里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

イネは天候不良で心配も雨中の草刈り

2022年07月21日 | 田んぼ

今年のイネは6月半ばの時点では平年より数日の遅れと見られましたが、6月下旬から7月初めの好天で、ほぼ平年並に回復したようです。
目標の茎数も確保でき、珍しく中干しも順調に出来たと思います。
ところが、中干しを終え、水を田んぼに入れるようになった途端、連日の雨。
外見上、イネの姿に特段変わった様子は窺えません。病気などの症状も見えていません。


土砂災害警戒情報が発令される大雨が続けざまに2回。2019年の台風19号災害を想起しました。
今回、当地は大きな被害には至りませんでしたが、県北部は広範に被災しました。
完全に梅雨の様相、梅雨末期の豪雨と言えましょうか。
そんな中、畦や土手の刈り払い作業を黙々とやってきました。
これから穂が出る時期に問題になるのがカメムシです。
斑点米カメムシと言い、穂に取り付いて被害を与え品質を著しく低下させます。
周囲の雑草に潜み侵入するので、最も大事なのが雑草の刈り払いです。


穂が出る10日前までには作業を終える必要があるとされます。
遅れるとカメムシを田んぼの方に追い込んでしまい逆効果になるからです。
今年のような天候では、少々の雨の中でも刈り払い作業をしています。と言うか、雨中でできる作業は雑草の刈り払いくらいのものです。
残りは少しだけとなりました。
この幹線道路の法面は1回目の刈り払いに合わせ抑草剤(グラスショート)を散布したところ。


雑草の葉が少し変色しています。伸びが抑えられていることが分ります。
今回はここも刈り払います。


こちらの土手には方々にヤブカンゾウが生えています。


ヤブカンゾウには気の毒なれど綺麗に刈り払います。




ここが、毎度最後の刈り払いの場所。これで一通り作業は終了です。


ここに来ての不良天候の影響が如何ほどのものか心配になるところ。


ここから穂の出る時期は最も気象の影響を受けやすい重要な時期です。
試しに1本だけ茎を剥いて、幼穂を観察してみました。


幼穂は穂の元で、これが茎の中で生長していきます。
長さは1㎝ちょっと言ったところ。昨年は10㎝前後になっていました。
今年は1週間は遅れていますが、昨年が異常に早過ぎました。
生育自体は平年並か若干の遅れ程度でしょう。穂が出るのは8月5~7日くらいか。


間もなく花粉の出来る減数分裂期。低温の影響を最も受ける時期です。
一日の平均気温20℃以下又は最低気温17℃以下の日が数日続くと極めて危険とされます。
当地方では、この時期に繰り返しヤマセの影響を受けてきました。
今年のような不良天候なら、いの一番に心配になったはずです。
ところが、今年は様相が違います。気温が下がってはいないのです。
ヤマセの吹かない不良天候で、これは当地方では珍しいこと。
当面の予報でも、天候は悪くても気温は高い。不幸中の幸いと言えるかもしれません。
しかし、太陽が出ずして素質の良い穂が育つわけはなく、好天が待ち望まれます。



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