これは、昨年切り出し、放置していた栗の木。
昨年は全国的に災害の多い年で、恒例の清水寺の一年の漢字も「災」でした。しかし、当地方は幸いにも例年に比べて災害の少ない年でした。里山のこの辺りでは、例年、一度や二度、大雨による鉄砲水で土手や水路が多少なりとも壊されることが多いのですが、珍しく直ちに補修が必要な被害はありませんでした。
それでも補修が必要なところは何カ所かあるので大事に至る前にやっておくことが肝要です。資材はできるだけ自前で、しかも手作業でが基本です。
水路や土手の土止めに使うのは山から切り出した栗の木。栗の木は水に強く、丈夫で長持ちします。他の木では代替えできません。
現場近くで切り出した栗の木の場合は、生木は重く扱いが大変なので、一年間放置し、できるだけ軽くなってから運び出すようにしています。
以前から打ち込まれている杭が見えます。この反対側を補修します。
そのまま現場に運び、チェーンソーで杭を作ります。
土止め用の杭を掛け矢で打ち込みます。
土止め用に横木を入れるなど整えて完了です。
これは、杭のみを打ち込んだ所。これだけでも強化になります。
高齢者向きの仕事ではありませんが、米作りのためには欠かせない作業です。里山の零細な農家は、平野部のように大規模な公共事業の恩恵にはあずかれないのでコツコツとやっているわけです。これから何カ所かやらなければなりません