有田焼で白磁・青磁を作っています。
佳秀窯日記



 個展後は  桐箱や作品を送ったりして しばらくは 追われる。

昨日は 長女の誕生日で 久しぶりに 家族が揃って 祝う。

            

大学で美術を学ぶ長女は 夏休みも 福岡空港やギャラリーに 展示される作品を仕上げたり 忙しく 先日やっと 帰宅する。

二女の方は 私たちが個展に行っている間 留守番と鉢植えの水やりのため 早めに帰省していた。

あまり大したことはできないが 誕生日には 私の作るチーズケーキが お気に入りで 食事の後に 皆で食べる。

           

ケーキを作りながら 子供たちの幼いころを 思い出していた。 小麦粉や砂糖を量る秤が 途中で台所から消えてしまって 探していると

二女はまだよちよち歩きの頃に 我が家にあった小さなジャングルジムで お姉ちゃんみたいに登りたくて 秤の上に小さな足を乗せて踏み台にしていたのだった。

月日が経つのは 早いものだ。 

「今日 帰る。」といって それぞれに 自分のアパートに 戻っていった。「帰る」って もう自分たちの帰る場所は こちらではないんだね。

我が家は すでに古巣になってしまったのかな。 ちょっと さみしい。

         

 小さな電車の窓から 手を振る娘の姿が見えなくなるまで ホームで見送る。

駅は 迎えに行くときは良いが 送るときは 切ない。

 さあ、お母さんも 今日から 娘達に負けないように 頑張らんとね!

 

 

 



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  お陰さまで 今年も

 第59回日本伝統工芸展に入選  することができました。

 作品は 「青白磁彫花器」 です。

 篇壺形に口を変形させ 線の彫を 外に向かって 伸びやかに広がっていく様子を 表現しました。

 

   展覧会は  

    9月19日(火)~10月1日(月)  

    日本橋三越

   来年 2月6日(水)~2月11日(月)  

  福岡三越         で開催されます。

        

          

 毎年 指定された期日の朝刊で 合否が発表されます。

 新聞を開くときは 緊張で ドキドキ ハラハラ 掲載されている連名の中で  夫の名前 「西山 正」 を 探すけど この3文字が 見つけ難い。

 最初見た時は あったような 無かったような・・・・・・。

 2度目の見たときは 「アッ! あった!」

 目を凝らし もう1度 間違いないか しっかり確認して 胸をなでおろす。 

  

           

 

   お近くに行かれましたら どうぞ ご高覧下さいませ。

 

 



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 一週間ほど 有田を離れている間に 静かに 季節は 移ろい始めていた。

今朝 窓から入って来る風は涼やかで 外は  秋を告げる トンボが 飛び始めている。

      

 甲子園も そろそろ 決勝戦を 迎えるころになると 夏の終わりが近づいたようで 少し さみしい気持ちになる。

    

  甲子園と言うと いつも思い出すことがある。

長女がまだ1歳ならないころだった。やはり 夏の窯入れで 何時間も 窯を積むのに 子供をそばにおいては 無理と思い

近くに住む 本家の夫の両親のところに 預けて 窯積みを 汗だくで していた時だ。

義父が 烈火のごとく 怒って 「いつまで 子守りをさせる気か!」 

突然のことに 私は理由がわからず 只 夫の顔を見て 「???・・・」 状態だった。

夫は しばし 考えた後 にやりとして 「そうだ、今日は 九州勢が出場していたはずだ 負けたのだろう」と 平気な顔をしている。

         

義父は 熱狂的な 甲子園球児のファンで 九州勢を応援し 負けると 途端に 機嫌が悪くなるという。

いつぞやは 義母が用事で部屋に入ったら 「お前が 部屋に入ってきたから 負けたのだ」と 怒られたと笑っていた。

義父は 我がまま 頑固 したい放題の 今ではあまり見かけない 名物じいちゃんだった。

そんな義父は お風呂に入った後 必ず我が家に来て 「おい、いっぱい入れてくれ」と お酒を飲みに来ては

娘たちを 背中に乗せて「お馬ハイ!ドウドウ・・」と座敷をはって周り そのあと両ひざに娘たちを抱っこして さしみを肴に

美味しそうに お酒を飲みほしていた。 義父は「おい、お墓には うまか 酒を あげてくれよ」それが 私に告げられた

唯一の遺言になった。 私も 娘たちも そんなじいちゃんが 大好きだった。

         「群馬の てのしこんにゃく」

 そんな義父は 義母の姿が見えないと 子供のように 探し回っていたさみしがり屋でもあった。 わがままな事に 自分の三七日の日に

義母を迎えに来てしまって あっという間もなく 二人とも 旅立ってしまった。

間もなく 二人の三回忌がやってくる。 約束の お酒と 大好きだった義母にお花を持って 家族で お参りしよう。

 

 



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8月7日(火) 

 福岡空港より上空へ飛び立つ。 

いつもは 眩しく見上げる 青空。 最近はあまりの暑さに 鬱陶しささえ感じていた夏空が 

とても近く こんなにも美しく澄みきった空だったのかと 心が洗われる。

 

      

 

8月8日(水)~14日(火) 横浜高島屋にて 個展開催

      

 

 暑さの中 オリンピックや お盆休みとも重なり ご案内をしたものの 内心不安の中での開催であった。

 

      

 

 そんな中 初日から連日 多くのお客様にご来場頂き ご高覧を賜りました。

本当に ありがとうございました。

    

     

 お陰さまで 開窯して今年で 30年目を迎えることができました。 横浜高島屋での個展も5回目を重ねさせていただきます。

暑さの中 色々なご都合もおありなのに 会場に駆け付け お励ましや応援を して頂きまして

なんとお礼を言ってよいものか 深い感謝の気持ちで いっぱいです。 

心より 御礼を 申し上げます。

全国の皆さまにこうして 支えていただき 続けていけますことを 有難く感謝申し上げます。

 

会場では 久しぶりにお会いする 懐かしいお顔に ついおしゃべりもはずんで

会を重ねるごとに 少しずつ その距離も縮んでいくような 気持ちになっております。

            

 どうぞ まだまだ 暑さが 続きそうですが お身体をどうぞ ご自愛くださいませ。

また お会い出来ます日を 楽しみにしております。

そして 私たちも 良い作品を 皆さまに ご提供できますように 一生懸命 作陶に 励んでまいります。

ここに 改めまして 御礼申し上げます。

  

昨日は 帰路 富士山が 遠くに見えるまで 見送ってくれました。

    

 

 

 

 

 

       

 

 



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本日の気温 35度

   この暑さの中 個展前の 最終の窯上げを する。

       

 窯が 良く上がっていることを祈りながら 作品を 上げていく。

新しいぐいのみや 花入れなど 綺麗に上がっている。

 作品の最終点検をして 別室に控える 荷造りの名人 我が次兄に 運び込む。

どんどん 箱詰めが 出来上がっていく。

 

横浜では 紐解き名人の長兄が 待っていてくれることになっている。

末っ子の 私は 兄二人の助っ人に 助けられ 毎回 個展を応援してもらう。

お陰さまで 本日の宅急便に 間に合った。

お疲れさまでした。 ちょっと ひと休み。

   

  後は お客様のご注文分と 記念品の準備を 本日中に 済ませないと。

 「個展を楽しみにしてます」と いう ご連絡を 頂き 私たちも 懐かしい方々に 再会できることをとても楽しみにしている。

 こうして 個展を開催させていただけることに 喜びと感謝の思いを深くしながら・・・。

   

  



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