夢色

集めてるもの 見たもの 書きたいものを 思いついた時に。
基本ネタバレ注意。
火月 神の気まぐれ よろずメモ。

Bathroom

2008-02-25 | は行

やけに広がる 月の夜は
夢も見れない私だから
たかく注いだ かぐわしき
こはく色の ジンジャーティ
大地一面 
ラベンダー色の波をゆらして
だがしかし
海のにおいが はじけて シャボン
ミルク色の無機質な箱のなか
私のからだは 
ひゃくまんとおりの 旅をする


Halloween Night

2007-10-30 | は行

月に叢雲
あたりは灰色の闇
そっと そっと 少しずつ
動き出す
漆黒の髪と服で
ひそやかに
白いものはあなたの
肌だけ
しなやかに
ステップ踏んでね
青と黄色の瞳をした
黒猫と一緒に
クライマックスは
赤い月を飲み干して
東が紫に染まりだせば
軽くKiss
いたずらな微笑を
あなたの唇へ届けましょう
今宵は秘密の
ハロウィーン・ナイト


独り言

2007-05-27 | は行

一度あいた穴は
長い時間とか楽しさ一杯とかであっても
もう一度埋まるわけでも 塞がるわけでも
なくて
じくじくした傷口が乾いたとしても
元通りでは決してなくて
その穴を時々見つめては
悲しみや そのもっと前にはあふれていた幸せや
あぁ もう このままなんだ という喪失感を
かみ締めながら
後生大事に抱えていくだけで
そうった穴を これからもたくさん増やしながら
でもザルにはならないように 精一杯手を広げて
支えながらこれからも生きていくわけで

それで良いと思う。

隠す必要なんて ないと思う。


ひとりじかん

2007-05-04 | は行

あちこちに ちらばった
わたし をさがしだす
くさっぱらとか カーテンのうらとか しごとば に ぽつん と
ふられた なみだ に 
おとした えがお  
なくした くやしさ  と
わすれた ことば

くだけた ところは せっせと ボンドで
ちぎれた はしっこも ちくちく ぬって
ぽっかり空いた くらいあな 
おもいでと だいすきと みんなのこえ
ぎゅぅぎゅぅ つめこんで

ふわふわの おひさまにあてて
すこし しめった あめの かおり
じかんをはこぶ かぜにのせて
さいごに ひとふき ろーずのコロン しゅしゅっ と

だれにも あげられないんだ
すこしのあいだ
わたしにもどるから


春だより

2007-04-08 | は行

なのはな タンポポ まっきいろ
つくしの匂いが くしゅくしゅと
サクラ まいちる 花ふぶき
はじける きみの えがお と
うれしナミダ あざやかに

オメデトウ


春風

2007-04-05 | は行

春色の天蓋から
ときめき が

ひらり    ふわり

君は 手を伸ばす
壊れやすいから
優しく包んで
私に見せる
私の頬も
君の心も
染まり
春色に

ひらり   

ふわり


星酔

2007-02-01 | は行

終電のライト 髪にはためいて
逆転し 巻き戻るスピード
星に映した鏡文字
揺れる貴方に読めるかしら
考えないで
私は 私ただ一人
どれほどの色に染まっても
私は紛れないで
ここに居るから

待つ時間が募らせる想い
踏み出す足元 心地良く
ご機嫌な喧騒の中
夢物語は進んでいく
見えないぬくもりでさえ
私の糧となるのなら
愛していると伝えてあげる
半減し続ける運命
嘆くよりも 燃え尽きる
貴方が私に輝きを
見出してくれたから
笑顔幻に 笑みを漏らし
その唇 呼ぶ名前だけが
私を縛り 夜空に沈める

0と1でまばらに探す
捕らえ損ねた心に
飛び出した希望 限界まで
投げつけて
照らされた道に 賭けてみる

ただ一つ残した写真 差し出して
風よ
古人へと 吹き荒べ
天ノ川に
            浮かべればいい───

 

                                    2003年 七夕


2006-12-16 | は行

しづかの中に佇む本能
小さな掌に灯る炎 消せはせず
沈みゆく世界が 我等 嗤っても
古より続く音色は
二本鎖を呼び覚まし
震える口唇が象る未来は
たとえ不完全でも諦めることなく
竹藪が漣立ち
点滅する記憶  渡しきれなかった希望
通り抜ける風が落としていった
・・・・・・一房のおもひで
擦れ違う事が運命というならば
舞ってみせましょう 望みのままに
薄紅の花吹雪 白刃に彩添えて
暁にて 紅 注せば
いざ共に往かん 妖しの世へ
我が心に

倭 あり