気ままな旅

マイカーでの気ままな旅で、束縛された予定や時間にとらわれない、自由奔放な行動をとる旅の紹介です。

仲間たちと初の底曳き網漁に

2009-07-24 13:06:34 | 今日の出来事
 7月12日(日)朝4時に目覚める。
 今日はかつてから行き付けの居酒屋に集まる人達と、大阪湾底曳き網漁に妻と二人で出かける予定である。
 昨年から今年にかけて本稿でも紹介したユニークな仲間達との行事である。
 朝早く起きて妻が船で食べる、おにぎりやコーヒーを用意している。
 心配していた天気も大丈夫なようで、5時に居酒屋に集合、乗船する泉南市の岡田漁港まで出かけて行く。
 漁港には参加者15人が集まって出航の準備を整えている。

 6時には準備も整って出航する。 
 この漁船は10トン程度で、獲物の選別や雨・日除けの折に役立つシートを屋根に覆っている。
 中央には機械室があり、大きなエンジン音を発生、魚探知機や無線機なども搭載され、その後方には操舵席がある。
 底曳き用の金具と網が一体となった漁具が左舷と右舷に2ケ所ずつ置かれ、計4基で漁をする体勢である。
 
 船は岡田漁港を出航し、関西空港との連絡橋を通り抜けて行く。
 航空機は朝が早いためにかほとんどが離着陸していないようだ。
 大阪湾の水面も驚くほど静かで、りんくうタウウンの高層ビルが、海面に鏡のように逆さに映っている。
 私もこれほど静かな大阪湾は始めてである。

 船は北よりの進路から西よりに方向を変え、神戸市沖合い方面に進んで行く。
 出航して10分ぐらいすると、みんなは想い思いに朝食を摂りはじめている。
 朝早くてほとんどの方が朝食を摂っていない様で、船上からの関西空港やりんくうタウンなどの景観を楽しみながら摂る朝食やコーヒーの味は格別であった。
   
          
       朝6時に岡田漁港を出航、海面に浮かぶりんくうタウンの高層ビル 

           
       船上からの大阪湾に浮ぶりんくタウン  船の先端でくつろぐ女性

           
               左右4ケ所に設置 「金具のついた底曳き網」

          
           静かな海面を船揺れも少なく漁場に向かう 船内の様子  

 出航して50分程で神戸沖合いに到着すると、船長は四基の底曳き用の金具の付いた網の投げ入れ準備をすすめている。
 船には直径10Cm位の長い木棒が左右に2箇所ずつ取り付けてあり、海に向かって5m程突き出ている。
 これに網を吊るし90度方向が変えられる様にしている。
 木棒の根元には金属製のパイプが立てられ、パイプの先端には滑車(ホイル)があり、ワイヤーロープを通して網と結ばれている。

 網入れの準備が整うと船長は底曳き網を順次、海中に投入していく。
 網が海中に沈み始めると、ワイヤーロープもぐんぐん伸び、絡んでいる金属製のホイルが激しく回転、大きな音を発している。
 船長によると投げ入れる深さは20m前後とのことである。
 
           
               海中に底曳き網を投入し漁を開始する
 
 4基の底曳き網を海に投入、10分から20分間曳きまわした後、網を引揚、網に入った獲物を獲る漁法が底曳き網漁法で、2隻で行う場合もあるが、今回は1隻である。

          
 金具のついた網を海底から引揚げると網に泥が入っている場合が多く、船を走らせて泥洗いした後に網を引揚げる。         
          
          
             海底を曳きまわした後に網を引揚げる船長
         
          
              引揚げた網に入っていた獲物 しゃこが多い

 私は船上で漁をすることは勿論、底曳き網漁の船に乗船することも初めてである。
 10分~20分間曳き回して、網を引揚げ、船長が網底にある紐を解くと、どっと獲物が出てくる。
 何が出てくるか興味深々である。 
 しゃこやエビがほとんどで、カレイのような魚やタコ、カニなどが入っている。
 網は順次引揚げられ、それぞれの選別作業にかかっていく。
 選別作業は、2~4人単位に分かれ、左舷2ケ所、右舷2ケ所の4ケ所で行われる。
 選別によって、しゃことエビ、魚類、カニなどに分類、それぞれの篭に入れ、作業が終わると船に設置してある生簀に入れられる。
 選別作業で不要になった小さなしゃこなどは、再び海に戻される。

          
              大きなタコの獲物もとれ みんなに披露する仲間
           
          
    網に入った魚はみんなで選別、幾つかに分類してそれぞれの生簀に入れる
         
 底曳き用の4基ある網は、投入後10分~20分で引揚げられ、獲物を捕り出した後、選別作業に取りかかるが、網はすぐに海に投入される。
 網を投げ入れた後も選別作業は続き、終わったと思いホットしていると次の網が巻き上げられ、再び4ケ所で選別作業が行われる。
 このように網の投入、網の巻き上げと獲物の選別が、午前7時前から11時頃まで10回程度繰り返し行われた。
 選別作業は、15名の参加で4ケ所に分かれて行うが、これは人数が少なければ大変な作業である。
 漁師はこの選別作業を2~3人で行っているようで、よく出来るものと感心する。 漁師の人たちの大変な重労働が思い浮かんでくる。

           
         獲物はしゃこやエビが多く、小さいものは海に戻すなどの選別をする。

 私も写真を撮り続けながら、選別作業をやってみる。
 しゃこやエビが多く、エビは簡単に判明できるが、しゃこは身のあるものと、そうでないものの選別は素人には難しかった。
 結局のところ同じ大きさでも、お腹の部分が少し大きいものを選別して籠に入れる。
 しゃこは、半数近くが選別からはずれ海に戻す。
          
          
       エビやしゃこ以外にタコ、ワタリガニ、カレイに似た赤い魚なども捕れる
         
          
          獲れた獲物は鮮度を保つ為に水槽や大型のポリバケツに入れる

          
 底曳き網は7時~11時頃まで、10回程度繰り返し行う、その度に船長の巧みな操作が繰り返される

          
 選別作業で小さなしゃこなどの獲物は半分以上が海へ、それを狙ってご覧のように かもめ が・・・

           
    網の引揚げ操作などを手伝う人 選別作業中にも底曳き網漁は行われる。

          
 ほとんどの人が朝食抜きで参加、獲物はコンロで焼く、やはり新鮮な食材は最高 !
        
          
            アナゴなども獲れ その場で調理、 調理の腕も一流!

          
        底曳き網の投入や巻上げなど船長の手伝いも慣れた手つきの人たち

           
           良く働く船長、大勢の人を引き連れ 朝早くから・・・ ご苦労様  

          
             底曳き網漁も終わり帰港する船中でくつろぐ仲間たち   

          
         関空島方面を見ながら船の先端で景観を見ながら談笑する人達 

          
              関西空港やりんくうタウンなどの景観を見て楽しむ

          
 船の先端部分で関西空港へひっきりなしに着陸する航空機などに見とれる仲間たち。

          
            快晴になってみんなと記念に、関空連絡橋も見えている
 
          
         船の上空を轟音を発しながら通過、着陸体勢に入っている航空機

          
      帰港前の空港島前を通過、くつろいで談笑する二人 笑顔がすばらしい
           
          
           快晴の中、船から眺望するりんくうタウンのすばらしい景観

          
岡田漁港に帰港、港には鮮やかな色彩のヨットや同じ底曳き船がずらりと繋留されている。
           
           
                 帰港後に全員で記念のショット

 岡田漁港には1時前に帰港、獲物の箱詰め作業を行う。
 今日の漁獲量は定かではないが200kg程度ではと思われる。
 作業終了後に船をバックに記念撮影した後、今朝 集合した居酒屋に帰って行く。
 居酒屋では、漁に参加できなかった仲間たちも多数集まって賑わっている。
 気さくなママさんや女性達も手伝って、獲れたての魚やしゃこなどを調理して出してくれている。
 夕方近くまで仲間たちと愉快に談笑した後、全員に配られた獲物を持ち帰ったが、量も多く近所の方たちにも、おすそ分けすることにした。
 私達にとっては全く初めての経験であったが、あらためて色々な提案や企画を出し、それを実践していく仲間たちのすばらしさを感じる一日であった。         
            

                   
       
  
          
           
     

                     

              


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