京都新聞(10月10日付)
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トステム綾部工場閉鎖へ 従業員370人 地元多く波紋も
住宅設備機器メーカー「トステム」(本社:東京都江東区)が、綾部市とよさか町の綾部工場を来年3月末に閉鎖する方向で調整していることが9日までに分かった。近く正式発表の見込み。従業員には府北部住民が多数含まれるだけに、関心が集まっている。
トステムは1995年、とよさか町の府営綾部工業団地に、室内ドアや内装材などインテリア建材を中心に製造する同工場を建設。西日本の住宅設備機器の主力工場として稼動してきた。同工場の従業員は約370人、うち正社員は170人。
同社広報宣伝部は「住宅着工件数の減少から設備機器や建材に大きな需要減が生じている」とした上で、「デフレ基調の中、コスト削減を進まなくてはならず、国内工場を集約し海外生産の比率を上げているのは事実」と説明する。しかし、綾部工場については「週明けにも何らかの発表をする予定だが、内容については申し上げられない」としている。
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非常に残念なニュースです。トステムには綾部市のみならず、舞鶴市や福知山市など他都市からの従業員も多く、地域全体への悪影響も懸念されます。
トステムは今年に入り滋賀県の水口工場や埼玉県の吉見工場、愛知県の豊橋工場など小・中規模の工場を相次いで閉鎖させており、大規模工場とはいえ綾部工場も心配していましたが、いやはや…。
まだ正式発表されていないようですが、綾部市は近畿と北陸を結ぶ舞鶴若狭自動車道と京都に直通する京都縦貫自動車道がまじわる交通の要所。好立地な場所だけに、閉鎖再考を京都府や綾部市だけでなく、府北部全体で求めていく必要があると思います。
舞鶴港振興会でも平成20年よりコンテナ貨物への補助金を出すなど、積極的なポートセールスを行っており、トステムに代わる新たなベースカーゴ(大口荷主)の確保は絶対に必要になってくるでしょう。