里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

里山の裾に山吹色が映える

2020年04月27日 | 野山

 今、里山の裾に見事な山吹色が映えます。
 ヤマブキです。


 山吹色とは黄色よりさらに深い黄色、黄色とオレンジ色の中間の色といえるでしょうか。いや山吹色はやはりヤマブキの花の色と言うべきなのでしょう。


 実に鮮やかです。最も鮮やかだったのは先週くらいでしたが、まだまだ楽しめます。


 春の黄色と言えば、レンギョウ、スイセン、菜の花など多数ありますがヤマブキはかなり趣が異なります。


 少し比べてみます。
 レンギョウは4月早々から庭先や公園、道路脇などで目立ちます。これは我が家の今のレンギョウですが、ヤマブキの黄色はこれより濃く澄んでいます。


 これは、我が家のスイセンの一つ。今も綺麗に咲いていますが、どこかヤマブキの黄色とは違います。少し作られた感じがします。


 これは、みちのく杜の湖畔公園の菜の花で、スケールは凄いです。しかしながら、菜の花には悪いけれど、ヤマブキの方が気高さを感じるようです。


 ヤマブキは自然の中で、毅然とした姿を見せてくれるところがいい。そして、バラ科の花らしく一つ一つの花がしっかりとしていて、5弁の花びらとしべが端正です。

 
 その色と全体の姿がマッチして、高貴さを醸し出しています。


 渓流にある山吹。


 絵になります。


 竹林の中のヤマブキ。

 孟宗竹とのコラボも悪くない。


 古来、和歌などにも好んで詠まれたことからすると、桜に次ぐ春の代表的な花だったのでしょう。


 山吹と言えば、時代劇のドラマなどで悪代官と悪徳商人が出てきて、「お前も悪よのう」などと、小判の隠語に山吹と言うのを聞いた覚えがあります。なるほど小判の色というのが近い気がしてきました。しかし、ヤマブキの花の色はスッキリと澄んでいて、腹黒な色ではないのです。ヤマブキにとっては迷惑な話でした。