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『Bangkok Adrenaline』を観る

2009年10月04日 | タイ映画
 『マッハ!』の世界的大ヒットと共に一躍格闘アクション映画の産地として注目されたタイ。そのアクロバティックかつデンジャラスなスタイルはかつての香港クンフー映画のように模倣され、産地であるタイはもちろん、アメリカやヨーロッパのマーシャル・アーツ映画に影響を与えている。

 さて、今回はタイ映画でありながら海外俳優が主演、監督も外国人という、国内よりもむしろ海外市場向けに製作されたであろうと推測される『Bangkok Adrenaline』(09)を紹介しよう。

           

 内容はタイ・バンコックにやって来た4人の外国人バックパッカーが現地のギャング画経営するカジノで多額の借金を作ってしまい、返済のために資産家の一人娘を誘拐して身代金を奪うことを計画する。無事誘拐は成功、後は身代金を受け取るだけとなったが、受け渡し場所でこれまた身代金目的の外国人ギャングが彼女を奪っていってしまう。4人組は彼女を奪い返すため外国人ギャング団に闘いを挑む…というもの。

           
 
 ざっと見た感想は、話題になった(現地で)タイ・アクション映画のおいしい部分を上手いこと織り込んで一本の映画にしたな、って感じ。

 格闘スタイルなんかは『マッハ!』や『トム・ヤム・クン!』などのトニー・ジャーのスタイルを手本にしているし、高所・狭所でのアクションや三輪タクシーを使用したバトルは確実に影響を受けているだろう。またバックパッカー仲間の一人の巨人キャラは『SOMTUM』の主演俳優、ネイサン・ジョーンズを思わせるし、劇中に誘拐された令嬢が見せるバスタオル一丁でのギャグ・シチュエーションは『マッハ!エンジェル』にも存在する。

           
           

 つまりこの作品は、タイ・アクション映画をたくさん観ている人は「あー、あったね。そんな場面」とワイワイ言いながら楽しめるし、タイ映画初体験の観客は、どこの国とも違うタイ独自のアクションスタイルに驚きながら、この作品を入り口に他の作品にも興味を抱かせるであろう親切設計になっているのだ。

           

 果たしてこの作品、現地・タイでは一体どのような評価なのであろうか…?

           


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