きらくなたてものや

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多くの方に知ってほしい、火と木の話

2008年03月14日 | 今日のできごと
建築の確認申請を出すと、
必ずといっていいほど
役所の方に指摘されることがあります。

それは、
外壁に木の板を貼ることです。

住宅が密集して建つところや、
割りと賑わっている地域ではだいたい、
建物の外壁や屋根を
燃えにくいように
しなければならないという
法律上の条件が付いています。

そうした制限のある地域で
外壁に木の板を貼る建物について
確認申請の手続きを行うと、
木の板は燃えやすいという
印象があるためでしょうか、
すんなりと話が通じたことは、
今までほとんどありませんでした。

しかし、
竹小舞を下地として、
たっぷり塗厚のある土壁が
板貼りの中にあれば、
先ほどのような地域でも、
(ただしすごく栄えている繁華街等は除く)
法律上、外壁に板を貼ることは、
認められているのです。


実際、
木の板を焼いてみると分かるのですが、
最初は表面が炭化して真っ黒になるものの、
その先その炭化層が熱のじゃまをして、
なかなか燃えきりません。
そしてもともと、
土壁は燃えにくいですよね。

近年のそうした研究の成果が実り、
数年前に先ほどのような地域でも、
土壁を下地として、
外壁に木の板を貼ることが
法律上認められるようになりました。

しかしこのことを
地域の建物という建物を審査する
役所の方でもご存じないことが
多いということは、
よっぽど事例が少ないということですね。

役所の方々はもちろんですが、
多くの皆さまに、
このことを知ってほしいな、
と思います。