東京都中小企業診断士協会中央支部認定!「稼げる ! プロコン育成塾」ブログ

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ファミリービジネスの強さについて

2017-01-26 23:39:32 | 16期生のブログリレー

16期田代です。最近、「人を大切にする経営」を行っている会社を見ていると、以前の投稿で紹介した未来工業などもそうですが、ファミリー企業(同族経営企業)が多いような気がしています。今日の投稿内容は、「日本のファミリービジネス研究」という浅羽茂氏(早稲田大学ビジネススクール教授)の論文を読み、同族経営の強さの源泉について考えるきっかけとなりましたので、その一部について所感を述べます。

 

ファミリービジネスは、経営の所有と分離という概念において、原始的な形態であり、非ファミリー企業と比較すると劣後するというのが一般的な認識ですが、この論文では、ファミリー企業のほうが財務指標において非ファミリー企業に優る数値を示しているようで、その強さの源泉が研究されています。

 

一般的に同族経営の強みは、意思決定の速さや事業継続を重視し、短期的成果よりも長期的な企業成長や人材育成を重視していることだと言われています。

 

この論文で述べているファミリー企業の一つ目の強みは、リスクを冒さず、手堅いところでしっかりと特許を押さえて事業継続を優先しているということです。

研究開発への投資において、同族経営は規模が小さく、不確実性の高い投資に消極的ということが数値でも証明されていますが、一方で特許の数では劣っていません。つまり非ファミリー企業は経済的価値の高い特許取得によって莫大な成果を手にする研究開発に投資をしているのに対し、ファミリー企業は確実性を高めるために比較的経済的価値の低い研究開発に投資して特許を取得しているためと考えられます。

 

次に、同族経営であるがゆえに、従業員の士気が上がらないという指摘もある一方で、経営者が優れていれば、その一族が経営を引き継いでいくことに対する安心感や信頼感というものもあります。

 

一方、同族企業の弱みと思うのは、創業経営者であれば、非ファミリー企業と比較しても財務的な数値は高いものの、2代目以降となると、その数値は非ファミリー企業に劣ることです。マキャベリの「君主論」関連書籍にも同様な記載がありますが、創業社長・経営者は、自ら修羅場をくぐり抜けた経験と、その成長過程で培った技術や経験、知識や人脈に加えて、利害関係者との人間関係をコントロールする力が養われています。これは強い使命感を持って事業を起こした創業社長・経営者に特有のスキルですが、これが2代目などすでに出来上がったものを受け継いだ人間にははじめから備わっていないため、数値が劣るのだと考えます。しかし、ゼロからスタートするその他一般の人間に比べれば、2代目は十分に恵まれた環境にあります。地盤・看板・カバンといわれるように、表向きは必要なものがすべてそろうため、あとは本人の力量次第です。しかし、このスキルは恵まれた環境ではなかなか身に付かないため、関連のある企業などへ武者修行に活かせて、ある程度の経験を外部で積ませてから、本家に戻るというのが一般的なようです。

 

以上のことから話をまとめますと、ファミリー企業は短期的な利益の追求よりも長期的に存続することを目的として堅実な経営をし、「利他の精神」で社員、取引先、顧客、社会、株主など多くのステークホルダーの幸せや利益を優先していることで、社会から信頼・尊敬される企業となることが強みとなる。一方ガバナンス面においては、同族企業は会社を私物化するような不祥事が起こりやすいことが弱みであり、常に身ぎれいにし、2代目以降の経営者も人間関係をコントロールするスキルを養い、「利他の精神」で経営することが求められるのだと思います。

長文お読みいただきありがとうございました。

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正しい姿勢でパフォーマンスを高める

2017-01-25 23:32:22 | 16期生のブログリレー

16期生水口です。

毎日とっても寒くて、空気も乾燥していますね!
人間にとって快適湿度は40%~60%と聞いたことがありますが、
東京では、昨日(1/24)の湿度が16%まで下がった時間帯もあったようです。

乾燥肌やいまだに流行しているインフルエンザを予防するためにも、
マスクをしたり、保湿クリームを使ったりと保湿対策を心掛けていきたいですね。

今日は保湿クリームがなくなってきたので、普段あまり行ったことがなかったのですが、
会社の近くにある大型雑貨店のヘルスフロアに行ってみたところ、さまざまな健康グッズがありました。

その中でも、普段オフィスで仕事している向けの健康グッズがあったのでご紹介します。
それは、椅子の上に敷いてその上に座るだけで、骨盤矯正や正しい姿勢を保てるようになる商品です。

プラスチック製のものから、クッション付きのやわらかい素材のもの、大人用や子供用、
椅子への据え置き型、持ち運びできる型のものまで、さまざまな種類がありました。

主な効用としては、
1.背骨の本来のS字カーブをキープするので、座ったときの腰の負担を和らげる。
2.姿勢が崩れて猫背になるのを防ぐ。
 ※「猫背」になると、肺が窮屈になり呼吸が浅くなってしまって
  酸素を十分に体にいきわたらせることができなくなってしまうようです。
  その結果、パフォーマンスが最大限に発揮できない状態になってしまう、とのこと。
3.カイロプラクティックに基づき、体幹の要となる骨盤を正しく位置付ける
など、が書かれていました。

昨年11月の宮崎先生の講義でも、正しい姿勢でプレゼンすることの大切さを教えて頂きました。

寒いと、肩に力が入ってしまって、猫背にもなりがちです。
いつでもどこでも最大限のパフォーマンスを発揮できるように、日頃から正しい姿勢を意識していきたいと思いました。

水口淳一郎

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メディエーションと交渉力

2017-01-25 05:01:47 | 16期生のブログリレー

16期生の鯉沼です。

寒いですねー。

アホっぽいのですが、私はインフルエンザにかかったことがありません。
予防接種も受けないタイプです。特に理由があるわけじゃなくて、毎年機を逸しているだけです。
きっと、一度罹患して高熱にうなされれば、必ず次のシーズンからは接種するようになるんでしょうね。

ちなみに寝るときの加湿器とマスクは大事にしてます。

--

今回は、塾長よりご紹介をいただきましたMBC総研勉強会「交渉力研修(講師:長沼先生)」に参加して感じたことを書かせていただきます。

...聞こえます。一緒に受講した水口さんの「えー、その話、自分書こうと思ってたのに!」という声が。

ということで、その研修の直接的な中身については水口さんにお譲りし、関連して思い当たったことについてお話しします。
(もちろん半分冗談ですので、水口さんの投稿が違う話題でしたら、次回のブログで私が書かせていただきます。とても勉強になりましたので。。。)

さて、みなさんは「メディエーション」または「メディエーター」という言葉をご存知でしょうか?
私は昨年、ある事業承継の研究会でこの言葉に初めて触れました。

ネットで検索してもうまい解説を見つけることができなかったため、日本では定着していない言葉なのかもしれませんが、その研究会で教えていただいたことを私なりに解釈して書き進めてみます。

先日参加したMBC総研勉強会において、「交渉」とは以下の定義であると教えていただきました。
「交渉とは、相手と取り決めるために話し合うこと。かけあうこと。目的、目標を達成するために意思を交換し合うこと」

メディエーションは、この交渉における話し合いやかけあいの場に身をおき、交渉の当事者それぞれとコミュニケーションをとりながら、当事者間の合意(交渉の目的)に近づくよう援助する方法または考え方です。
そして、メディエーターとは、コミュニケーションの技術を駆使しながら、それぞれの当事者の言いたいことを引き出し、整理し、その過程・会話を他方の当事者に聞かせることで双方の理解を促す仲介者と言えます。

実際には裁判外紛争解決手続き(ADR;Alternative Dispute Resolution)の現場で、双方の合意による解決を目指す場合に用いられる考え方で、たとえば司法書士の方々がそのトレーニングを受けておられるようです。

少しわかりづらいかもしれませんので、中小企業診断士が応用する場面を想定してみます。

親族内の事業承継の現場において、父親(現経営者)と息子(後継者候補)の間で経営の方針にギャップがあるような場合に、親の言い分、子の言い分を、当事者双方がいる場で診断士がそれぞれから聞きます。
このとき、診断士は傾聴、受容、繰り返し、言い換えなど、コミュニケーションの技術を使いながら、それぞれの言い分を理解しやすい言葉にしていくお手伝いをします。
つまり、たとえば息子と診断士との会話を父親に客観的に聞いていただくことで、感情的にならずにそれを理解してもらい、結果として当事者間による主体的な合意を促していくことにつなげていきます。

私がこのメディエーションの考え方で共感したのは、その心構えとして
 「交渉(厳密には紛争)の背景は当事者が最も詳しいと信じる」
 「ひとりひとりが多様かつ個性的な問題解決能力を持っていることを信じる」
 「その能力を引き出すことがメディエーターとしての役割であると心得る」
ということがあげられていることです。

あわせて、専門家は説明をしたがり、当事者は専門家に答えを求めがちである、ということもあげられています。
メディエーションはそれらに注意しながら、調停や裁定とは異なり、あくまでも当事者間が自主的に合意することを目的としています。

厳密には交渉という場面ではなくても、たとえば社長と従業員の間のギャップを、診断士がメディエーターと同様な形で立ち振る舞うことで方向性をあわせていくといった活用もできそうだなと思いました。

そして、上記の心構えより、
 「お客様の能力を信じて、その力を引き出すことが私の役割である」
私にとっての「三意の定義」のどこか(あいまい)に含めたい考え方だなとも思いました。

鯉沼和久

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仕事のきっかけづくりとしてのコラム

2017-01-23 18:59:50 | 16期生のブログリレー

こんにちは。塾長の鴨志田栄子です。
今日は、仕事のきっかけづくりについて、触れてみたいと思います。 

先月末に、ある会社様でセミナー講師を務めました。
最初に、受講生に自己紹介をしていただきます。その内容にコメントするのも講師の仕事です。
何人かの方の自己紹介に共通のテーマから、ある一つの事例をフィードバックしました。

その事例は、12月に東京都中小企業診断士協会中央支部のHPに専門家コラムとして掲載された「理念経営」についてでした。
http://www.rmc-chuo.jp/manager/column/2016120201.html
それが、来月の講演依頼の仕事につながったというわけです。

お客様が、来月、あるセミナーを企画されていて、その企画にタクシー会社の理念経営の話がマッチする!と直感されたそうです。
セミナー終了後、その受講生の方と名刺交換を行った際に、タクシー会社様の理念経営についてもっと詳しく知りたいとおっしゃるので、上記のHPをお教えしました。翌日に、メールでぜひ相談したいことがある旨、連絡をいただきました。お正月明け早々に、私の事務所にお見えになり、具体的な案件として、打診をいただくことになりました。

私は独立時から信条として、「感謝と感動を忘れずに、感性を大切に」を掲げています。
年末に出張先で受けたサービスに感動し、それを活字として記録に残したく、その会社の了承をもらって、HPにコラムとして掲載。この行動が無ければ、来月の講演の仕事は実現していません。仕事は、何がきっかけで入るかわかりませんね。今回のことを振りかえると、以下のことが言えると思います。 

1)お客さまの心に響く言動ができるかどうか
   ⇒今回は、タクシー会社の理念経営の話がお客さまの心に響いた。

2)お客さまの心に留めてもらったら、それを深堀できる環境があるかどうか
   ⇒今回は、診断協会のHPのコラムをお客さまが読むことができた。
    担当者だけでなく、上司の方も共有することができたとのこと。

以上のことから、日々、自分の感性に響いたことはコラム化するなどして、綴っておくことが仕事につながる確率を高めるといえると思います。

そういえば、独立直後、CS関連の調査の仕事をいただきました。依頼者には、私が過去に綴っていた「マーケティングレポート」を情報提供したことがありました。それを覚えていてくださったとのことです。
振りかえると、ブログ発信の内容を見られて研修の引き合いをいただいたこともありました。 

そういう意味で、このようなブログの機会は、見方によっては、仕事のきっかけづくりとも言えますね。
そのためには、日ごろから、ネタを意識することが大切なことだと改めて実感した次第です。 

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補助金獲得支援サービスビジネスの提案

2017-01-22 12:00:00 | 16期生のブログリレー
みなさんこんにちは。16期事務局の小野田です。
 
昨日はついにトランプ大統領が誕生してしまいました。
2017年どうなるのでしょうか。期待と不安が入り乱れますが、変化に対応して行くには、変化に向かい合うしかありませんね。
 
さて、今回は、診断士のスキルとネットワークを活かした新ビジネスについての提案です。
 
稼プロメンバーで、運営してみたら面白いのではないかと思いまして、投稿いたします。
 
題して、「補助金獲得支援サービス」です。
 
端的にすすめ方として説明します。
 
1.Webサイトを作ります
イメージは、こんな感じ↓
 
2.興味がある事業者様に登録して頂きます。
※登録の際にちょっとした、分類をします。
 
3.登録者さんからの支援の依頼を待ちます。
依頼が来たら、その会社にあった補助金をご紹介します。
取扱できる補助金・助成金を順次増やします。
 
4.支援は、基本的にネット上だけで進めます。
ステップメールなど、自動化ツールも活用して、
ヒアリングを効果的に進めます。
※ここが工夫が必要なところ!
 
5.診断士の会員で分担して作業を進め、企業内診断士でも豊富な案件が受けられるようにします。
 
このためには、書くスキルがある程度必要になるので、稼プロ卒塾生を中心に組織化していければと考えています。
 
 
興味がある方、小野田のアドレスまで、メールでご連絡ください。
2月末頃を目処に第一回のブレストを行いたいと思います。
 
診断士の知識と情報網を活かして、人様のお役に立てるビジネスですし、顧客リストを共有することで(利用の規約などを設けますが)、独立後に担当顧客をご紹介できたり出来る用になれば良いなと考えています)
 
企業内診断士という特殊な人材ネットワークを活かしたビジネスモデルとして、面白いのではないかと考えています。
 
小野田
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