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里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

土作りに落ち葉をすき込み、繰り返し耕耘

2023年01月21日 | 畑:土物類

半月ほど前に、畑の土作りのため落ち葉をすき込み、昨日、再び耕耘しました。
我が家の周囲の山には落ち葉が豊富にあります。その気になればいくらでも集めることができます。
両親健在の頃は、大量に集めて踏み床温床の材料にしたり、腐葉土を作ったりしていました。
しかし、今となっては運び出しは容易ならず、実践するのは困難となりました。
そこで畑にごく近いところの落ち葉だけを集め、すき込みを行っています。
本来なら、落ち葉は腐らせ腐葉土にしてから畑に入れるのが理想です。しかし、腐葉土にするには大量の落ち葉が必要です。
そこで落ち葉を直接畑にすき込む方法を実践するに至りました。
我が家の畑は粘土質が強いので、落ち葉をすき込むことで改良に役立つと考えたのです。
これは半月ほど前のもの。小さな畑ですが、このくらい運び込むのもなかなか大変です。


落ち葉は主にケヤキやコナラなど広葉樹の落ち葉です。
厚さ数㎝に均一に散らします。土は全く見えません。踏みしめればふかふか状態です。


落ち葉は葉中の炭素と窒素の成分バランスが良いため自然に土の中で腐って行きます。
他の畑では切りわらのすき込みも行っていますが、稲わらの場合は炭素の割合が多いため窒素分を添加してやらないといけません。そうしないと土の窒素が欠乏してしまいます。その点、落ち葉はそのままで理想的な有機物なのです。
作業中、日没が近づき西日が当たるようになってきました。


ゆっくりと最低速度で深く耕耘し、すき込みます。


重複して耕耘し、均一に混じるようにします。


大量に見えた落ち葉もすっかり土の中に入りました。


まだ均しが不十分ですが、ここで一旦終了。


昨日、再び耕耘しました。


若干水分が多かったものの、日をおいて繰り返し耕耘することで土に馴染みます。


より均平になりました。


これで春までに土に馴染ませ、作付け前には再度耕耘します。
この畑は、毎年継続して落ち葉をすき込んでいるので、粘土質土壌の改良にはかなり役立っていると思っています。


切りわらをすき込む土作り法

2022年12月13日 | 畑:土物類

来年に向けて畑の土作り。
田んぼから収集した切りわらを直接畑に投入し、数ヶ月で自然に腐らせる方法です。
この畑はサトイモ、インゲン、カボチャ、オクラ、エダマメなどを作った畑で、11月中にはすべて片付けました。


我が家の畑は強粘土質土壌。この畑は冬期間は休ませ土作りに専念します。
今年畝だったところは翌年は畝間(通路)になるよう、毎年 交互に繰り返します。


隔年で畝になるところを重点的に土作りするようにしています。
同じ所が畝にならないようにして連作障害の回避も期待しています。
今年通路だったところに切りわらを入れます。ここが来年は畝になる所。


切りわらは田んぼの収穫後に運んで堆積していたものです。
通路が完全に埋まるくらいたっぷりと入れます。


次に石灰窒素とクズの木炭を散布します。


わらを腐らせるためには窒素分が必要です。
これだけの切りわらを畑に入れると腐るのに窒素分を取り込むため、窒素を補給しないと作物が窒素欠乏を起こす心配があります。
数ヶ月掛けてじっくりと切りわらが腐れて、粘土質の土が改良されることを期待しています。


粘土質の土壌は湿害を起こしやすく、木炭は活性炭と同様の効果で、湿害を抑え根張りをよくすると言われています。


木炭の効果は目に見えて分るものではありませんが、少なくとも悪くはないはずなのでやっています。
もっとも、これはストックされた木炭があるからできることです。
この木炭は30年以上前、父が健在の頃に焼かれたもので、クズの木炭の在庫がまだ相当数あります。
この後、トラクターで最低速度でゆっくりと深く耕耘します。


切りわらの量が多いため一度の耕耘ではうまくすき込めません。


重複するようにして耕耘します。


最後に再度全体を耕耘して仕上げます。


これでほぼ均平になります。


しかし、これでもまだ不十分。
冬越し前に再度耕耘して土に馴染ませ、春の作付け前にはまた耕耘します。
作業には結構時間を要しました。
今が一番日の短い季節のため、最後は夕日を浴び、たちまち薄暮となりました。


タマネギ「ネオアース」の長期貯蔵態勢

2022年11月16日 | 畑:土物類

過日、タマネギ苗の植え付けを済ませたところです。
ただ今、今年収穫したタマネギの長期貯蔵態勢に入っているので、その状況を整理し記録します。
品種は中晩生種の「ネオアース」。長期貯蔵がメインの品種です。
かつては何品種か作っていましたが、今はこの1品種だけです。
6月12日に一斉収穫。今年のタマネギは自分でも納得できる豊作でした。
長期貯蔵では腐れを出さないことが何より大事で、そのためには一にも二にもしっかり乾燥させることに尽きます。
収穫後は、作業場の下屋に広げ、例年より長く10日余り陰干ししました。


その後、2通りの方法で乾燥しました。
一つは吊しが難しい大玉をかご形のコンテナに並べる方法。


コンテナの下にも空間を設けることで、上下から乾燥させます。
今年は連日雨が続いた時期もあり、乾燥不十分なまま重ねて詰め込むと貯蔵中に腐敗が出る可能性があります。
乾燥の目安となるのは茎の付け根と根の部分がしっかり乾くこと。大玉は特に注意が必要です。
乾燥しにくい年でしたが、8月早々には十分に乾燥したのを確認し、茎を切りコンテナに入れたまま室内に取り込みました。


もう一つは一般的な吊しによる乾燥方法。


中玉中心に8~10個のタマネギを、茎を2、30㎝付けてひもで竿に吊します。
ここは風通しが良く邪魔にもならないので乾燥にはいい場所です。
ただし、自然に光りが入り込むため、次第に緑化してくるものが出ます。
そこで、8月末に竿から下ろし茎を整理。かご形のコンテナに詰め、取り込みました。
この場所は雑然とはしていますが、風通しの良い解放されている室内です。


かご形のコンテナはそのままで、山形に盛るようにしました。
「ネオアース」は大玉の比率が高く、今年は特に大玉が多くなりました。


この時点で、昨年よりかなりボリュームがある状況でした。


次第に消費が進み、これが現在。


二手に積んであります。
収穫時から春先までの長期貯蔵の折り返し点を過ぎたところ。


大分少なくはなったものの、例年よりボリュームがあることは間違いないようです。
大玉は貯蔵性が劣ると言いますが、近年はあまり気にせず食しています。


さすがに特大玉は早めに消費するようにしていますが、未だかなり残っています。何の問題もありません。
この時期、珍しい「ネオアース」の萌芽。


年明け後はたまにありますが、今の時期は初めて見ました。どんな優秀なものでも100%はないわけで、むしろ微笑ましく思えます。
昔は何品種か作っていましたが、今はこの「ネオアース」一本。
翌年3月までは確実、4月まで食することも度々です。
中晩生の品種ながら、当地でもマルチ栽培では5月中から穫れるので殆ど不自由を感じません。
そして、この品種は肌が綺麗です。これは500g級の特大玉。


一皮剥くと、狐色のいい色になってきました。
まだまだ貯蔵の先は長く、腐敗や萌芽をチェックしつつ管理していきます。



貯蔵用のサトイモを纏めて掘り取る

2022年11月11日 | 畑:土物類

貯蔵するサトイモを纏めて掘り取りました。
これまでは9月下旬から必要な都度数回掘り取りしています。子芋の数は多くないものの肥大は良い印象です。
霜が降りる前に、全て掘り取ることにしました。
今年の気象は同じような天候が続くのが特徴ですが、一昨年のように極端な干ばつはなくサトイモの生育はまずまず。
ただ、10月になって次第に萎れが見られるようになりました。


原因は分りません。ここ1ヵ月殆ど雨が降らず異常乾燥なことは確かですが。成熟が進んだということなのか。


黒マルチは最後まで掛けたままにしています。
本来なら外して、土寄せすべきところでしょう。
これまでの収穫もその部分だけマルチを割いて、掘り取っています。
今回は一斉収穫なので助っ人との共同作業。まず全ての株の茎を根元から切り取ります。


マルチを剥ぎ取り。


スコップで掘り上げます。


強粘土質のため土がいっぱい付いたままです。簡単には落ちません。


当面必要な分だけは畑で子芋をバラしてから持ち帰ります。
それ以外は全て株のまま持ち帰ります。


子芋をバラしてしまうと貯蔵性が失われるからです。この状態のサトイモをいかり芋と言います。
ざっと土を落として持ち帰ったもの。乾かさないと粘土質の土は落ちません。


一旦、この状態で作業場の中で少し陰干しします。


その後、少し乾いたところで、もう少し土を落とし、発泡スチロール箱に入れて貯蔵します。
そして、必要な時に取り出し、子芋をバラして使います。
昔は量が多かったので貯蔵用の横穴に保存していましたが、今はこの方法が楽です。
作業は専ら助っ人がやってくれるので有り難い。
取り敢えず必要な分を洗った子芋。


結構大きな芋が多い。


このサトイモの種芋は助っ人が購入したもので、「蔵王いも」の名で売られていたらしい。多分、石川早生系のサトイモと思われます。
このサトイモは粘りはほどほどで肥大の良いのが特徴のようです。
昔、我が家で作っていたサトイモは土垂(どだれ)でした。土垂は子芋は小さいながら粘りは大変強い。残念ながら種を絶やしてしまいました。
例年は、サツマイモも掘り取るのですが、今年はなし。
そもそも我が家は殆どサツマイモを食さず、強粘土質土壌のためか毎年作柄もパッとしません。主に助っ人達用でしたが、その消費量も少しなので止めることになりました。
代わりに助っ人達が枝豆を増やし、さらにこれを作っています。


セロリー、セルリーが正しいか。
苗は助っ人作。しかし、さすがに遅い。まあ、小さくとも自家用には十分利用できます。


タマネギ苗の植え付けは例年通り

2022年11月04日 | 畑:土物類

タマネギ苗の植付けは例年通りの日程で終わりました。
天候や苗の生育具合との兼ね合いもありますが、我が家では例年11月第1半旬、11月3~5日頃としています。
種播きと植付け時期はその後の生育や玉の肥大、トウ立ちなどと大いに関係するからです。
もし、マルチでなければ1週間ほど早めます。
冬越し時に大き過ぎればトウ立ちしやすく、小さ過ぎれば小玉になるリスクが高まります。
畑はナスやピーマンなどの跡地で、ギリギリまで穫っていたため急ぎ片付け準備しました。
全面に苦土石灰、帯状に緩効性肥料を散布しローリー耕耘、管理機で畝上げ。
かまぼこ形の畝に仕上げ4条の黒マルチを張り、3ベット作りました。


十分に耕耘しましたが、日数が経っていないので多少不安ではあります。
今年の苗の状態は上々と言うほどではなく、まずまずと言ったところ。
種まきは9月7日。品種はタキイ種苗の「ネオアース」1品種。


不織布を被覆した期間が少し長くなってしまいました。そのため軟弱徒長気味。
剥いだ後に風で苗がなびき、少し葉先枯れが見られます。


苗の数は十分にあるので、選別しながら揃った苗を植えます。
根が一番大事ですが、白く綺麗です。


根が深く入るよう棒を使って植え穴を開けます。


苗を差し込み植付け。


植付け直後の苗は必ずぐったりします。
数日のうちに立ち上がってくるでしょう。


下葉が多少枯れるのはしょうがありません。芯が立ってきさえすれば問題ありません。


植えた本数は400数十本で、昨年より1割ほど少なくなりました。
今年は助っ人がおり、短時間で植え付けは完了。


かつて何品種か作っていたときは苗の分別や植え付けの区割りなどをする必要がありましたが、今は「ネオアース」1品種なので気を遣う必要はありません。
苗は大分余りました。しばらくは補植用に確保しておきます。