有田焼で白磁・青磁を作っています。
佳秀窯日記



 

今日も 秋晴れの良いお天気に恵まれ

あたたかな一日になりました

 

 

さて この度 NHKBSプレミアム「美の壺」の番組で

テーマ 「白磁」の中で

夫の白磁も取り上げていただくことになりました

どのような内容になるのか詳しいところは存じ上げないのですが

9月半ば スタッフの方がお見えになり 

とても熱心で丁寧な取材をしていただきました

短い時間かと思いますが

よろしかったら 明日放送されますので お時間があられる方は

どうぞ ご覧になってみてくださいませ 

 

◎ NHKBSプレミアム 10月30日 金曜日 19:30~19:59(本放送)

           11月7日 土曜日 06:45~07:14 再放送

※ 随時 再放送もあるようです

 

正直 このような体験は初めてで

本人も 家族も 親戚も・・・

何やら 落ち着かない気持ちです

 

佳秀窯HP ↓

 https://www.nishiyama-tadashi.com



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今朝早く 携帯が鳴る

あわてて取ると 「〇〇さん お元気?」と

私のことを 迷わず旧姓で呼びかけるのは

K県に住むYさん

若いころ柔道の選手だったというYさんは

がっちりした大きな身体で フッフッフッ と 肩を震わせ

眼鏡の奥からのぞく 小さくて優しい目は いつも穏やかに笑っています

「僕、今にっぽん丸の船の上なんですよ。今朝お隣の県のS市の港について 有田に行くんですけど」と 奥様とご一緒に船旅を楽しんでいらっしゃるご様子

ずっと昔 若かりし頃 国の国際交流の事業の一環として「にっぽん丸」に乗って

一緒に南半球を旅し 活動をご一緒し Yさんは ひとグループ30人ほどのチームのリーダーをされていました

 

退職後 各地に旅され 行く先々でメンバーの一人一人と再会されているようです

メンバーにとって お父さんのような存在でもあります

 

町の焼き物屋さんに立ち寄られるとのこと

7~8年ぶりの再会でしょうか

Yさんの大好きな羊羹をお土産に そのお店に出かけました

 

出がけにお客様がお見えになり 少し時間が遅くなった私を

お店の前の入口のところで 待っていて下さいました

「お久しぶりです・・」とご挨拶をして 

「奥様はどちらですか?初めてお会いしますからご挨拶をしたいんですけど」と私が言うと

「そう 奥さんね 今 お店の中でお買い物してる」といって 中に入っていかれます

そして 広いお店の入口に立って 

「うちの奥さんどこですか?」 「うちの奥さん 誰か知りませんか?」と 

大きな声で お店の人や クルーズのお仲間の方に 聞かれます

一斉に お店の中のお客様が 私たちの方を見ています

昔 メンバーの誰かを呼ぶように 良く通る大きな声で・・・

可笑しくて クックックッ 声を出して笑ってしまいました

 

間もなく 奥の方から 奥様が 「風鈴を買いました」と

新聞紙に包まれた風鈴を 大切そうに抱えながら 出てこられました

「いいですね 夏には きれいな音色で涼やかだと思います」というと

「あのね 私はひさしにかけて 一年中聞くのが好きなんです」と やさしい表情を浮かべて

ふふふ・・・と 笑っていらっしゃいます

素敵な奥様です

次は 伊万里の焼き物屋さんを回るのだと バスに乗って行かれました

 

手を振ってお見送りをしながら ふと・・・

忙しくて 仕事は まだ 山のように残っているけど・・・

やっぱり 新しい「にっぽん丸」を私も見てみたい・・・

次はいつ見られるか分からない・・・ やっぱり 行きたい

 

夕方 S市の港に向けて 夫の運転で出かけました

港に 大きな船舶が泊まっています 昔乗船した「にっぽん丸」とは 違いますが

大きな窓から漏れる灯りや デッキを見ていると 懐かしさで いっぱいになります

しばらくして 船を見に来たことをYさんに電話で告げると

「どこどこ?」と言われるので 「お土産屋さんの並んだテントの前です」と告げると

「あ~~、そこ ずっと右 右 そうそう そのまま ずっと進んで・・左見て・・」と

言われる通り進んで フッと 見上げると

キャビンの窓から 半身裸のYさんが タオルを片手に 元気よく手を振ってます

「え~~ッ 班長 なんではだかんぼうなんですか?」と聞くと

「お~ッ、 熱くってシャツ脱いで キャビンで休んでいたところよ」と ガハハハッと笑っている

 

小さな船窓から 大きな身体で手を振るYさんの姿は まるで子供のようです

可笑しくて 私も いっぱい手を振りました

 

 

「またね 元気でね~」と 寒いデッキに出て 

奥様と一緒に いつまでも手を振ってくださいました

お風呂上りに 寒風にあたって大丈夫だったでしょうか?

 

遠ざかる船を見送りながら 

側で一緒に見送ってくれていた夫が ポツンと

「船の別れは なんだか 物悲しいな~」と つぶやきました

 

今度は いつ会えるのだろう・・・

お互いに元気で また きっと お会いしましょう・・

 

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個展も半ばになったある日

会場の前で ガラス越しに ジッと 

作品を見ていらっしゃる若い女性がいらして

入りにくいんじゃないかな~と思い

「よろしかったら 中に入って ご覧になりませんか?」と

声を掛けたのです

 

 

その女性は 遠慮しがちに中に入ってこられて

私の前に スッと 立たれました

「私の事 覚えていらっしゃいますか?」

クルッとして愛らしく やさしい目元の女性です

マスク越しという事もあり

懸命に記憶をたどるものの 目の前の若い女性が思い出せません

「前にT病院にいたものです」と

 

「あ~~あ あの時の・・・・」 一気に記憶がよみがえります

7年ほど前 階段から落ちて 救急車で運ばれ そのまま数か月入院したのでした

義父母を そして実母を見送り 実父が亡くなってまだ45日経っていない頃

本窯を焚いている真夜中に 私は階段から意識を失って落ちたのでした

 

ベッドから立ち上がれず 据え付けられた机の上のお茶さえ手に取ることができませんでした

動きが取れず 用事があるたびに ナースコールをお願いし大変お世話になったのです

間もなく リハビリが始まり 理学療法士になられたばかりのNさんが私の担当になられました

当初 車いすに移ることさえも痛みが辛くて出来なくて

「もう動きません 無理です」とわがままを言う私に

「さあ 一緒に行きましょう 少しでもいいから動かないとよくなりませんよ」と

熱心に私に寄り添っていただき 毎日 午前 午後と つきっきりで介護していただき

リハビリ後 痛みに苦しむ私の腰や足を 氷で冷やしてくださったのです

後に 動けるようになり 階段の昇り降りも練習させてもらい 

熱心な指導のお陰で 1か月半ほどで退院にこぎつけたのです

そんな恩義のあるNさんなのに すぐに気づかないなんて・・・

 

 

今 同系列の病院で S県にいらして 

1時間半かけて 会場に来ていただいたようです

わたしのこのブログを読んで頂いていて 個展のことを知られたようでした

退院してもう7年ほどが経とうとしているのに

ずっと 陰で心配してくださっていたのですね

Nさん 本当にありがとうございました

Nさんのお陰で 元気に暮らしています

 

 

会場を後にして 去られるNさんの後姿を見送りながら

胸が熱くなりました 

また 痛みで苦しむ人のそばで 寄り添っていかれるのだろうな~

「頑張ってね Nさん」

私も あなたに助けてもらった身体を 大切に これからも頑張って生きます

 

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個展を終えて 帰宅後 バタバタと 

少々忙しくしておりましたが

1週間が経ち そろそろ 落ち着いてきました

 

今回 2年ぶりの上京でした

コロナ禍や台風の動きなど 気になるところではありましたが

うれしいことに この度も 雲間に浮かぶ 雄大な富士山を拝むことが出来ました

美しい立ち姿の富士山に迎えられ もう 東京に近づいていることを感じて

心配や 戸惑いよりも 久しぶりに上京できたことへの喜びの方が膨らんでいきました 

 

飛行場やリムジンバスはいつもより人の動きは少ないとはいえ

街の中は キラキラと輝いて活気に満ちていました

街中をお洒落なご婦人たちが早足で闊歩する姿に

うきうき見とれてしまうのです

誰の目も気にせず 自由で 主張があります

街の風に吹かれ いよいよ 東京に来たのだという事を肌で感じました

 

皆さまにコロナの危険が及びませんように・・・と 祈る思いで始まった2年ぶりの個展

懐かしい皆さんが 電車を乗り継ぎ 乗り継ぎ 遠方から

また 近くから 駆けつけてくださいました

 

お互いにマスク姿で挨拶しつつ 懐かしく 嬉しくて おしゃべりが弾みます

隣県Y市から駆けつけてくださったEちゃん コロナのリスクをかいくぐって

入口にスッと立たれた美しい姿に  感激の再会です! 

「最近膝が痛くて・・私右」「私は 左よ」

「アハハハ・・・前世は姉妹だったかも・・」なんて嬉しいッたらありません

マスクや除菌ティッシュ 美味しいお弁当まで差し入れてくださって

身内同然のお心遣いに胸がいっぱいです

 

「アッ お久しぶり~」と手を挙げながら来てくれたのは Iさん

マスク姿とは言え なんだか お若くなられたような・・・

たしか数年前に古希を迎えられたはず・・・ 

お互いの 近況を語り合ううちに 自然な流れで

「私ね 今 韓流ドラマにはまっているのよ」と 

目をキラキラ輝かせながら 観たことのない恋愛ドラマのあらすじを楽しそうに話されるⅠさん

「はは~ん 若返りのツボは これなんだ~」と なっとく!!

私も帰ったら観てみようかしら・・・

 

まだかしら~と お会いするのを楽しみにしていた Kさん

「ゆうべ急いで作ったのよ~」と ステキな手作りマスクを持ってきてくださいました

夫のは大きく 私のは レース付きでお洒落なマスクです

付けるのが楽しくなりそう

一時期品切れで自分で作ったマスクは ガーゼハンカチを折りたたんだだけの簡単マスク

なんだか厚くてゴワゴワとして 情けないものでしたが・・・

こんなに素敵なら 帰ってみんなに見せよッ!

ありがとうございました

 

気づいたらジッと酒器の前にたたずむ男性

アッ Tさんだ!

「もう コロナでリモートばっかりで 久しぶりに出てきました」と

マスクから 自慢のおひげがモジャモジャ 

研究に打ち込まれるTさん 

大好きな酒器の前にたたずむ Tさんに

「いつもその場から動きませんね」と 笑いながら声を掛けたら

アハハハとおもむろに足を奥へと・・・

「アッ これはフライパンで作った料理をポンッと ひっくり返してのせられる」と喜ばれた様子で

「今回は これにしよう」と 平皿を決められました

きっと具材にこだわった 美味しいお料理が盛られるに違いありません

お忙しい中 ご来場いただきましてありがとうございました

Y市に居る 従兄のTちゃんもきてくれました

「おい 大丈夫か? コロナで人出はどうか?」

心配性のTちゃん 親戚をまとめる いとこ会会長だ

「頑張れよ 日曜日はお天気になるはずだから・・」

本当に後半は お天気も回復しました

 

「あの時見たあの作品がないかな~と思ってきました」

「あれが使いやすくて もう少し大きいものがないかと・・」と

新しい出会いも沢山ありましたが

すでにお使い頂いているお客様が多く来ていただきましたのは

とてもありがたく 嬉しいことでした

 

心配していたコロナ禍の中でも

皆さまに 本当にたくさんご来場いただきまして

心より御礼を申し上げます

ありがとうございました

 

昨年から ぼちり ぼちりと 取り組んでおりましたHP

このたび 新しく更新しました

よろしかったら 覗いてみてくださいませ

 

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 https://www.nishiyama-tadashi.com

 



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夏から怒涛の数か月を駆け抜けた感じがしております。

全力疾走の最終地点 本窯もおかげさまで きれいな仕上がりで 

生まれ出てくれました。

 

「あ~きれいに上がってる」歓声をあげたり

「あ~あ 残念」と こころのなかで がっかりしてみたり

それでも おおむね窯上りは 上々の窯となりました

 

窯の温度は まだ残っていて 

窯上げする私たちの額からは 

汗がしたたり落ちます

窯が無事に上がって ホッとしたのもあり

心地よい汗となりました

 

窯上げを終えて 涼しい外気にあたりたくて

外に出て ふと煙突を見上げると

ふふふ・・・ こちらは 煙突の温もりがお気に入りのようです

 

 

こんなコロナ禍で 個展開催のご案内をしますのも 恐縮ではありますが

7日から 個展を開催させていただくことになりました。

 

 

佳秀窯 西山 正 作陶展

<会期> 10月7日(水)~13日(火)

<会場> 玉川髙島屋 本館5階アートサロン

  ※ 最終日は、午後4時閉場

 

外出もままならないご時世ですので

どうぞご無理がないように お近くにお出かけの折に

ご来場いただけましたら幸いに存じます。

コロナで 日々緊張の日々ですが 

ほんのひととき ホッと笑顔と安らぎの時を お過ごしいただけましたら嬉しいです。

佳秀窯HP ↓

 https://www.nishiyama-tadashi.com/

 

 



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