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クライアント企業様との付き合いが始まって感じたこと

2021-08-10 12:00:00 | 21期生のブログリレー
クライアント企業様との付き合いが始まって感じたこと

21期生の中川聖明です。今回2回目の投稿になります。何をテーマとしていいのか迷っていました。何か専門的情報の記載がいいのか、日々感じたことを記載するのかですが、もう順番が回ってきましたので。今回は独立してから7月1日からの変化で感じたことを記載していきます。

 7月1日から独り立ちして、いろいろアドバイスいただきながら進めています。昨年5月には、サイドビジネスで公共団体の仕事の紹介を頂いていたのですが、7月からはは中小企業診断士自体が本業となり、セミナー講師の依頼を受けるとか、関連するNPO等に加入する等の営業活動を進めています。
また、公共的な仕事以外に、数件ですが、企業や個人自営業者との顧問契約がはじまりました。内容としては、のれん分け、事業承継、新規開業ということと30歳~40歳の若手経営者向き合う機会を持つようになりました。
 あまり期間が立っていな中ですが、自分なりに開業して1か月余りで感じたことをいくつか挙げてみたいと思います。

1.みだしなみ
当たり前のことではありますが、清潔な容姿と礼儀正しく丁寧には必要でした。業種としてはカジュアルな姿で仕事をされている方々も多くなり、以前とは環境がちがうかもしれませんが、私は真夏にネクタイ着用についてはご勘弁頂いてますが、上着と診断士バッジは着用で対応しています。この診断士協会のバッジもあまり意識はしていなかったのですが、訪問先の社員の方には特別な方という印象を与えるようです。最近ご訪問したクライアント企業ではちょっと違う人という感じがしたといわれました。
また、知人には、ルイビトンのバックがコンサルには必須だと言われたことがあります。貧乏そうに見える人に相談しようなんて社長は思わないということです。私はそこまでは背伸びはできませんが、せめて、資料は必ず作成して、身だしなみはきちんと、特にマスクは二重にして爪は手入れして不快にならない姿でお会いしております。
 
2.打ち合わせの工夫
 打ち合わせは1~2時間しかとれません。私も話過ぎてしまう傾向があるので、冒頭で今日確認したいことをすべて最初に説明して、あとはひたすらお話を聞く、その後次回やることの宿題なりテーマなりと日程調整をしていくという形を基本にしています。シナリオはご訪問前にすべて用意しています。
面談中の質問についてはなるべく即答(といっても法や行政対応の話が多く、根拠が明確なため結論付しやすいことが多いのですが)にして、わからないことはわからないとしてあとで調べてなるべく早くお答えしています。流れが大切と思っています。
ラインかメッセンジャーの登録はおねがいしており、いつでも相談に対応できる体制にしています。これはホットラインを作っておくことで私のサポーターとしての存在を忘れられないようにするためでもあります。

3.課題と感じたこと
 ①;報酬決め
 悩ましいこともありますが、一つは報酬の決定方法です、今はやはり、有名外資系コンサルタント会社のように、なかなか高い金額ではお願いできません。もともと商売っ気がないサラリーマンだったこともあるのですが、創業期で経営が安定していない方もいますし、クライアントの方々も、対人サービス業、小売り業で、小規模のため資金繰りに十分配慮しなければならない会社ばかりです。難しいです。
 今は、30歳~40歳の方で創業する勇気のある方ばかりなので、何か夢を実現させたいという気持ちが強いですし、私自身も共感できる経営理念、あるいは社会課題解決をしたいような活動を語ってくださる方もいます。そんなところに、あまり商売っ気たっぷりの取引は合わない気もします。
 今は、ビジネスの気持ちは抑えて、きちんと支援の形をつくることに集中していきたいと思います。結局は売上、利益というのは結果だし、いつも初心の気持ちで、今はきちんと診断士業務の形をつくっていくことに集中するのがいいのかなと考えています。経費は節約しながら、可能性のあることは全てうけるということで進んで行こうと思います。少なくとも1年は実績づくりということでしばらくは進もうと思います。
 ②;コミュニケーション
 コンサルタントとしての役割についても単に依頼された事項について、忠実に手続きや手順を示すだけでなさそうです。また、要望どおりに応えるのでなく時にはクライアントが判断に迷ってたり、方向が怪しくなったりしたときには、叱咤激励し必ずいい事業ができるという自信をもって頂くことも必要だと思います。そのために時には、きちんと主張し説得することもあるのではと感じます。
 このような時、話すネタの拠り所だけはしっかりしたいので、法律の確認や、哲学書等例えば「超訳ブッタの言葉」などを乱読しています。本日はたまたま本屋で「ニュートン9月号 科学名著図鑑」を手にしました。こちらもなかなか面白い内容でした。幅広い分野を見ておくと雑談になった時の話題提供にもなると感じております。

4.コンプライアンス遵守の推奨
 私は、法令違反になる仕事は一切相談にのらないことにしております。昨年は社会保険労務士の業務で雇用調整助成金申請を依頼されました。その会社については申請に得られるように勤務表もタイムカードもない会社でしたので作成をしましたし、確かに社員を完全休業させられれば、その賃金は100%基準で国から補償される可能性はありました。しかしながら、実際のところは社員を完全に休ませることはできないとの話を聞きました。そのため、雇用調整助成金の要件に該当しませんので社長には今まで積み重ねた信頼を壊すようなことをしてはいけないと説得して申請を控えていただきました。
今はSNSが発達している時代ですので、特に、法令に反することや極端に顧客に不快な印象を与えるようなことになると、すぐ拡散して会社の信頼を落とすばかりでなく、事業自体が続けられなくなると思います。
幸い現在、お付き合いいただいている会社様は皆さん理解して頂いておりますが、今後もコンプライアンス重視のスタンスは変えていかないようにしようと考えています。

5.会社員生活の終了
会社員だと身一つで会社に出社して、社会保障も安全配慮義務も会社側で準備して、投資や出資金もなく給与がもらえます。一方で診断士の方はやはり守秘義務契約書、業務委託契約書、請求書、記帳という事務もそうですが、健康管理等の安全管理も自ら行わなければなりません。最初は面倒でした。もしかしたら上司からの圧力があっても、いろいろ受け身でよい会社員の立場は捨てたものでもありません。開業直後はよく感じました。
 最近はいくつかのクライアント企業様との付き合いが始まり、もう会社員には戻ることはないと感じています。クリアしなければならない課題は多々ありますが、やはり会社員時代は人事総務部の仕事が長くなってしまった関係でそれが足かせとなり、違う分野の仕事はしにくいと思いますし、なかなか就職活動も心が折れることが多く、50代後半でまた一企業の管理職を探そうという気にもならなくなりました。最近、ある中小企業経営者の会合にも参加するようにして、いろいろな経営者の取り組みを見聞きしました。その中で、年金生活者へ生活をつなぐために安全な無難な道を進もうとするだけで、自らチャレンジすることを忘れた自分にも気づきました。自分の健康寿命もあと20年ですから勿体ないですね。
第1回の藤田先生の講義の中に独立開業については早すぎ、遅すぎはないというお話をお聞きしましたが、今のところまだハンズオンの仕事はなんとかできますので、これ以上年齢を重ねた後より、今が会社員と訣別する時期なのかもしれないと思っています。

6.おわりに
オリンピックと新型コロナしか話題がない昨今、新しいことを始めるのにこんなに難しい時期はないと感じています。対外的コミュニケーションはオンラインが多いので1対1でも会話の量が減っているのは感じます。またオンラインの会議は、多人数になれば、ほとんど声を発することなく会議、研修も終わってしまいます。どんなに事前準備をしても、直感的にお互いの感性を刺激し、動機付けすることはできません。
この状況に対していかに対応していくかということも新しい生活習慣には必要であります。まずはオンラインでも何か対外的に接点を持てる活動であれば可能な限り参加してみるようにしております。
でも、やはり、対面という場でお互いフランクな意見交換や、切磋琢磨できる場がある方いいでしょう。稼プロで皆様と顔を合わせながら進められる機会が早く来てほしいというのが素直な気持ちです。今月も無理そうですが、秋以降に期待をしたいと思います。

2021年8月10日 中川 聖明

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4 コメント

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コンサルタントとしての心構え (山﨑 肇)
2021-08-10 17:13:06
中川さん、とても濃厚な読み応えのあるブログをありがとうございました。大変勉強になりました。
独立して1か月でここまでの心構えでコンサルタントとしての活動を実践されているとは素晴らしいですね。
既に顧問契約もされているのですね!
卒塾後はぜひロールモデルとして、今度は塾生に講演してください。いや塾生同士でもぜひ刺激しあってください。
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Unknown (中川 聖明)
2021-08-10 18:09:40
山﨑塾長

過分なコメントありがとうございました。
実際のところ若い経営者で私を頼ってくださっている方が、小さな契約で何名かいるという状況ですが、少しずつ勉強させていただきながら前に進んでおります。まだまだ学ぶことばかりでございます。引き続きよろしくお願い申し上げます。
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Unknown (佐々木桃太郎)
2021-08-10 21:49:47
私は13年くらい前に法人で起業しましたが、個人事業に関しては、同じく7月1日付けで開業届を提出してきたばかりです。数件の顧問契約を受託されたとは!流石ですね!
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佐々木さんありがとうございます。 (中川聖明)
2021-08-11 10:32:31
クライアント契約については縁と運でした。このまま盛り上がるようにがんばります。不得意分野も多々ございますので、また明るくご指導くださいませ。
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