秋晴れだった。
いろいろな雑念がお空に吸い取られて
いくような。
13日午後2時前、桑名市の街なかにある
佐藤春子さん宅に到着。
春子さんは、自宅を改装して地域の年寄りの
人たちが気軽に寄れる居場所として開放して
いる。
お伺いしたのは、鈴鹿で”理想の暮らしを
語る会”とか言って、細々と寄り合っている
老人たち11人。
待っていてくれたのは、春子さんほか、なんと
桑名市の民生委員や健康推進員をされている
地域の人たちと苦楽をともにされている人たち。
老人というには、現役らしい活気が漂う。
「理想!?」
「いや、理想といっても、それぞれの人の中に
ある、願いを語る、と言う感じなんです」
(ウン、ウン、それなら分かる)
一人ひとりの「今」が交流された。
「活動というより、日々の暮らしのなかの気持ちを」
民生委員をやっている人たちの熱い気持ち。
春子さんも、そういう人たちのなかで、居場所づくり。
「ガン末期の方も来られるんですよ。見える人が
元気になるんです。みんな、すごく笑うんです。
シワが5本ぐらいへってしまうのよね」
鈴鹿からのメンバーも。
「同居しているおばあちゃんを見ていて、固く習慣化
しているところが変わっていくのを見ていくのが
楽しい」
「停年退職して、一日中、亭主と顔突き合わせて
暮らすことになった。最近、足の小指を骨折して、
行きたかった富山の風の盆に行けないかと、
あきらめていた。そうしたら、夫が車椅子でいけば
いいじゃん、って・・・」
「まつりで車椅子押したんだ。すごい坂だったけど、
気がつくと、上まで来てるんだ。夫婦の完成を目指す
ということかな」
(「道遠し、ってな感じだな」と合いの手)
(大笑い)
「笑ったら、あかん!」
途中、テイタイム。心尽くしのお菓子。
春子さんは、「栄養士さん」
食を通しても、地域の人たちが元気になるように
活動している。
「こんどは、春子さんの手料理、味わいにきたい」
「どーぞ、どーぞ」
清々しい気持ちだった。
ガンの手術で入院していた、メンバーの辻屋康子さん、
今日退院した。
そこは、やっぱり青い空。