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2021-06-09 12:00:00 | 20期生のブログリレー

みなさん、こんにちは。稼プロ!20期生の加納久稔です。

6月から、勤務先では7年前まで所属していた管理部門へ再び異動。社内外へ発信する文書をチェックすることが多くなりました。稼プロ!で学んだ「小論文の書き方」を思い出しながら取り組んでいます。満足できるレベルにはほど遠いのですが、以前とは意識や理解度が変わっている気がします。

今から15年くらい前のことでしょうか。社内通達文で「御協力願います」と書いたところ、親会社から出向していた上司が「御」を「ご」に修正。「役所が書く文書や法律は『御』なのに……。まぁ、そんなものなんだ」。当時はこう思っただけで、それ以上の追及はしませんでした。

しかし、稼プロ!入塾をきっかけに、修正された理由が初めてわかりました。

講義で紹介された「礒崎陽輔著『分かりやすい公用文の書き方[改訂版(増補)]』ぎょうせい」(以下『公用文の書き方』とします)では、

「『ご』については、マスコミが一貫して平仮名を用いているので、公用文でもかなりルーズになっている。しかし、ルールは極めて簡単であり、漢字の前は漢字、平仮名の前は平仮名という整理である」

と説明しています。

たしかに「朝日新聞社用語幹事編『朝日新聞の用語の手引[改訂新版]』朝日新聞出版」(以下『朝日用語』とします)には、

「=ご[接頭語]ごあいさつ、ご縁がある、ご協力(後略)」
「=御[接頭語のうち漢字で書く習慣が強いものや固有名詞的なものに](中略)御用達、御用邸(後略)」

と書かれています。

また、「講談社校閲局編『日本語の正しい表記と用語の辞典 第三版』講談社」(以下『講談社用語』とします)でも、

「ご -意見、-協力」
「御 -用邸、-用達」

と例示しています。

マスコミでは一貫しているわけではありませんが、「ご」が原則のようです。

一方、マスコミで使い方が分かれているものもあります。私にとっての代表例は、「例えば」と「たとえば」です。

『公用文の書き方』では、

「接続詞は平仮名、副詞は漢字と覚える」
「『仮に』『例えば』や『特に』については、文頭に置かれても接続詞になることはなく、副詞として常に漢字で書くこととされている」

としています。また、『朝日用語』でも漢字になっています。

しかし、『講談社用語』には、「たとえば/例えば」と書かれています。

「斜線の上(このブログでは左)にひらがな、下(同じく右)に漢字があるものについては、ひらがな書きのほうが望ましい、あるいは、漢字が多い文章中ではひらがな書きにするとよい、という意味です」

とのこと。

ちなみに朝日新聞社のグループ会社が発行する『週刊朝日』と、講談社が発行する『週刊現代』での表記を調べてみました。

少し前になりますが、『週刊朝日』4月23日号では漢字が5カ所、平仮名が1カ所(これは内館牧子氏の連載文)。対して『週刊現代』6月5日号では2カ所と6カ所(いずれも、すべてを拾いきれているわけではありません)。

稼プロ!のテキストでは「たとえば」となっていますし、中小企業診断士にはなじみの深い『企業診断』も平仮名のようです。

新聞社系は漢字、出版社系は平仮名が原則かと思いましたが、『週刊文春』6月3日号では漢字が3カ所、平仮名が2カ所でした(これも私が拾えた分だけです)。

こうなると、「もう、『郷に入っては郷に従え』ということか」「勤務先では『例えば』、中小企業診断士としては『たとえば』にしなければならないのか」と思ってしまいます。

ただ、『講談社用語』の「ひらがな書きが望ましい語」の説明は、

「特に、児童書の場合は、なるべくひらがな書きにしてください」

と続いています。

漢字と平仮名の割合、読者層、その他の事情を総合的に考慮し、漢字にした会社と平仮名にした会社に分かれたのでしょうか。真偽のほどはわかりませんが、読者層を意識して使い分けるという発想は私にありませんでした。まだまだ修行が足りませんね。私が執筆したものが書物に掲載されるのは、かなり先のようです。しかし、実現するよう努力は続けます。

 

稼プロ!21期生を募集しております。説明会開催のご案内です。

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