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田んぼのカモメ



今年もまたやってきた。昨年も一人ゆうゆうと歩き回り、時に泳いでいた。近所の人はカモではないかと心配してくれる。遠目にはカモのようにも見えるのだろうが、眼を凝らして見ればまぎれもなくカモメ。田んぼの荒代(あらしろ)が終わり、水を張った田んぼの中で一日中動き回っている。

荒代は、田植え前の準備作業のひとつで、凸凹を粗く均す作業だ。その後1週間ほどして仕上げ作業の本代(ほんしろ)を行う。凸凹のままだと、草が生えたり稲の苗がジャンボタニシの餌食になったりするため、本代では田んぼを鏡の面のように仕上げる。そして2、3日後に田植えだ。

このカモメ、近づくと警戒して立ち止まる。まわりも田んぼばかりなのに、私の田んぼがお気に入りなのか、一日中歩き回っている。エサを探しているのだ。この田んぼ、海辺からは約4.5km。広さはほぼ70m四方。本当は70m×140mほどあるのだが、管理しやすいように真ん中に仮畔を築いて使っている。そのふたつに仕切られた田んぼを自分の縄張りのように使っているのだ。だが、田植え前ならいいが、田植え後はちょっと・・・・。昨年は私の気持ちも分かってくれたのか、田植え後は姿を見せなくなった。
この際だからカモメの名前を調べてみた。その名は、「オオセグロカモメ」。北海道や東方地方では留鳥のようだが、本州中部以南では越冬のために飛来する冬鳥のようだ。「全長55〜67cm、翼を広げると132〜150cm、食性は雑食で、魚類、昆虫、甲殻類、軟体動物、環形動物、動物の死骸などを食べる。」とある。嘴を見ればそれもうなづける。また来年も来るのだろうか・・・・?

そう言えば、田起こしをしていた時にトラクタの側に寄ってきたアオサギは抜群にきれいだった。婚姻色だ。アマサギも新種ではないかと思うほど妖艶に見えたことがあった。調べるとやはりこれも婚姻色。こういうことに出会えるのも、田んぼがあるからこそだ。
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