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【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 8月29日 元気な会社 仕事は同じでも志が異なる「3人のレンガ職人」 3222-4827 

2024-08-30 08:21:00 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記

 

  【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 8月29日 元気な会社 仕事は同じでも志が異なる「3人のレンガ職人」 3222-4827 

 平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

 この度、下記のように新カテゴリー「【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記」を連載しています。

 日記ですので、原則的には毎日更新、毎日複数本発信すべきなのでしょうが、表題のように「老いぼれ」ですので、気が向いたときに書くことをご容赦ください。

 

 

 紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

 【小説風 傘寿の日記】
 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。
 台風10号が猛威を振るっていましたが、上陸後勢力を落とし、暴風圏が消滅したそうです。
 しかし、雨台風としては強力だそうですので、警戒を緩めるわけには行きません。
 台風といえば、発生順に数字が割り当てられてゆきます。これは、日本での名前の付け方で、国際的には、国際機関「台風委員会」で決められています。
 決め方は、加盟国などが提案した名称が、あらかじめ140個用意されていて、発生順につけられてゆきます。
 台風10号の名前は「サンサン(Shanshan/珊珊)」です。これは、香港が提案した名称で、少女の名前が由来だそうです。

 私の事業を引き継いでくれた竹根好助ですが、その部下が時々自分の顧問先や元気な会社に私を招待してくれます。私が企業で、何を観て、何を話すか、私の半世紀のコンサルタント経験を盗み取り、コンサルタントとして、それを顧問先に活かしたいという考えのようです。

 竹根の部下が紹介してくれた企業は、遠方にあるので、オンラインでインタビューと社内見学をさせていただきました。

◆【成功企業・元気な会社・頑張る社長】 仕事は同じでも志が異なる「3人のレンガ職人」 3222-4827

 「3人のレンガ職人」という物語がある。中世のヨーロッパで旅人が3人のレンガ職人に出会った。旅人が「何をしているのか」と尋ねると、1人目は「親方の命令でレンガを積んでいる」と答え、2人目は「大変だが、賃金がいいからやっている」と答えた。これに対して3人目は目を輝かせながら「完成まで100年以上かかる教会の大聖堂を造っている。こんな仕事に就けて光栄だ」と答えた、というものだ。
 多少異なるバージョンもあるが、自己啓発本など多くのビジネス関連書籍で紹介されており、かの有名な経営学者、P・F・ドラッカー氏の著書でも「3人の石工」として似たような物語が登場している。最近の取材で、この話を引き合いに出したのが、仮設の水処理プラントのレンタルを手掛けるS社(千葉市)のI社長だった。
 1974年設立の同社は泥水や下水といった水処理を得意とし、2000年には、土木工事で発生する大量の泥水を高速・連続的に処理する土木泥水再利用システムを開発し、費用削減と工期短縮を実現した。また大規模災害の復旧事業でも活躍し、2011年の東日本大震災や19年の台風19号では、被災地に短期間で水処理プラントを設置し、インフラ施設が復旧するまでの間、被災地の下水処理を担った。
 同社の技術はSDGsの目標「安全な水とトイレを世界中に」の達成に貢献できると海外でも高く評価。アラブ首長国連邦(UAE)が主催し、持続可能な課題解決に取り組む世界各国の中小企業などを表彰する2022年度の「ザーイド・サステナビリティ賞」で水資源部門のファイナリストに選出された。受賞は逃したものの、注目度はいっそう高まった。
 国内外で話題を集める同社は「日本一の仮設水処理技術で世界に存在する社会課題解決に貢献する」との目標を掲げている。ところが、「『日本一の~』という目標を口にすると、従業員は引き気味になる」(I社長)というのだ。そこで登場したのが「3人のレンガ職人」の物語。「同じ仕事をしていても志が違う。当社のビジネスモデルは世のため人のために大いに役立つものだ。従業員には高い志を持ってほしい」とI社長は従業員の意識変革に期待している。
 「3人のレンガ職人」には続きがあった。あれから10年後、1人目は相変わらず言われたままにレンガを積んでいて、成長は見られない。2人目は、それなりに技術を磨き、危険を伴う仕事もして高い賃金を得ていた。そして3人目は、現場監督に登用され、完成した大聖堂に自分の名前が刻まれたという。志の違いによって生じた差は歴然だった、という結末である。

【 コメント 】

 「3人のレンガ職人(石工職人)」という物語は、社員研修等の教材としてしばしば使われます。

 S社は、社員研修にも力を入れている企業で、この物語をトップが実務に用いているという経営者の姿勢が評価されます。

 最近では、社員研修やOJTを軽視する企業が多いだけに、あまり研修費を投じなくても社員研修を実現できるという好例と言えます。

■【今日は何の日】 
  当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。
  この欄には、発信日の【今日は何の日】などをご紹介します。
   https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/7c95cf6be2a48538c0855431edba1930
■【経営コンサルタントの独り言】 

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

 プロに依頼することは、それなりの価値があります 828

 バブルがはじけた頃は、日本の経営者の多くが自信喪失時代といっても良いほどで、日本式経営の見直しにも真剣に取り組みました。

 失われた20年を経験し、一時的な景気回復があったものの、なかなか成果に結びつきません。

 政治家は、得てして、自信過剰というか、強引さというか、国民目線のなさが、禍を引き起こしているように思えます。

 振り回されているのは、日本国民です。

 その中でも、中小企業の経営者は苦労をしています。

 その苦労も、収益がなかなか改善せず、社員の財布が豊にならず・・・

 かといってその中小企業の経営者の多くは、特段経営面での工夫をするのでもなく・・・

 もちろん、そうでない経営者も多数いますが、まだ工夫がたりない経営者が大半ではないでしょうか。

 独りでは限界があります。

 外部ブレインを使ってみては如何でしょうか。

 高額な費用???

 費用対効果を考えると、プロに依頼するだけの価値はあります。

  https://www.jmca.or.jp/

【今日は何の日】
  当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。
  この欄には、発信日の【今日は何の日】などをご紹介します。
    https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/7c95cf6be2a48538c0855431edba1930
 

  ■【今日は何の日】 8月30日 ■ 冒険家の日 太平洋単独横断の堀江謙一氏 ■ マッカーサー進駐記念日

■【小説】 竹根好助の経営コンサルタント起業

 「【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記」から独立して、最初から発信していたします。
 
 私は、経営コンサルタント業で生涯現役を貫こうと思って、半世紀ほどになります。しかし、近年は心身ともに思う様にならなくなり、創業以来、右腕として私を支えてくれた竹根好助(たけねよしすけ)に、後継者として会社を任せて数年になります。
 竹根は、業務報告に毎日のように私を訪れてくれます。二人とも下戸ですので、酒を酌み交わしながらではありませんが、昔話に時間を忘れて陥ってしまいます。それを私の友人が、書き下ろしで小説風に文章にしてくれています。
 原稿ができた分を、原則として、毎週金曜日に皆様にお届けします。
【これまでお話】 バックナンバー
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/c39d85bcbaef8d346f607cef1ecfe950

■【今日のおすすめ】 最近の徒然草 徒然なるままに日暮パソコンに向ひて  

■【老いぼれコンサルタントのブログ】

 ブログで、このようなことをつぶやきました。タイトルだけのご案内です。詳細はリンク先にありますので、ご笑覧くださると嬉しいです。

>> もっと見る

■バックナンバー
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/a8e7a72e1eada198f474d86d7aaf43db
 

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【小説】竹根好助の経営コンサルタント起業5章 中小企業を育てる 6 アテンド客との同行でロングアイランドへ

2024-08-30 00:21:00 | 【小説風】竹根好助のコンサルタント起業

  【小説】竹根好助の経営コンサルタント起業5章 中小企業を育てる 6 アテンド客との同行でロングアイランドへ 

 
■ 【小説】 竹根好助の経営コンサルタント起業 
 私は、経営コンサルタント業で生涯現役を貫こうと思って、半世紀ほどになります。しかし、近年は心身ともに思う様にならなくなり、創業以来、右腕として私を支えてくれた竹根好助(たけねよしすけ)に、後継者として会社を任せて数年になります。 竹根は、業務報告に毎日のように私を訪れてくれます。二人とも下戸ですので、酒を酌み交わしながらではありませんが、昔話に時間を忘れて陥ってしまいます。
 これからコンサルタントを目指す人の参考になればと、私の友人が、書き下ろしで小説風に文章にしてくれています。 原稿ができた分を、原則として、毎週金曜日に皆様にお届けします。
【これまであらすじ】
 竹根好助は、私の会社の後継者で、ベテランの経営コンサルタントでもあります。
 その竹根が経営コンサルタントに転身する前、どのような状況で、どの様な心情で、なぜ経営コンサルタントとして再スタートを切ったのかというお話です。

 1ドルが360円の時代、すなわち1970年のことでした。入社して、まだ1年半にも満たないときに、福田商事が、アメリカ駐在事務所を開設するという重大発表がありました。
 角菊貿易事業部長の推薦する佐藤ではなく、初代駐在所長に竹根が選ばれました。それを面白く思わない人もいる中で、竹根はニューヨークに赴任します。慣れない市場、おぼつかないビジネス経験の竹根は、日常業務に加え、商社マンの業務の一つであるアテンドというなれない業務もあります。苦闘の連続の竹根には、次々と難問が押し寄せてくるのです。
 日常業務をこなしながら、アテンドという商社マンにつきものの業務を自分なりに見つめ直す竹根です。

◆5章 中小企業を育てる
 商社マンは、商品を輸出すれば良い、というのが、それまでの商社の生き方でした。
 はたしてそれで良いのか、疑問に纏われながらの竹根好助でした。その竹根が、何とか現状で仕事をしながら活路を見いだそうと考えていました。
  ※ 直前号をお読みくださるとストーリーが続きます。
     直前号 ←クリック

◆5-6 アテンド客との同行でロングアイランドへ
 午後は、ケント光学の北野原社長と、ロングアイランドにある顕微鏡を主体とした光学機器の販売店に行くことになっている。
「これから行くところは、竹根さんの知っているところかい?」
「いいえ、先々週初めて電話をしたところ、快く社長の訪問を受け入れてくれました。アメリカ人というのは、自分にプラスにならないとなかなか会ってくれないようなのです。ニューヨークといっても、ロングアイランドにあり、まだ田舎の良いところが残っていて、いわゆるヤンキーの伝統的な良さを持ち続けているようです」
「ケントの顕微鏡が売れるようなところだろうか?」
 ニューヨークの喧噪から離れた、マンハッタン島の東にある東西に細長い、その名を表すようなロングアイランドである。
「不勉強で申し訳ありません。私もアメリカでどのような顕微鏡が売れているのかよく知りません。それどころか、社長の会社で二日間の研修を受けながら触らせてもらったのが十何年ぶりというお恥ずかしい次第です」
「福田商事は、事務機、電子機器、文房具、学校教材、理化学機器など幅広いから、当たり前だよね」

 昨日の雪で、郊外に入るとさすがに雪の積もっているところが多い。高速道路で四十五分ほどのところにあるフィルモア光学に近いインターを出た。高速道路がほぼ西から東に延びているので、高速道路をおりてから右方向、すなわち南に数マイル行ったところである。さらにその道をまっすぐ行くと大西洋だ。運転には自信のある竹根だが、高速道路をおりた雪道はさすがに怖い。VIPを乗せているだけに慎重だ。
 フィルモア社長は、大学の医学部の学生を対象としたビジネスが核であるために、光源つきの、安価な単眼顕微鏡が中心である。安価といっても、ケントの顕微鏡はおもちゃのようなレベルであることがわかった。
 ケントの双眼顕微鏡が安く作れるのであれば、ライバルが嘆願顕微鏡を中心にしているだけに差異化(差別化)ができてビジネスがうまく行くのではないかと竹根は心の中で思った。口にしなかったのは、今のケント光学の力では、双眼顕微鏡を安く作れるだけの力を持っていないことを承知しているからである。

 帰りに、ロングアイランドを東に、すなわち東端方向にさらに三十分ほど行ったところにある漁港のレストランまで足を伸ばした。大西洋の波が押し寄せる海岸に建っている。時間的にディナー時間までには早いこともあるからだろうが、客は竹根たちだけである。窓側の席に案内された。
 レストランのほぼ中央に大きな水槽がある。水槽にいるメインロブスターを自分で選ぶと、それを料理してくれる。日本の伊勢エビとは比べものにならないほど大きい。左のはさみが異常に大きく、挟まれたら痛いだろうと思いながら一匹ずつ、二人で格闘することになった。
 北野原の要望で、しっぽの部分は生で出してもらった。醤油はないが、何もつけずに口にほおばるとプリプリした新鮮な歯あたり、甘味が口に広がり、かくもうまいものがこの世にあるのかと二人とも夢中になった。言葉もない。ひたすら、皮をむき、身を食べて行く。
 白ワインでも飲みたいところなのだろうが、運転をする竹根のことを考えて、さすがに北野原はアルコールを控えた。

 ホテルに戻ってから、近所のバーに入った。ピアノがおいてあり、曲を選ぶとピアニストが演奏をし、それにあわせて歌を歌うのである。ピアノバーと呼ぶことを日本人から教えられていた。今日のカラオケの前進のようなお店である。北野原が美空ひばりの悲しい酒を頼むと、ピアニストが上手に弾いてくれる。日本を思い浮かべているのか、昔を懐かしんでいるのか、北野原も良い声で歌った。それから二人が交代で何曲か歌ってから、その日はお開きにした。
  <続く>

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