ブログ「かわやん」

森羅万象気の向くままに。

北見秀司さんという哲学者

2011年07月25日 22時26分35秒 | Weblog
 北見秀司さんという今年51歳になる哲学者がいる。

 彼の本は読みやすい。というのは哲学は概念の連連鎖だが、この連鎖に多くの読者が閉口してまい、いったい何が書いてあるのかわからなくなる。

 ところが北見さんは概念を不明のままにしておかない。説明を平易に書いて次に進む。『サルトルとマルクス』でもそうだし、サルトルの小論でもそうだ。

 大学で北見さんのサルトルの小論を解説したが、私の説明がよくないのだろう。反応はいまひとつ。

 この小論は来るべき民主主義を説いているのだ。その原型はサルトルにあるというのだから、もう一度、人文書院の本を取りだし格闘すべきだろう。学生時代は単なる実存主義の傾斜から手にしただけで、何もわかっていなかったのだ。

 サルトルの実存主義が「ポスト・モダンのポスト」だという北見さんの最後の締めには驚いた。古びていないのだろう。

 
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