptsiを守らなければ、意味がないでしょう❓

このようなゼレンスキーの常識では考えられない判断ミスが、これまでも度々「ロシア軍を!」
「ナイス・アシスト!」しています。
ゼレンスキーは「ウクライナを負けさせたいのではないか❓」と思える「ナイス・アシスト!」の連続です。

ウクライナ軍が自然体で劣勢から敗勢に陥りつつある理由が分かりましたか❓


※関連記事目次
「中立の視点で見るウクライナ紛争」の目次⑤
https://blog.goo.ne.jp/kitanoyamajirou/e/e2c67e9b59ec09731a1b86a632f91b27



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