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いつわりの日々

2013-10-30 11:52:16 | ニュース
Hankyuhotels_2ここんとこ世間を騒がせている阪急阪神ホテルズをはじめとする
各ホテルの食材偽装(誤表示)問題。
問題のホテル社長の会見を見たけど、
怒りを覚えるよりもむしろおかしみを感じた。
「九条ネギ」のくだりや「芝海老」をドヤ顔で説明する料理長等、
厭味じゃなくて、下手なコントより笑えた。


社長の苦し紛れの支離滅裂な答弁は、おそらく彼の本意ではあるまい。
グループの顧問弁護士に発言を厳しく統制されているにちがいない。
にしてもお粗末すぎるし、論理が破綻している。
いちいち検証するまでもなく、あれは「誤表示」じゃなく「詐称」と断定できる。
法律以前の常識の問題だ。


ウチの会社ではどうだろう?
「桐」や「桐箱」は日常から縁遠いものだし、
一般の人からすると専門用語だらけでわかりづらいにちがいない。


例えば、桐板のグレード。
弊社では「上柾」と「並板」の2つに大きく分類している。
社内規定では、上柾は「会津桐」「北米桐」「和桐」、
並板は中国産のジョイントボードとしている。


では、会津桐がすべてきれいな柾目で、
中国桐はおしなべて粗悪品かというと、そうもいえない。
桐は自然のものだから、丸太1本1本、板1枚1枚、
ひとつとして同じものはない。


結局、お客さまの真意を丁寧に酌み取って、
限りなくご要望にフィットした製品を作るということに尽きる。
「上柾」とオーダーを受けてどのレベルの桐板を使用するか、
この選択は常識とモラルによるしかないと思う。


どんなに拡大解釈しても今回の記者会見での発言は、
サービスを生業としている企業(人)のそれとはとうてい思えない。
繰り返すが、今回の一連の騒動は「誤表示」などではなく「詐称」に他ならない。