「伝える力」 池上 彰 著

本を出せば売れる池上彰氏。
彼が出演するテレビは視聴率がいい。私も思わず見てしまう。
参議院選の選挙特番もよかった。
何故か。分かりやすいからである。


ただ本だけは読んだことがなかった。
ベストセラーになっているので逆に購入するのが恥ずかしかった、という部分もある。
でも、このお盆休みに１冊は本を読もうと決めていてどれにしようか物色している時に目についたのが「伝える力」。手に取ってみた。
目次に凄い仕掛けがあった。今さらとは思ったけれど面白そうなので購入した。
目次を見たら中身を読みたくなるのである。
この本にも書かれているが”つかみ”を意識した著者のわなにまんまとはまってしまった。

歯医者の待ち時間にちょっこし読んだだけで結構進んだ。
まあ、どこかで聞いたような話の羅列なのだが、１冊の本によくまとまっている。
気の利いた会社の朝礼を傍聴している感じもちょっこしあり。
だから何処から読んでもよい。参考になる。

結局、「伝える力」は自分がよく理解していないと相手に伝わらないということ。

ところで、この本を買って得したのは、文章を書くときに注意すること。
第７章の「この言葉・表現は使わない」
私にとって、この章だけで８４０円の価値があった。
ネタバレになるので、ここには載せないが、文章を書く人は絶対に読んだ方がいいと思う。

それにしても、池上氏は年取ってから世に出たので引き出しが多い。
このブームが終わったら、テリー伊藤やデーブ・スペクターみたいにコメンテーターになってたりして。
私がプロデューサーなら絶対に使いたいねえ。
知識が豊富なのに偉ぶったところがないし、選挙に出るなんて野心もないようだから。(笑)、