夢色

集めてるもの 見たもの 書きたいものを 思いついた時に。
基本ネタバレ注意。
火月 神の気まぐれ よろずメモ。

<ご報告。>

2019-12-16 | つれづれ

ずっと書けなくて、今もなんて書いていいか分からないけど、ご報告。

うちのかわいい姫は、12月4日に旅立ちました。
17歳まで頑張りました。

3日は有給消化でお休み取ってたから、昼から東寺に行って、元気になるように写経してお大師さんにお願いして、お守り頂いてきました。
写経が寒かったから思ったより時間かかっちゃって、急いで戻って、病院行って。
母が行った時はあまり反応が無かったみたいで、私が行った時も右半身は力が入らない感じで。
でも先生と喋ってると急にふ、と戻って来たみたいに目に色が戻って、右手右足も触ったら嫌よって引っ込めたりして。
夜はライブの予定だったから、ドタバタしながら、頑張ろうねってチューして、また明日ねって帰りました。
父も弟も夜に会いに行ったけど、その時はあまり反応が無かったみたいです。

4日は私は一日お仕事で、そしたら昼に母からLINEが来て、急変して難しそう、って。
仕事の合間に電話したら、心肺停止になったのを何とか蘇生してくれたって聞いて。
母が到着した時、先生がちょうど強心剤を入れて、そしたらトコトコ戻って来たんだって。
普通は老犬のチワワなんて、強心剤には反応しないんだって。
なのに、ちゃんと戻ってきた。
挿管されてるから、小康状態になるかもしれないし、でもこのまま長引いてしんどそうなら安楽死を考えないといけないかも、と。
忙しい合間に先生が電話代わってくれて、説明してくれた。
初めて聞く すごく焦ってる先生の声と、その後ろで聞こえるモニター音に、あぁ、もう難しいんだって思った。
弟が急行して間に合って、すこし容体が安定した時に電話かけてきて、このまま様子見るよって言ってて。
だから、私が夜に行くまで、待っててくれるかしらって思ってたんだけど。
それから30分くらいで母からLINEで、「頑張ったけど、無理でした」って。
弟が抱っこしてる時に急にストンと心拍も酸素濃度も下がって、これはもう無理だからって先生が抜管してくれて、弟の腕の中で旅立っていきました。


伊達にこの仕事10年やってるわけじゃない。
入院してから会いに行った時に、あぁ難しそうだなって思った。
でも、動物と人間は違うから、もしかしたらって少し思ってた。
この子の前で、どのくらいもちそうか、とかそんなの聞かせたくなかったから、そういう事は先生と話さなかった。
でもやっぱり無理だった。
寿命は変えられなかった。

すごく、えらかったんだよ。
たまたま来てた院長先生にもご挨拶して、主治医の先生たちに囲まれて、前日には家族皆に会って、「もうこれだけ頑張ったから、ちゃんと皆にご挨拶したから、もうそろそろいいよね。あたちのこと、褒めてくれるよね。」って思って出発したんだよね。
10月の私と母が居ない夏休みでもなくて、年末の忙しい時期でもなくて、ちょうどこの時期を選んだんだよね。
いっぱいいっぱい頑張りました。
金曜に倒れてから、水曜日まで、ずっとずっと何度も向こうに行きかけながら、ちゃんと頑張ってくれました。

待機を代わってもらって、チャイムダッシュで家に戻ってたら、病院の皆さんにお風呂にも入れてもらってブラッシングして、フワフワ綺麗になった姫が寝てました。
まるでただ寝てるだけみたいで、ナデナデしたら「わ、ビックリした!ねぇね、帰って来たの?おかえりおかえり!」って言って起き上がるんじゃないかってくらいに綺麗でした。
みてたら枯れることなく涙が溢れました。
抱っこして、本当はずっとずっと抱っこしたかったけどお布団に戻しました。
夜は弟も戻ってきて、弟と私と川の字になって寝ました。
翌日は定休日だった父と母とで、火葬に行ってもらいました。
食いしん坊さんだったから、ご飯と大好きな菜っ葉と、お庭のお花と、この季節に寒くないように着てた あったかいお洋服とを入れました。

いつも一緒にお布団で寝てた時、冬の朝は寒いから少しお寝坊さんで。
そっとナデナデしながら、「おはよう、眠いけど おっきしよ?」って言って起こして。
起きたらブルブルって身体を一度振るわせて、尻尾振りながら、私が抱き上げてくれるのを疑いなく背中向けて待ってて。
抱っこして一緒にリビングに降りる、そんな昔の朝のように、眠ったままに見えました。

出来る事なら代わってあげたかった。
私は割と諦めながら生きている処もあって、もし「明日死ぬよ」って言われたら、「そうか、それは困るけど、まぁ仕方ないか」って感じるところがあるから、代わってあげられるならそれで良かった。
私には、生まれてきた意味も 生きてる意味も分からない。
でもこの子が少しでも、あーねぇねと一緒で幸せだったなーって思ってくれてたら、私が生まれて生きて来て、この子と出会った意味はあったのかなって願う。
ただ愛されるためだけに生まれてきた子。
どれだけ大好きだよって言っても言っても、足りない。
いつかこんな日が来るって分かってた。
だからいつも こっそり、大好きだよって、「ねぇねは 姫が だぁいすき」って、毎日寝る前に言ってた。
「おりこうだね」って褒めるのは、お利口じゃなかったら受け入れて貰えないんだって感じて欲しくなくて、言いたくなかったから、「姫は いい子。かわ『いい』子。」ってずっと言ってた。
なのに、これからも毎秒毎秒言ったって足りない。
ずっとずっとずっと一緒に居たかったのに。
いつの間にか追い越して、置いてかれちゃった。

サラダを食べながら、あぁ、このキャベツあげたら喜ぶなって思うのに。
ご飯食べてる時、いつも私の半跏踏み下げになった丸いスペースにはまり込んでたから、今でも、どこにいるんだろう?乗るかな?って探してしまう。
こたつに入る時に、蹴飛ばさないように炬燵布団を捲って 何も居ない真っ暗な場所を突き付けられる。
毛布にくるまってるを踏まないように、どこにいるか目で。手で。探すのに。
テレビ見ながらいつも背中ナデナデしてたのに。
ゴム輪やクリップが落ちてたら、あぁ、あの子が食べたら困るじゃん!って思って拾い上げて。

なのに。
この世界で あの子だけが居ない。
置いてかれちゃった。
あの子だけが居ない。

仕事もして、同僚と普通に笑えるし、他の動物を見たら可愛いと思う。
テレビ見ながら笑って、美味しいねって言い合って、可愛いもの写真撮って、変わらない毎日を過ごしてる。
それに、あの子の写真を見たら、普通に可愛いなあと思う。
だけど、何も変わらない毎日なのに、あの子だけが居ない。
私の時間だけが進む。
こんなに辛いのに、お腹は減るし、夜は眠いし、冬は寒い。
なんで。
なんでなんだろう。
私の手元には何も残らない。
あの子だけが居ない。
あの子が居ない事に関してだけ、考えた瞬間から、私はバラバラに切り裂かれたように空っぽになる。
泣いてばかりだと成仏できないよとか、そんな簡単な言葉は言われたくない。
いつか、思い出しても泣かない日が来るのかな。

お大師さんは、あの子を助けてねって言った時に何も言わなかった。
だからせめて、しんどくないように一緒に居てあげてくださいってお願いしたの。
その時に半眼で微笑んでくれていたお大師さんのお顔を思い出すと、少し楽になれる。
お大師さんも分かってたから、私に何も言わないんだよねって、ホントは分かってた。
だから、きっとお大師さんのわんちゃんと一緒に迎えに来て、お大師さんが抱っこしてくれてる、そんな気がするから、だからお大師さんの顔を思い出すたび、少し楽になれる。

うちの子はマイペースだから、普段私が泣いてても全くの知らん顔。
だから、今も「それより、おいしい物くだしゃい?」って言ってるんだろね。

ただ愛されるためだけに生まれてきた子でした。
ただただ かわいい、私の大好きな子でした。
私の人生の半分を、一緒に過ごした子でした。
小さいときからいっぱいいっぱい病気して、いっぱい入院して、でもいつもただ生きていた。
一生懸命に愛を振りまいてくれた子でした。
私のことを一度も疑うことのない子でした。
私と一緒で楽しいと思ってくれたかしら。
一緒に安心して眠ってくれてたのかしら。
一緒で幸せだったと思っててくれたかしら。
いつか私がそっちに行った時、また一緒に抱っこできたらいいな。
すごい勢いで腕の中に飛び込んできた あの毎日みたいに、おかえりって言いに走ってきてくれたら、良いな。

ねぇねは あなたが だぁいすき。
とっとも ママも にぃにも、あなたが だぁいすき。
あなた は いいこ。
かわいぃ こ。
おぼえていてね。
ずっとずっと ねぇねは あなたが だぁいすき。


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