ブログ「かわやん」

森羅万象気の向くままに。

勉強不足

2010年01月07日 10時11分31秒 | Weblog
  中沢新一、東浩紀さんらの鼎談を読んだ。

 NHK出版の『思想地図』vo4の想像力 に収録されたものだ。唯物論からの新たな提起としての東さんが指摘する動物化などの概念や、認知心理学の論及をあげている。

 中沢さんは人間の行動は外的な要因により決定されている、とパブロフの条件反射などあげる。再評価する。

 西洋哲学のイデアと反イデアの葛藤が現代思想にもあるという証しなのだが、佛教も実に物理的、科学的発想で迫るから、唯物論的解読は、結局、人間中心主義からの脱却を志向することになる。

 中沢さんが言っているが、ドゥルーズはガタリと出会うことで危機を脱したという。その意味ではガタリが大きな存在ということか。ドゥルーズが河出新社文庫にあるとは知らなかった。勉強不足だ。

 勉強不足ということでは、若い修行僧とのわが身との対比だ。

 成田山の若い修行僧のことを最近知った。少年時代に寺に入り、大学で仏教を学び、卒業後長大な経典を毎日読み修行しているという。経典読経のお勤めでその意味がわかるのに10年かかるという。心身とも解るということを意味するが、それは心が体現した物理的存在になるということなのか。4年間勉強しただけで何もわからないはずだと、私の俗人ぶりに恥ずかしくなった。
コメント
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