有田焼で白磁・青磁を作っています。
佳秀窯日記



 

そろそろ お彼岸の季節

いつもなら 川沿いに 

黄色や 深紅の曼殊沙華が いっせいに咲き誇って

秋の風物詩として 私たちの目を和ませてくれるのですが

今年は まだ その姿は見られないようです

 

「まだまだ 元気!!」と 言いたげに

可愛いひまわり達が 笑顔を振りまいています

 

ふと 確か5月初めころから 半袖を着始めて

9月末 いや これは 10月入っても

もしかしたら 半袖のままなのかも・・・とすれば

1年の半分くらいが 半袖になるのでしょうか?

「日本の四季折々」などという 美しい言葉が

消えてしまって

いまに「常夏」などという言葉に 取って代わられるのではないかしら・・

 

海外の常夏は 乾燥して カラリとしているけど

湿度の高い 日本の常夏なんて 想像するだけで気が遠くなりそうです

 

暑さで ぼっ~となった 頭の中を よしなしごとが グルグル めぐっては消えています

えッ? それは 暑さのせいばかりではないと?? 

確かに・・・

 

 

 

富士山の裾のに住む 従姉のKちゃん

「どうしているのかな?」と 案じていたら

Kちゃんから 瑞々しくて あま~い ぶどうが届きました

すぐに お礼の電話をと思い 呼び出しますが

かかりません

ふふふ・・・ 簡単にすまそうとする私の心を見透かすように

Kちゃんは なぜか 電話にはめったにかかってくれません

 

 

受け付けは メールか 手紙です

当のKちゃんは いつも真っ白な便せんに きれいな文字で書かれた手紙を

折々に 送ってくれるのです

 

庭のお花や野菜のこと 家族のこと 自分の気持ち など 

日々の暮らしや 思いが 手にとるように綴られています

まるで エッセイを読んでいるようで

Kちゃんの手紙が届くと 封を早く切りたくて仕方がありません

 

 

読むのは すごく楽しみなくせに

自分で書くのは どうも 苦手です

でも 便せんを広げ ペンをとり さて 何から書こうかと

心を落ち着け 相手と向き合い 語りかけるように 書き始める

その瞬間から 自分の奥深い心と 素直に向き合うことができるような気がします

Kちゃんは 私に 下手でもいいから

手紙を書くことの意味を それとなく 教えてくれているのかもしれません

 

送ってきたブドウに 添えられた Kちゃんの手紙には

「この地は 暑い 暑いと言いながらも あっという間に秋になり そして

一気に 冬になるのです」と 厳しい冬を迎える気構えのような言葉が綴ってあります

 

 

こちらも 庭の柿の実が ようよう 色づき始めています

いつの間にか

秋が すぐ近くまで 来ているのかもしれません

 

 

少し 涼しくなったら 手紙を書いてみようかなぁ~と

思ったりしています

 

佳秀窯HP ↓

 https://www.nishiyama-tadashi.com

 



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大きな地震に続いて 線状降水帯や

台風まで近づいていて

心配な日々です

皆様のお住まいは いかがでしょうか

どうぞ ご無事でありますように 祈っております

 

先日 福岡三越さんでの作陶展に際しましては

大変な暑さの中 ご来場を賜り ご高覧くださいまして

ありがとうございました

 

 

福岡での個展の開催は 3年ぶりでした

大変な暑さの中ではありましたけれど

初日から たくさんのお客様にご来場いただきまして

有難い個展になりました

 

指折り数えて 作陶を初めてから 50年

一番最初の初個展も ここ福岡でした 30年前のことです

大きな百貨店の前で 見上げては その大きさに たじろぎ

足がすくんで

「お客様に来てもらえるのだろうか 作品は売れるのだろうか・・」

心臓が張り裂けそうだったことを 今でも覚えています

 

 

その不安は 今でも 変わらないのですが

ただ スタッフの方に協力してもらいながら

会場に作品を並べてみると

スタッフの方から 「いつもながらきれいですね~」と言っていただき

広い会場で

ひとつ ひとつの作品が 輝き 

晴れ晴れとした様子に見えて

存在感を感じるのです

 

 

初日 初個展のころから 会あるたびにお越しいただく N様が

「おめでとうございます よく 続けてこられましたね」と

朝一番に 駆けつけてくださいました

 

懐かしいお客様の おひとり おひとり と

お話をして 有難く うれしい時間が流れました

 

やわらかな曲線で 「雫」を表現した  

展覧会入選作 青白磁壺も

気に入っていただき 初日に 赤丸をつけていただきました

 

他県からも お仕事帰り まっすぐに 駆けつけていただいたり

以前 ホームページでお買い上げいただいた方も 

「実際に 作品を 観てみたかったもので・・」と

じっくりと ご覧いただけました

 

ネットだと 私たちも お顔が見えないのですが

お客様も 画像だけでは わからない部分も

きっと おありになるのだろうと 感じました

 

果物や お弁当を差し入れしていただいたり

「最近始めたのよ」と お手製のポーチを頂いたり

毎日 お土産も頂戴して

会期中 会場は 和やかで 笑いが絶えない

個展になりました

 

 

夫は 作品を ひとつ ひとつ 

丁寧に 心を込めて 制作します

作陶展は

その作品を 見て 触れて 

心で感じてもらえる場をいただけます

 

作品を通じて 心が通い合い

幸せになってもらい

私たちも また 

次の作品造りへの意欲と 希望を もらえるのです

 

今回も 感謝でいっぱいの個展になりました

心より 御礼を申し上げます

ありがとうございました

 

少し お休みをもらった後は

また

次の新しい作品作りに 励んでゆきます

今後とも どうぞ 宜しくお願い致します

 

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連日 猛暑が続いております

みなさま おかわりございませんでしょうか?

個展前の最終の窯焚きを 

お陰様で 無事に 終えることができました

 

 

毎日 滴る汗と 格闘しておりましたけど

面白い形の 花器や 鉢 盃 お花入れ など

きれいに上がっておりました

それを見て 汗なのか 涙なのか 

わかりませんが いっぱい溢れてきて

うれしく 有難い 窯上げになりました

 

 

夫が この道に入って はや50年になるそうです

わたしが見てきたのは 半分ちょっとくらい

冬の寒い日 ろくろの前で夢中になって制作していたら

ストーブの火で 着ているジャンパーの背中が燃えていて

あわてて 義母が 火を消してた などなど・・・

前に・・と 笑いながら義母が 話してくれたものです

 

 

きびしいこの世界で このように 長く 続けてこられましたのは

周りの人たちの 心からの 協力や

いつも温かく 見守り 励まし 応援していただく

皆様のお陰なのだと つくづく 有難く

感謝の気持ちでいっぱいなのです

 

今回も 一生懸命 制作に 打ち込んでおりました

暑い中での個展で 恐縮ですが

是非 会場に お出かけいただき

涼しい会場で ゆっくり 作品をご高覧頂けましたら

幸いに存じます

 

日程は 下記のとおりです

 

~涼風をはこぶ 白磁・青磁~

作陶50周年 佳秀窯 西山正 作陶展

◎ 会期 7月24日(水)~29日(月)

  午前10時~午後8時

  最終日 午後5時終了

 

◎ 会場 福岡三越4階 岩田屋三越美術画廊

 

※入場無料

ご来場をお待ちしております

 

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今日は お盆の中日

夫の両親は 毎日のように 工房に来ては

仕事を手伝ってくれていました

ある日 冗談のような 本気のような 

案外 真面目な顔をして 

「おい サトちゃん 俺がいなくなったら

お墓に 美味しいお酒をあげてくれよ」と 言いました

 

「伝えたよ」と 半ば 一方的ではあったけど 

義父と私との約束事でした

 

 

昨日から こちら北九州は 梅雨末期の集中豪雨

あいにくの雨で お墓参りどころではなく

 

 

義父母が並んで写っている 

遺影の前の 小さな盃に 

地酒をそそいで 手を合わせます

 

あちらから 「おい 少ない もうちょっと ついでくれ」と

聞こえてきそうだけど 

飲みすぎると 足を取られるからね もう少しね

でも これくらいにしとくよ

 

 

それにね あのね じいちゃん

福岡三越での個展が近づいているのよ

じいちゃんが知っての通り

案の定というか やっぱり

個展前 最終の窯入れが まだなのです

 

今年は

じいちゃんと ばあちゃんが

温かく見守って 育ててくれた 

息子の作陶も

50年の節目を迎えるようです

 

こうして 続けてこれたのも

二人のお陰です

ありがたく 感謝しています

 

今 息子は

少しでも 気に入った よい作品を

たくさんの人に 見てもらいたくて

ぎりぎりまで つくり続けています

 

カレンダーとにらめっこして

頑張っているところです

 

 

梅雨が明けて 落ち着いたら

お酒をもって お墓参り 行きますからね

 

 

窯がきれいに上がり

個展が無事に開催されますように

守っていてくださいね

 

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少し前の夜半 窯の方から にゃん にゃん と

小さな猫の鳴き声が 聞こえたような気がしました

家人に 「ねぇ 猫の鳴き声 聞こえなかった?」と聞くと

誰も 「聞いてないよ」と 言うので

丁度 一年前の 今頃だっただろうか

我が家の近くに 迷い込んだ子猫を拾って

大騒動したのを思い出しながら

良かった・・聞き間違えで

まさか 今年も・・・ということはないだろう

 

 

そう思っていたら

数日前に 隣家に住む本家の義姉さんが 

「いる~?」と やってきて

「あのね 昨晩 近くで一晩中 ミャン ミャン 猫の鳴き声が聞こえてきて

眠れなかったのよ 気づかなかった?」

幸いと言ってはなんだけど 我が家には 聞こえてこなかった

 

動物好きで 犬や猫を飼って 可愛がっている 義姉さんは

動物に愛情があり 気になるらしい

 

「お父さんが 探すなよ 見るなよ 飼うのは絶対ダメ と

繰り返し 言うのよ」と 言っています

ネットで 可愛い 猫や ワンちゃんたちの 動画を見ていると

「かわいいな~」と つい見入ってしまうけれど

動物を飼うことがどんなに大変か 想像は出来るような気がする

 

義兄の気持ちも 義姉の気持ちも わかる

義兄は 「おそらく誰かが子猫を捨てに来てるよ 

子猫が ひとりで 国道を超えて渡ることは無理だし 

一匹だけというのはありえないからね」という

 

だれが こんな 毎年 同じところに 子猫を捨てに来るのだろうか?

 

そして 先日 ふたたび 義姉さんがやってきて

「見たよ 見た! 冷房の室外機の後ろから

ヒョイと 出てきて サッと逃げていったよ」と

 

義姉さんは 水をすくう様に 手のひらを小さく合わせて

「これくらいの 小さな子猫で グレトラ柄だった」と

 

あわわわあ~~! 義姉さんは もう その気になっている

「あのね うちの中では お父さんが反対するから

倉庫を片付けて スペースつくって 箱の中で飼おうかと思っているの」と

嬉しそうに 言います

 

 

子猫が生まれて 飼えなくなった人が

あちこちに 置いていくのだろうけれど

こんな 国道の車の多い場所に どんな気持ちで捨てていくのだろう

 

それにしても 動物愛にあふれる 義姉さんが

スゴイと思えてならない

 

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