旅つづり日々つづり2

旅のような日常と、日常のような旅の記録と記憶。

どっちも切ない

2019年07月10日 21時39分14秒 | 日々のこと
パン焼き機をセットしようとすると「パン!パン!パーン!」と言いながら必ず飛んでくるつばさと青。
ピッと押すのが何よりの楽しみ。福と星はしらーん顔して漫画か本を読んでいる。

あれ?ついこの間まで福と星が飛んできてどっちがスイッチを押すかで毎回ケンカしていたのに。
そんな時期はいつの間にか過ぎていったんだ・・・そして過ぎていったことに私は気づきもしなかったんだ。

子どもの成長は本当にあっという間。

保育園から届いた卒園式のDVDを観て、星が布団の中で号泣していた。それはもうびっくりするぐらいの
号泣だった。クラスメイト全員同じ小学校に進級して毎日顔を合わせているのに・・・だ。
「懐かしい、会いたい」といって泣いている。「明日も会えるやん」と言葉をかけても「違う」といって
泣き続けている。

そうだね、違うよね。あの時のみんなに会いたいんだよね。わかるよ星。すごくわかるよ。

義父の手術が急に決まった。まだ何もわからない状態だけど、自分でもびっくりするぐらいうろたえてしまった。

もう誰にも死んでほしくない。いた人がいなくなることの喪失感をもう味わいたくない。もういやだ。
そんなことは叶わない、ただの甘えた泣き言だと分かっているけれど、いやなものはいやなのだ。
大人になったっていやなのだ。一度経験したら慣れるのかと思っていたら全然違った。前よりももっと怖い。
もっともっと怖い。

子どもが大きくなることも切ない。
歳を重ねた人間が順番にいなくなることも切ない。
決して止まらない“時間”は残酷で、だけど時にそれに救われる。

流れている自分を俯瞰できない時、茫然とその場に立ちすくんでしまう。
進むことも戻ることも許されない厳しさに、行き場を失ってしまった気持ちはどこまでも宙ぶらりんのまま。

それでもその気持ちをまるごと抱えて、今日も眠ろう。明日も起きよう。それしかできない。がんばろう。