24期の小山です。
現在、私の所属する会社組織においては、「女性活躍」が人的資源活用の最大化の観点から特に重要なテーマになっています。一方で、「多様性」という言葉には個人的にどこか「ポリコレ」の臭いを感じてしまい、距離を置いていたというのが正直なところです。
しかし、最近『多様性の科学』(著者:マシュー・サイド)を読み、その必要性について腹落ちすることができました。(読みやすく、なかなか知的好奇心をくすぐる本でもありますので、皆さまもお勧めします。)
この本では、冒頭からかなり刺激的な話が出てきます。例えば、CIAが9.11を防げなかったのは画一的な組織における致命的な欠陥があったことが説明されます。例えば、テロ集団のメッセージを捕捉していながら、CIAは画一的な集団であるがゆえにそのメッセージの重要性を誰も理解できず、対応できなかった、等。
このような画一的組織の危うさは決して他人ごとではなく、日本のあらゆる組織において当てはまるところがあるように思いました。これまでは「論理的な正しさはともかく、その言葉や概念を否定すると社会から排除される」という恐怖に基づいて「多様性」を肯定せざるをないと整理していたところがありますが、この本を読んで画一的組織の危うさを意識することで「多様性」の必要性について素直に考えるようになりました。
別の観点では、中小企業診断士はまさに千差万別の職歴をもった個人の集合概念であり、その意味では最も「多様性」に富んだ士業集団と言えるのかもしれませんし、この強みを生かせば最強のコンサル集団になり得る可能性があるのかもしれない、思ったりもしております。
ということで、まだまだ理解が浅いところですが、これまで距離を置いていた「多様性」にあえて踏み込み、「稼プロ!」の「卒業論文」でもこのテーマについて、もう少し深堀してみようかなと思っております。
引き続き、どうぞよろしくお願い致します。