皆さんこんにちは、24期生の田村研太です。
今回も何を書くか迷いましたが、醤油の地域差のことを書こうと思います。
食べ物というものは地域差が如実に出るものです。
宮崎出身の私は進学を機に他地方へ移り住み各地を転々としましたが、食べ物関連の出来事には面喰ってしまう場面が多々ありました。例を挙げるときりがありませんが、その中でも衝撃が大きかったのが醤油です。宮崎に限らず、九州一帯の醤油は甘さが強く、色も粘度も濃いものが主体となっています。
特に、南九州の醤油は他地方の方には甘すぎるでしょう。
逆に、九州出身者にとって他地方の醤油というのは色が薄く、塩味が強く感じるのです。これは、慣れることが難しく九州出身者の中には地元メーカーの醤油を取り寄せて使う人が一定数います。
ただし、甘い醤油というのはそこまで歴史のあるものではありません。過去、昭和の初めごろまで、九州の醤油は他の地方の醤油と変わらない作り方だったらしいです。ただ、甘味の強い味付けは昔からで料理をする時に大量の砂糖を入れて甘味をつけていました。それが、いつの間にか醤油そのものに甘味料を混ぜる混合醤油が普及して現在に至るようです。この混合醤油は、関東では「さしみ醤油」の一種として使用されています。
私も当初は全く辛い醤油に慣れなかったのですが数年かかってようやく慣れました。しかし、未だに醤油を料理に使う度に砂糖をどの程度入れればよいかわからなくなります。何せ、関東の醤油を使って料理をするわけですが、頭に入っているのは九州の醤油をつかったレシピなので、そのままだと甘味が全く足りません。
その為、煮物を作る時は途中で砂糖とミリンを入れて調整するのですが親の仇のように放り込んでようやく丁度よくなることを考えると、九州の醤油にどれだけの甘味料が入っているのか怖くなってきます。元々、九州の煮物などは砂糖を大量(関東の常識のそれではない)に使いますし、そこに甘い醤油を使って塩味をつけるわけですから・・・。
まあ、子供のころからの食生活ですから変えようもないので仕方ないです。
醤油の話ばかり書きましたが、ほかにも衝撃的だった食べ物はいろいろありました。存在すら知らなかった「ジュンサイ」、空想上の食べ物だと思っていた「ちくわぶ」、タモリが言ってた「コシのある饂飩」など最初に書いた通りできりがありません。
これらの衝撃は、悪い意味ではなく本当に衝撃的だったというだけで、今では普通に飲み食いします。むしろ好物です。
進学や転勤などで同様の体験をされたことがあるのではないでしょうか。
なんにせよ、食事の違いというのは国内でも相当な違いがあります。よく、関西風と関東風の出汁の違い等で論争がありますが、文化的な背景が異なる以上、フランス料理と中華料理を比較するようなもので意味がありません。
楽しむほうが有意義です。
ちなみに、私は饂飩は関西風、蕎麦は関東風です。(饂飩のコシはあっても無くても良いですが、中間のものは苦手です。)