交野市立第3中学校 卒業生のブログ

中高年の

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冷水摩擦の効用

2011-11-01 21:20:36 | 健康 怪我 ダイエット 老後 など

http://kyasuhara.blog14.fc2.com/blog-entry-22.html

半世紀も昔の敗戦直後のこと、私が中学3年生だったころ、母に心配顔でこう言われた記憶がある。「頼むからそんなに勉強しないで欲しい」と。
これだけで話が終わったのでは誤解されるので、背景説明が必要である。高校受験に備えて多分夜遅くまで勉強していたこともあったのだろう。母が心配したのは、実は私の健康であった。

どういうわけか小、中学生のころ、病弱であった。冬にはきまって風邪を引き、それがもとで1か月以上学校を休むことも珍しくなかった。今でいう寝たきりの状態を何度も経験した。当時は自宅療養が普通で、両親がわが枕元で涙に暮れていたことを覚えている。「息子の寿命もこれまでか」と観念していたのかもしれない。

さてどうするか。高校に進学した4月、とにかく身体を鍛えなければならないとぼんやり考えていた。ある日、父が「冷水摩擦をやってみないか」とつぶやいた。「なるほど」と感じ入ったかどうかは記憶にないが、その日から直ちに実行したことは覚えている。

早朝、タオルを水に濡らして、よくしぼって、ピンク色に染まるくらいに全身を摩擦する。昔の田舎のことだから、井戸は戸外にあった。真冬の雪の降る中でも風さえ吹かなければ、苦にはならなかったが、寒風は肌を突き刺してきた。
それでも一日も休まず、励行した。高校3年間、ウソのように風邪も引かず、病魔が私から逃げ去った。別人のような自分を感じもした。

それから半世紀以上、冷水摩擦は洗顔と同じような感覚の日課となっている。お陰でわが体質の構造改革ができたように思っている。これはやはり冷水摩擦の効用と感謝せずにはいられない。
重要なことは継続する意志であろう。病気になったら病院へ駆け込めばいいという考えの人が案外多いが、病院のお世話にならずに済むのが望ましいことはいうまでもない。
必要なのは「医師」よりも「意志」である。薄手のタオル一本(「もったいない」の精神ですり切れるまで使いこなせば、半年はもつ)と継続する意志さえあれば、それで十分足りる。カネもかからない。

大学の経済学講義の中の「低負担型高齢社会の設計」というテーマでわが体験を踏まえて学生たちに冷水摩擦のすすめを説いたが、本気で関心を示す者はいなかった。
どうも最近の若者には自らを鍛え、いかに健康を保持するか、という感覚が乏しいのではないだろうか。社会全体として食のあり方、暮らし方も含めて健康づくり、病気予防をもっともっと重視する必要がある。これこそが真の構造改革で、これに取り組まなければ、「高負担型高齢社会」は避けられないだろうという想いがある。

今にして思えば、母の思いやり、 父のひと言がきっかけで私自身の毎日の生き方に変化が生じた。そして現在ただ今の私がここにある。父母の愛情、親の恩(この恩という言葉も最近は使わなくなった)とは、何気ない言葉、行為の積み重ねではないかと来し方をしみじみ想う。

 



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