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バンクシーの『ブレッド・ホール・バスト』







『ブレッド・ホール・バスト』

これが見ておきたかったので、先日、大分市美術館に出かけた。これがというのは、バンクシーの『ブレッド・ホール・バスト』と名が付いた作品だ。胸像の額真ん中に撃ち込まれた弾痕からは血も飛び散っていた。胸像は、高校の美術室でよく見かけたヘルメス像だ。ヘルメスは、旅人や商売人、泥棒の守護神であるとともに、自らも、泥棒・嘘つきだったようだから、バンクシーの意図は、なんとなく分かる気がする。しかし、こういう発想は、私にはない。解説には「古典的な彫刻胸像の額中央に弾痕を埋めこむ事で、伝統芸術に風穴を開ける意味が込められている。」とあった。たえず戦争や紛争のなかにある欧米のにおいも強く感じたが、強欲資本主義が闊歩する現代社会への一矢でもあるのだろう。


『ガール・ウィズ・バルーン』/赤い風船と少女


『ラブ・イズ・イン・ジ・エア(b/w)』/花束を投げる男

『赤い風船と少女』や『花束を投げる男』の絵は、バンクシーという名を知らなくても、「これ見たことある」と言う人が多いはずだ。但し、両方とも多くのバリエーションがある。街頭の壁に描かれたものの方が断然いいが、展示されていたのは小品だった。
(MUCA展〜バンクシーからカウズまで〜:2023年10月9日まで/大分市美術館)
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