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致知出版社社長・藤尾秀昭の「小さな人生論」

2012-04-15 17:57:13 | 徳育 人間力

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┃□□□ 致知出版社社長・藤尾秀昭の「小さな人生論」
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┃□□□           2012/4/15 致知出版社( 毎月15日配信)

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4月7日、桜が満を持したように一斉に咲き始めた日の早朝、
弊社の経営計画発表大会を開催しました。

『致知』を創刊して34周年を迎える今年、
社長発表の壇上に立つと、しみじみと湧いて来る思いがありましたので、
冒頭にその話をしました。

一つは、生まれた年も場所もまったく違う人間が
ここにこうして集まり、一緒に仕事をしている。
実に奇跡のようなことで、
不思議な縁に手を合わせたいような気持ちになる

「古来聞き難きは道
 天下得難きは同志なり」

とその昔、中江藤樹は共に道を学ぶ仲間のいることを大層喜んでいるが、
その気持ちがよくわかる、という話をしました。


2つ目は、坂村真民先生の言葉を最近よく思い出すということです。

初めてのインタビューの時、先生はこんな話をされたのです。

昔、先生が宇和島で高校の先生をされていた頃の話です。
ある時、生徒を連れて「泣き坂」という大変な坂を上ったことがある。
すると、後ろからついてきた高校3年生の女の子が、

「先生はどうしてこの坂を平気で上っていくんか。
 私らは息もできん。
 先生は上の方にすすきがきらきらと光っているといわれたが、
 どんなに光っとっても、
 私らは辛うて、そんなの、見えん」

といった。
先生はそれに対して、

「ああ、そうか。
 それはこの山やら木やら坂やら、
 そういうものに呼吸を合わせていくから、ちっとも無理をしない。
 お前たちはむしゃくしゃしてるから余計、きついんや。
 あらゆるものと呼吸を合わせていったら、どんなに苦しい時でも苦しくない。
 これはちょっと難しいが、ぼくがいったことだけでも覚えておけ。
  呼吸を合わせると、あらゆるものがスムーズにいく。
それを合わさずにいくから病気になったり、不幸になったり、
 運命が逆転したりするんや。
  鳥は呼吸を合わせていくから三千世界を飛べるんや。
 魚も呼吸を合わせて泳いでいるんや」

と答えたといいます。

これは私たちが人生を生きていく上で、非常に大事な話です。
『致知』もあっちで呼吸を乱し、
こっちで呼吸を荒げていたら、34年も続いていません。
遠くまでいくものは静かにいく――といいますが、その通りだと思います。
呼吸が合っているから、静かにいけるのです。


「成功を邪魔するものは結局自分自身である。
 世間は誰一人として邪魔はしない」

と松下幸之助氏はいっていますが
これも同じことをいっているのだと思います。
あらゆるものに呼吸を合わせる、ということを忘れないでいたい。


最後に道元の言葉を紹介しました。

「霧の中を行けば覚えざるに衣しめる、と。
 よき人に近づけば覚えざるによき人となるなり」

霧の中を歩んでいると、気がつかないうちに衣がしめっている。
すぐれた人に親しんでいると、
いつの間にか、自分も高められ、すぐれた人になっている、ということです。

この言葉は深く私の心に響いてくるものがあります。
浅学非才(せんがくひさい)の私どもが34年間歩んでこられましたのも、
よき人との出会いがあり、
その薫陶(くんとう)をいただけたおかげ以外の何物でもありません。


大事な原点を忘れず、全社員心を一つにして、
また新たな1年を歩み出したいと思います。



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