「ミロのビーナス」
どこから見ても「ミロのビーナス」!誰が見ても「ミロのビーナス」!
どこから切っても金太郎!・・・
否、どこから撮っても「ミロのビーナス」!
“あったし、ビーナス!ミロのビーナス~!”
巨大なり。
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“なぁ~ビーナスちゃん、君が何故、ここにおるのか憶えておるかい?”
“分っかんないよ~っ!あったしさ~、どこから来たの~?”
“・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・”
“あん!もう!そんでぇ~!あったしさ~、どこへ行くの~?”
“・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・”
“ほぅら!いいもの見せてあげるわよん!”
“ね~!ねぇ~!教えてぇ~、あったし、何処で買ったの?誰かに貰ったのぉ~?”
“教えて~~!どこの国の、お土産ものなのなの~?”
“ねぇっ!教えてよ~っ!”
“ごめんな、ビーナス!世の中には知らない方が良い事もあるんだよ。
君は、そんな事を知らなくても、立派な「ミロのビーナス」だ!
いいかい!その美しさとムチムチ質感に誇りを持って生きてゆく!それだけで、い~んだ!
君が、どこから来て、どこへ行くのかなんて、問題じゃないのさ!
そうさ!あっしたち人類だって、どこから来て、どこへ行くのかなんて分からないんだよ!なぁ~キョウダイ!
細かい事を気にしてると、頭クルクルになっちまうぞ!自信と誇りを持って生きてゆく!それで。い~んだよー!”
“そ~ね~!じゃ、そ~いう事で、ばいばぁ~い!”
“ど・どうして、お尻ばっか見るのよ!この変態!”
“さいならぁ!さいならぁ!・・・あったし本当は知ってんだ・・・アリガト・・・”
阿佐ヶ谷のゴミ置き場で拾った
This novel was written by kipple
(これは小説なり。フィクションなり。妄想なり。)
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