今回は、常駐する職員の説明があり、いくつかのエポックメーキングな事例の紹介があった。どれも興味をそそる内容である。紹介されたのは、
1.生体質感造形
CT/MRI等の医療診断装置から得たデータを元に3Dプリンターを用いて本物そっくりの臓器の立体模型をオーダーメードで作成する技術である。医療現場の手術前の訓練、患者の患部臓器のコピーした模型による説明等に用いられているようで、材質はアクリル樹脂で現在の所3色で整形されている。既に医療分野での利用が進んでいる。
2.QMONOS(蜘蛛の巣)
タンパク質で出来ている蜘蛛の糸を、微生物が作りやすいように以前市の情報を人工的に設計し、大量に作り出せるようにした世界初の技術。大変丈夫な糸が生産でき、蜘蛛の糸で作られたドレスが展示されていた。染色性が良いとのことであった。
3.ロボットカー“エポロ”
魚は障害物を回避しながら密集して泳ぐことが出来る。そのルールを適用して、柔軟に動きを変えながら安全に走行することが出来るロボットカー。日産が開発し、危険をセンサーで事前に回避し、走行を定めて移動することで、将来の交通システムに応用するというアイディアである。
群れて泳ぐ魚は300度ぐらいの視野を持ち、体側にある感覚器官の側線で仲間との距離を一定に保つそうで、瞬時に判断し行動が取れる。車への応用となれば、双方に同様のセンサーを付ける必要があり、実用化にはメーカー同士の相互調整が必要となるであろう。
(次回へ続きます)
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