有田焼で白磁・青磁を作っています。
佳秀窯日記



 

普段 めったに 両親の夢を見ることはないけれど

先日 ぼんやりとした夢の中に 

父と母の姿が ありました

揃って 穏やかな表情をしていました

 

あちらでも 仲良しで暮らしているんだな~と 

夢の中とはいえ 嬉しい気持ちになっていました

 

 

そう言えば 母の命日が 近づいていました

母の逝った日は 雪の降る とても寒い日でしたが

今年は 例年より暖かで やわらかな陽射しをあびながら

緩やかな坂道の途中にある 実家のお墓参りに行きました

 

 

すでに 兄が きれいに掃除をしてくれていて

赤い蕾のついた梅の花や 菊の花を 供えてくれていました

偶然 白梅と菊の花を持参した 私のも加わって

お供えの お花がいっぱいになりました

 

母は 亡くなるまで いいおじさんと おばさんになっている 私達 子供達のことを

「〇〇ちゃん」 と 兄や私のことを

「ちゃん」付けで呼んでいました

人前では ちょっと気恥ずかしかったけど

やっぱり そう 呼ばれると 嬉しくもありました

 

「さとこちゃん ありがとう 」と よろこんでいる

母の笑顔が浮かぶようでした

 

 

帰途 挨拶かたがた 兄の家に立ち寄ると

義姉が 美味しい 煮豆をお皿にのせて 出してくれました

 

 

仕事で忙しい中 義姉は

母が大好きだった 煮豆を 上手に煮てくれて

母の命日を 供養してくれていたのでした

 

美味しい煮豆を頂いた後に 言葉がつまって 

上手く言えませんでしたけど

感謝の気持ちで いっぱいになりました

 



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ポロロ~~ン 携帯の呼び鈴が鳴って ワン切り

あらっ! 友人の T子さんからです 

きっと 間違えて あわてて 切ったんだわ~ と 思ってたら

ほどなくして 今度は 自宅の固定電話に 「T子さんケイタイ・・・」と 

電話器から 着信の音声がしています

ふふふ・・・ 携帯片手に T子さんの困惑ぶりが 伝わって来て

笑いながら 受話器を取ると

「何笑ってるのよ・・・ 元気にしてる?」 と いつもの明るい T子さんの声です

久しぶりに 会うことにしました

 

 

武雄市のレストランの前で 11時半の 約束です

予定通り着いたものの T子さんの姿は見えません

携帯で 「T子さん いまどこ?」と私

「私 ここよ」と T子さん

「ここって どこの建物の前?」 

「う~~ん 〇〇というお店の前よ」と T子さん

あたりを見渡してみると なんと 数十メートル離れた別の駐車場なのです

 

 

T子さんは ニコニコ顔で 手を振って立っています 

「ねえ なんで約束の場所じゃなくて ここの駐車場なわけ?」と 

信じられないという私の問いには 応えないで

「ねえ ちょっと わたし ここを見てみたかったのよ~」と 私の手を引いて

何やら 骨董品や 古本など 並んだ そのお店に どんどん入って行きます 

 

こんな場合 たいがい 

T子さんの迷走に 引きずり込まれるのが 常です

 

「あのね カメよ カメ」と T子さん

「カメって 水を入れたり 漬物を入れる あのカメ?」と 私

「いいや」 と T子さんは両腕をヒラヒラさせて 「泳ぐカメよ」

「カメを飼うわけ・・・?」 もう この辺になると 何が何だか 意味不明です

 

店内を見回して ようやく足が止まったのは 

どこかで見かけたことがある あの サケをくわえた熊の置物の前です

「あ~、これで数千円ね。 家にね 大きなカメの置物があるのよ

そろそろ 片づけようかな~と 思ってね・・ そのカメ大きいのよ・・・」と

品定めの様子の T子さん

 

「ねえ カメ と 熊 大きさだけで比較できるの?」

アハハハ・・・ 二人で大笑い 全く 可笑しなT子さんです

 

そのお店を出て まさに いま満開の梅園を

ゆっくり 歩いてまわりました

 

 

間もなく 孫ちゃんの 医学部への受験が近づいていると

武雄神社でお参りをし

境内では 偶然居合わせた 女性の鷹匠さんにの姿も見られて

ラッキーでした

 

 

神社の脇から 細く長い坂道に出ます

その両側には やわらかな 陽射しが

竹林の間から こぼれて 心も身体も

あたたかく つつまれるような気持ちになります

 

 

その奥には 樹齢3000年という 大楠が 静かに佇んでいます

樹高 30m  幹回り 20m 樹根は12畳 もあるというのです

さがの名木 100選に なっているらしいです

 

 

じっと見上げると その空間だけ 別の世界のように

静寂で 神聖な気が流れているようでした

 

妹のように可愛がってくれた さんは 20年ほど前に亡くなりましたが

こうして その奥さんのT子さんに 何かにつけて 声を掛けてもらって

良くしてもらいます

人の縁とは 不思議で ありがたいものです

 



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寒さと暖かさを かわりばんこに 繰り返しながら

春へ 春へと 季節は ゆっくりと 移ろいでいるようです

 

 

少し 寒さが緩んだ 工房では

昨年から ご注文頂いている 珈琲碗が

クルクルと ろくろの上で 生まれています

 

HP 工房の様子 ↓

https://www.nishiyama-tadashi.com/single-post/2019/02/13/%E7%99%BD%E7%A3%81%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%92%E3%83%BC%E7%A2%97%E3%81%8C%E5%87%BA%E6%9D%A5%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%EF%BC%81

 

そんな 昼下がりの工房に

夫の幼なじみ てい坊ちゃんが 

たー坊ちゃん おる?」 と 金柑をいっぱい 持って

遊びに来てくれました

昨年 少し体調を崩して ひと足早く退職をしている てぃ坊ちゃん 

今は 身体を療養しながら ゆっくり 過ごしています

 

「入学や お雛さんやと 孫の祝いで 大変よ~」と 言いながらも

ちっとも 困ってなさそうな 

満面の笑顔で 嬉しそうに 孫の話をしています

 

 

近所で 採れたといわれる 金柑は つやつやで とても綺麗です 

ネットで検索して 金柑の甘露煮に はじめて 挑戦してみました

洗った後に へたを取って 切り込みを入れ

ひたひたのお水に お砂糖をいれて

クツクツ 4時間ほど 煮ました

 

 

ふふふ・・・・ 

ここまで来て 写真を載せようか どうしようか

迷いましたけど お笑いの種に・・・クッ クッ クッ

 

ネットに載っているものとは 随分違って 

形はくずれ 色も 黒いかな~

 

夫の 3時の休憩に 出してみました

 

 

「風邪や のどにも いいらしいよ どうね?」

「う~~ん」 「味は おいしいよ」

味は?」

ふふふ・・・後は 省略してくれました・・・

 



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ここのところ 最低気温が 零度を下回る日が続き 

作りたての作品が水分を含んでいるため 凍りつかないように

工房は 一晩中 ストーブが入る日が続いていました

 

 

HPブログ 「青磁のお碗つくり」

https://www.nishiyama-tadashi.com/single-post/2019/02/03/%E4%BB%8A%E6%97%A5%E3%81%AF%E3%80%81%E9%9D%92%E7%A3%81%E3%81%AE%E3%81%8A%E7%A2%97%E3%81%8C%E3%81%A7%E3%81%8D%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%EF%BC%81

 

今日は 朝から しとしと静かな雨が降り続け 気温がグッと上がり

ひと雨ごとに 春が近づいてきている気がしています

 

 

先月 新年のご挨拶のお便りが そろそろ 落ち着いた頃に

対馬にお住いの 國分様の奥様から 一枚のお葉書を頂きました

20年近く前になるでしょうか

國分様ご夫妻は お隣のS市で 教職についていらっしゃいまして

時折 ご夫妻で 我が家に 来て頂いておりました

穏やかで 物静かな奥様と いつも 柔和な表情を浮かべたご主人様

お二人で 楽しそうに やきものをみて 楽しんでいらっしゃいました

 

 

しばらくして お二人で

「故郷の 対馬に戻ることになりました」と ご挨拶にお見えになりました

その時 はじめて お二人が幼なじみだ と言うことを知りました 

ずっと 故郷を大切に思っていらして

里に戻ることを とても 楽しみになさっているようでした

 

その後 風の便りで お二人が 対馬で 焼き物を制作していらっしゃること

里山の研究をなさっていらっしゃること それとなく 聞いておりました

 

お元気でいらっしゃるとばかり思っていたのです

 

 

ご主人様は 昨年春に 旅立たれていました

御奥様から ご報告と お礼の言葉が添えられていました 

夫の仕事を通して お知り合いになり 出会いの楽しみを 何より

有り難く感じるのですが・・・

同時に このような お別れがあることは 辛いことです

 

 

けれども 國分様ご夫妻は とてもすごい偉業を 残されていました

対馬の里山に生息する 植物の学名を調べられ

毎日のように植物の写真を撮られ 17年間に及ぶ お二人の足跡が

一冊のすばらしい写真集を 残されていたのです

さっそく 申し込んで 先日 冊子が手元に届きました

 

ワクワク ドキドキしながら 梱包をほどくと

表紙絵の 風に揺れる オウゴンオニユリの お写真が

飛び出してきました

 

美しい 植物の 生き生きした 写真が いっぱい掲載されています

このお花は こんな名前が付いていたのね~

あらためて お二人から お花の名前を教えてもらっているような 気持ちになり 感激です

 

 

ご自分たちが 生まれ育った 対馬をこよなく愛し 対馬の花や植物を愛し

お二人で 大切なものを 残されていかれたのだと あらためて 感じました

お二人に 良くして頂き お世話になりましたこと 

心から感謝申し上げ

先生のご冥福をお祈りいたします

 

 



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