あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

イングマール・ベルイマン5連発ずら

2018-12-18 14:36:56 | Weblog


闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.1908~1912


1)イングマール・ベルイマン監督の「魔術師」
放浪の魔術師団が訪問先で繰り広げる悲喜劇だが、最後はハッピーエンドになる。
ベルイマンにしては珍しくコミカルな作品。

2)イングマール・ベルイマン監督の「鏡の中にある如く」
神はあるのかないのか分からない。しかしある種の人にとってはある。それがどんな神だか分らないが。
そしてこの世の中は、神があろうがなかろうが、あるかの如く振舞わねば人間界の秩序は崩壊してしまうのだろう。

3)イングマール・ベルイマン監督の「沈黙」
仮令神があろうがなかろうが、肉体派の妹と理知派の姉は憎み合い、姉妹の肉体に蠢く肉欲は存在を最深部で貫くのである。
夜の街に出現する戦車は、すべての矛盾に沈黙を続ける神の比喩か。

4)イングマール・ベルイマン監督の「仮面/ペルソナ」
舞台女優のリヴ・ウルマンと看護婦のビビ・アンデショーンが対峙しながら、人格的にほとんど一体化していく。人の心の不思議さよ。

5)イングマール・ベルイマン監督の「叫びとささやき」
確かに叫びも囁きも最後には沈黙と化すのではあるが、この長女と三女よりも召使のマリアのほうがはるかにまっとうな人間である。
いや、そうではない。彼女こそはマリアだったのだ。


  念力を送ることしかできません寝たきりになったあなたのために 蝶人
コメント
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