森かずとしのワイワイ談話室

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参議院特別委員会で強行採決

2006-12-15 01:37:29 | 教育基本法問題特集
 参議院の教育基本法特別委員会で採決強行の危険な情勢を受けて、県平和運動センターが、採決反対の緊急街頭宣伝と集会、デモ行進を開催しました。私がアトリオ前の街宣車の上から、締めくくりのマイクを握り、「国が教育基本法の具現をさぼってきたために招いた子どもたち、学校、教育の困難を、子ども、教職員、学校の責任に押しつけて、あまつさえ、それを50年間目論んできた教育基本法改定に利用するという権力の狡猾さに憤っている」と声を張り上げた直後、採決強行の報が耳に届きました。国会前で全国から馳せ参じた仲間たちと採決阻止の行動に泊まり込んでいる県教組の役員からの電話でした。
 議員となって4年近く、一体何度街角で、教育基本法は変えるのではなく活かすんだ!大切な子どもたちがねらわれているんだ!と訴えてきたことでしょうか。私は街宣車上で、絶句してしまいました。私は確信しているんです。今の教育課題を解決するために教育基本法を変えるんじゃない。50年前から、軍隊をもって威嚇できる国のステイタスを求め続けた政治指導者、多国籍大資本、巨大金持ちたちが、自分たちの手足を縛っている憲法と教育基本法を葬り去ろうとしているのです。教育基本法の次は平和憲法です。注入された規範や道徳がアジアの戦場でものの見事に崩壊したことを歴史は知っています。弱肉強食の格差社会は、利潤のためには戦争を肯定し、人々に受け入れさせるものであることも経験済みです。この先に何が待っているのか。日本を愛するが故に、洞察しようではありませんか。 
 メールに大阪の市民団体からの緊急アピールが入ってきました。以下転載します。なお、わたしたちの集会アピールは、政府にFAXで抗議として送付されました。参議院本会議採決を阻止しようと、夜を徹しての抗議行動が展開されていることでしょう。野党共闘のぎりぎりの抵抗に期待を込め、明日の街頭宣伝に臨みます。

緊急アピール
戦争への道!
教育基本法改悪を止めよう
 私たちはほんの60年前日中戦争、太平洋戦争を経験し、アジアの各地に日の丸を先頭に攻め込んだ日本の軍隊は2千万とも3千万ともいわれるアジアの人々の命を奪いました。

 このような空前の侵略戦争を行いながら当時の日本人のほとんどは戦争が終わるまで戦争の目的、実態、世界の情勢など戦争の真実を知らされず、一方多くの日本人は「正義の戦争」と思いこみその犠牲となりました。

 どうしてこうなったのかもちろん天皇とその軍隊、政府の責任を真っ先に考えなければなりませんがそれと同時に「かれらの手足」となったマスコミ、教育の果たした役割もきわめて大きかったのではないのでしょうか。

 マスコミについては今日でも「大本営発表」ということばが時折使われているように人々に与えた影響は絶大なものがありましたがここではスペースの関係もあって深くは触れませんが教育の方は今回の教育基本法改悪とも関連するので少し突っ込んでみます。

 戦争中、学校教育を受けた人はまず例外なく「自分は当時は軍国少年、軍国少女であった」といいます。それほど学校教育における一つの価値観(いわゆる天皇を神とする皇国史観)の押しつけは徹底したものでした。そしてここで教育(洗脳)された若者たちが侵略戦争の先兵となってアジアの民衆に銃を向けることになったのです。

 戦後制定された憲法、教育基本法はこの戦争の歴史を深く反省するところから生まれました、戦争の放棄、基本的人権の尊重等その内容は(天皇条項という問題点を残すとはいえ)世界の憲法をリードする質をもつものと評価されています。

 安倍内閣が今回持ち出した教育基本法改悪は手続きも内容の検討も実にズサンとりわけ「愛国心」を再び基本法の根幹に据えとようよしているところが問題でこれでは国家が定めた価値観を押しつけることになり、戦前の「教育勅語」の復活ともいえます。

 小泉、安倍内閣の最大の特色はブッシュのイラク戦争・占領への追随(自衛隊のイラク派兵)、靖国参拝に見られるように戦争のできる国づくりに一直線で進んでいることです。教育基本法改悪もこの文脈のなかでしっかりとらえておく必要があると考えます。
                     戦争に反対し、行動する市民の会


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