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「雨族」
断片73- 雨族の王様
実は、君以外に誰もいないんだ
この世には君しかいないんだ あの世にも君しかいないんだ
君だけしか、いないんだ 君だけが、いるんだ
君の周りにいる人も、実は、いないんだ
君が見てる人も、実は、いないんだ
君が喋ってる人も、実は、いないんだ
君が触っている人も、実は、いないんだ
君が好きな人も、実は、いないんだ
君が嫌いな人も、実は、いないんだ
どうでも良くて、知らない人も、実は、いないんだ
実は、君以外に誰もいないんだ
この世で君は、ずっと、ひとりぼっち あの世でも君は、ずっと、ひとりぼっち
最初から、君以外、誰もいないんだ
君、一人で泣いてるんだ 君、一人で悲しんでるんだ
君、一人で苦しんでるんだ 君、一人で悩んでるんだ
君、一人で悔しがってるんだ 君、一人で怒ってるんだ
君、一人で怨んでるんだ 君、一人で憎んでるんだ
君、一人で笑ってるんだ 君、一人で喜んでるんだ
君、一人で恋してるんだ 君、一人でじたたら踏んでるんだ
君、一人で心配してるんだ 君、一人で憂いてるんだ
君、一人でがんばってるんだ 君、一人で競争してるんだ
実は、この世界にいるのは、君だけなんだ
寝ても、起きても、君、一人 痛みも、不条理も、君、一人
元気も、病気も、君、一人 生きるも、死ぬも、君、一人
船、去りて、船の影 人、去りて、人の影
実は、君以外に誰もいないんだ
実は、君以外に誰もいないんだ
実は、君以外に誰もいないんだ
君は、ずっと、ひとりぼっちで、雨にうたれてるんだ
だから、君は、雨族の王様
断片73 終
This novel was written by kipple
(これは小説なり。フィクションなり。妄想なり。)