薫るクロニクル。

日常生活で思ったことや、趣味の山歩きの話しなど、思いついたことを綴る記録です。

行ってきました、夏山登山。~北横岳・蓼科山~

2006年08月17日 13時57分43秒 | 山。
 朝8時、ロープウェイが動き出す。
アナウンスの呼びかけに反応し、駐車場で早朝から待機していた観光客や、登山客も皆動き出す。もちろんそのなかのウチの一人。



7分間のロープウェイが閉所恐怖症の私にとっては、とてつもなく長い時間だったが、狭く閉じ込められた室内から解放され、深呼吸を繰り返しているうちに平静を取り戻し、空気の美味しさに体も気分も良くなっていった。



これから登ろうとしている北横岳。雲が出てきている。
今日の工程は、北横岳とその横にある蓼科山を縦走。でもここからは蓼科山は見えていない。



ロープウェイを降りてから1時間で北横岳山頂に。
周りは雲が立ちこめていて、景色が見れない。残念。
これから450mを下り、蓼科山に向かう。



下っている途中に、雲の切れ間から青空が顔を覗かせた。
きれいな山道。でも、結構急な下り。



1時間の下りで、ようやく亀甲池に到着。
ここで休憩を取ることに。
池のほとりにザックを降ろして、水分補給と燃料補充。
北横岳以降は一般観光客の姿はなく、お盆休みというのにすれ違う登山客は意外に少なかった。
休憩中は鳥の鳴き声と、そよそよと吹いていた風が木の葉をゆらす音しかしていない。
こんなに音の無い世界は、人が入り込んでこない辺ぴなところしかないのだろう。
ここでは人間は大様ではない。



休憩を終えて、蓼科山を目指す。
ここで平坦な道を35分ほど歩いた。山と山の間の道の景色は写真では伝わらない。きっとこういう景色を体感するために、辛い山を登るのだろう。
きれいなチョウを見つけた。このカメラの望遠ではこれが限界。



歩いていると前方に沢が見えた。水の流れていない沢を見ると、先ほど頂上にいた北横岳がそこにあった。
蓼科山はその北横岳よりも高く急勾配。・・・・。
そこから少し歩くと、分岐の看板が。蓼科山への矢印。
キレイでピクニック気分の平坦な道はここでおしまいだった。

登りの山道が細い沢沿いで上に向かっている。
すれ違うことが出来ないような細い沢の山道。
急勾配と2000mを越す高度のためか、一歩足を出すのと呼吸が一緒になっている。
これは痩せるな。

途中沢の広くなっている岩の上で休憩。
日が出て来ていたので、木陰で休む。
普段はあまり食べないチョコレートが甘くておいしい。
まだまだ先は長そうだ。

沢から木で囲まれる山道に入った。
ここらへんから急に曇りだし、雨がぽつりぽつりと降ってきた。
木の下を歩いていたこともあり、雨粒はぜんぜん気にならない。
そして急に山小屋が目に飛び込んできた。
将軍平と呼ばれる、蓼科山山頂の横にある開けた場所にある山小屋だった。
ここから、蓼科山がはっきり見えるようになったが、急そうな斜面に豆粒ていどの人の姿が目で見れた。
ちょうど12時をすこし過ぎたところだったので、ここで昼食をとる。
昼食といっても、途中のコンビニで買ってきたおにぎりや魚肉ソーセージ。ひとくちふたくち食べ始めたところで雨粒が大きくなりひさしのある建物の影に逃げた。そこで立ちながら昼食。でも美味しいのはなぜだろう?

空一面を灰色の雲が覆い、大粒の雨を落としている。
どうやら今年も合羽の登場らしい。
気温は涼しいが歩いていると汗が噴き出し、合羽のなかは洪水のようになるので、あまり着たくはなかったが仕方がない。
雨具はゴアテックなどの高いけど、機能性の良いものをきちんと選んだほうがいいみたい。
だって一回歩き止まると、汗が冷えて寒くなるんだから。



昼食をほうりこんで、少し休憩したのち、合羽を着てすぐそこに見える蓼科山山頂に向かって歩きだした。
太ももが悲鳴を上げそうになり、だましだまし急勾配の斜面を上がる。
気が付くと森林限界が近づいているのか、木が低くなってきていた。
2500mちょいの蓼科山だから頂上はもうすぐ。
そしてやっと頂上だ。ごろごろした岩ばかりの頂上。
でも雨雲のお陰で、景色は全く見えない。最悪。
やっぱり早朝でないと、よい景色は拝めないのかもしれない。
来年はテント泊を目標にがんばるしかない。でも、今回より10Kgほどの重さを背負って登らないといけないらしいので、体力をきちんと付けないといけないと考えながら、下山をはじめた。
今回のなかでこの蓼科山登山口までの下りが一番こたえた。
友人との会話もなくなり、ひたすら下る。
下って行くに従い、音が聞こえるようになる。車の走る音。
なんとか下山して、ロープウェイの車を止めたところまでタクシーを呼び乗っていると、雲がすっと開けて蓼科山が見えていた。あと1時間遅かったら、絶景が見えていたのに。・・・・。
でも、なぜか気分はよかった。
このとき3時半くらいだったから、7時間ほどのトレッキングだった。
蓼科山山頂までは、余力があったから去年と比べると体力がしっかりついていた。やはりトレーニングの成果だ。
今回の登山でより筋力がついたと思うので、この後もトレーニングを怠らないようにして、来年のテント泊を実現させたいと思います。

この帰りに、地元の日帰り温泉に浸かり、おそばを食べて帰ってきました。満足。