ブログ「かわやん」

森羅万象気の向くままに。

日曜日新聞紙読書欄簡単レビュー

2011年05月11日 07時26分46秒 | Weblog
 日経の特集で佐藤卓己が評者で「震災とソーシャルメディア」としてまとめて書いている。

 阪神・淡路大震災から15年間の情報行動の変化をまとめたのが橋元良明『メディアと日本人』(岩波新書)だ。ウェブ上での利用は「たこ壷」的で若者の多くが「私生活中心主義」が広まっていることを説く。ツイッターの流行もその文脈から理解できるようだ。

 このネイテイブな状況は決して悲観的ではないとの観点から書いたのが、遠藤諭『ソーシャルネイティブの時代』(アスキー新書)だ。佐々木俊尚『キュレーションの時代』(ちくま新書)は「ひけらかしの記号消費はシンプルな機能消費に戻り、新たな社会との接続と承認を補強する「つながりう消費」が生まれている」と評者は佐々木の本をまとめている。ソーシャルメディアとしての役割を震災復興で明らかになるというのだ。私生活空間の充実はソーシャルな広がりを志向してこそ充実されるという傾向は普遍的なものに違いない。

 北村文『英語は女を救うのか』(筑摩書房、1575円)ー朝日ーは英語取得での教室などのコマーシャルメッセージからジェンダー格差を読みとり36人の女性にインタビューしたのがこの本だ。男性向けの広告と女性向け広告は異なる。実用性の男性に比較して女性は「欲望が抑圧の装置に転じてしまうような社会的矛盾が反映されている」と評者斉藤環はまとめている。



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