春夏秋冬の春は一年中で最も気候がよいとされ、雪や氷の寒い冬から一気に気温が上がり、身体にとって適温が続くからであろうか、固く閉ざしていた蕾がふくらみ、満開となる梅、桃、桜、草木が芽を出し、小鳥のさえずり、三月、四月、五月の3ヶ月間は変化が大きい月である。
春と名が付く言葉である春一番、春霞、春風、春雨、春つげ魚、春休み、春場所、春眠、春雷等多くの言葉がある。弥生三月、卯月四月、皐月五月と季語も多い。早春、春寒、浅春、春光は三月に、陽春、春暖、軽暖、麗春、仲春、桜花爛漫は四月に、新緑、薫風、初夏、暮春、老春、晩春、惜春は5月に使う季語である。
春を愛でる気持ちは誰しも持っているが天候との関係も深い、一方、気温の変動も大きく、天候不順な日も多い。既に桜前線は東北に入ったようで、五月には津軽海峡を渡って北海道に到達する。
桜餅は人口香料が使われていて一年中店頭に並ぶが、生の桜の香りも良いが、自分にはチンチョウゲの甘い匂いや、春ラン、ロウバイの匂いが好きである。この匂いを嗅ぐと春になったという季節感を感じる。匂いは言葉で表現することが難しい。誰かに伝えようとすると例えばチンチョウゲの匂いをどのように伝えるのか。 チンチョウゲの匂いを知っている方にはチンチョウゲといえばよいが、チンチョウゲを知らない人には伝えようがない。育った環境で春をイメージする匂いも異なるのであろう。ワインのソムリエという方がワインの香りを地中海の土の匂いと表現していたが、多分、多くの日本人には判らないであろう。
匂いの記憶は匂いが再現されれば何の匂いかが思い出せる。匂いの記憶は個人的なもので、香も道の世界があるように、奥が深い。匂いを司る鼻の嗅覚は短時間しか反応しないようで、持続性がないようである。病院や診療所の消毒液にはクレゾール石けん液を使うため、石炭酸臭がする。病院へ入ったときにはこの匂いが鼻につくが、暫くすると気にならなくなる。洗面所でも同様である。最近は水洗式のトイレが殆どで、あまり臭気を感じないが、くみ取り式のトイレでは強烈な匂いを感じる。しかし直ぐになれて臭わなくなる。
春は気温の変動が大きいことで、体温の調整が難しい。この変動に付いていけなくなり、風邪を引きやすくなる。仕事の変わり目や、入学、入社、退職など取り巻く環境の変化もあり、精神的に不安定になりやすい。花見で新人の歓迎会が催され、飲む機会が少なくなったとはいえ、深酒で酩酊しないよう、気を付けたいものである。
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