森かずとしのワイワイ談話室

平和・人権・地球・子育て・教育・くらし・そしてまちを語る

全国でわずか3人の研究者が国策に異議申し立て

2008-09-28 23:57:50 | Weblog
 今日は、志賀原発の運転差し止めを求める原告団主催の講演会がありました。東洋大学社会学部教授渡辺満久さんの講演です。演題は主催者側からの「原発の下に活断層があってもいい?マジで!」
 地震大国日本が地震活性期に入ったとも言われる中で、女川や柏崎狩羽での震災被害をうけて、耐震基準の見直しが行われています。ところが、その活断層の発見と評価に科学的な知見が反映されていない。建ててはいけないところにすでに原発が建ってしまっているという怖い話です。
 原発立地のための安全性を検証する専門家による審議機関の構成員に、断層をしっかりと見つけ出す変動地形学の専門家がいない。原発という国のエネルギー政策が動かせない国策としてあって、それにおすみつきを与える使命感に満ちた工学者が実際の建設候補地の安全性を評価しているという現実が率直に話されました。この立場から国と電気事業者に対して、問題提起しているのは、もともと10数人しかいない変動地形学の研究者の内、わずかに3人。全く反対の国よりの発言をしている研究者がやはり3人。後は沈黙しているという学界の現状だそうです。社会学的な人間のスタンスの 分布割合そのものがここにも通じているようです。おかしいことはおかしいと発言しなければならないという科学者の良心によって行動している数少ない若手研究者と出会うことができたわけです。
 欧米では地震多発地域と安全地域がはっきりしているので、活断層地帯には原発は建てない。日本は地形的条件が全く違うのに、原発ありきで審査が通されていく。この違いは大きいです。
 原発震災を最大争点に、地裁で運転差し止め判決を得た高裁控訴審は10月27日に結審することになります。

 さて、明日からは、3日間台風が向かってくる九州に会派の政務調査に出かけます。視察地は、鹿児島市立病院の経営改革、大牟田にある使用済み紙おむつのリサイクル工場、そして環境モデル都市に指定された水俣市です。今回は、山本由起子市議が情報を収集し、コーディネートした行程で勉強してきます。
  



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