里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

純白の可憐な花が咲いたワサビを僅か採る

2020年04月21日 | 山菜

 ワサビの純白の可憐な花が咲いています。小さい可愛い花で実に清楚。


 このワサビは、自然にあったものではありません。大分昔のこと、知人に植えて頂いたもの。我が家から少し離れた山にありますが、北向きの立木に囲まれた日陰で、綺麗な湧き水が流れる細い沢のため、ワサビが育つ環境に適したようで、自然に増殖しました。辺りの除草をするくらいの管理しかしていないので、根ワサビとしてではなく、もっぱら葉ワサビとして利用します。


 結構な面積に広がり、この時期になると、小さな白い花を一面に咲かせてくれました。そして、この花の咲く時期が葉ワサビとしての旬です。


この時期は葉や茎が柔らかく、葉わさび漬けにして食べることが年中行事になっていました。多くの方に分けてあげ喜ばれたものです。


 それが、10年余り前からイノシシが出没するようになり、数年前には壊滅状態に荒らされてしまいました。わずかに残ったワサビが少し復活して、期待していたところ、昨年10月の台風19号の豪雨で、沢が大きくえぐられてしまいました。それでもこの程度の状態で残りました。


自然災害と有害動物の脅威が増す中、元の状態に戻るのは夢物語ですが、この時期の楽しみが少し味わえるくらいになって欲しい。
 本当は採れるような状況ではないのですが、根ごとは採らず、ちょっとだけ採ってみました。


 こちらは、しばらく前、沢の株を家の裏山に植えてみたワサビ。


 わずかに増えましたが、食するような状況になるのは難しいようです。


可憐な清楚な花は楽しめます。家の近くなので、花の咲く時期などを確認するには便利です。


 ほんのわずか採った葉ワサビを漬けてみました。葉、茎、花すべて使えます。細かく切って揉んだ後、熱湯を瞬時掛け、出汁醤油で瓶詰めにして、一晩置きました。
 

 少々辛みが物足りなかったです。揉みが足りず、手早さにも欠けたかもしれません。ただ、旬だけに軟らかさは格別です。